▼令和7年 令和6年度決算特別委員会 石本 優子 総会質疑 (令和7年9月22日)

◯石本委員 公明党福岡市議団を代表して、市公有財産の有効活用について、結核・呼吸器感染症予防対策について、以上2項目質疑を行う。まず、市公有財産の有効活用についてである。先日、地域の人から、「町内に空き地があるが、そこは市の墓地跡地であり、使用されなくなってもう10年以上そのままである。何か有効に使えないのか」と相談があった。そこで、市の公有財産である土地の有効活用について現状を質問していく。まず、市公有財産の種類について尋ねる。

△財政局長 公有財産については、地方自治法第238条において、土地、建物等の不動産、船舶、地上権等と規定されており、また、行政財産とそれ以外の普通財産とに分類すると規定されている。

◯石本委員 公有財産の中で、土地や建物といった不動産のほか、船舶などの動産、地上権等の権利もあることが分かった。今回はその中の土地について尋ねる。冒頭述べた市有墓地であった土地は未利用地のままだが、未利用地とはどういう土地か、また、その面積について10年前と5年前、昨年度とどう変化してきたのか尋ねる。

△財政局長 普通財産のうち、市として現在利用しておらず、貸付け等も行っていない未利用地の総面積については、平成26年度末の時点で約134万平米、令和元年度末に約105万平米、6年度末に約78万平米となっており、減少傾向となっている。

◯石本委員 10年間で約56万平米が減少している。どのような活用方法があったのか、その実績を尋ねる。

△財政局長 未利用地の活用については、用途廃止や建て替えで生じた跡地などについて、一般競争入札などによる売却や貸付けを実施してきたところである。

◯石本委員 令和6年度の実績のうち、売却、貸付けそれぞれの件数、金額、面積を尋ねる。

△財政局長 令和6年度の歳入確保の主な取組については、公有財産の売却は各局区から財政局への報告件数ベースで約50件、金額は約29億円余、売却面積は約3万平米となっている。また、貸付け等は約150件、金額は15億円余、面積は財産に関する調書における普通財産の貸付け地が約133万平米となっている。

◯石本委員 墓地跡地の相談で、空き地には雑草が生え、時には無断駐車されるなど防犯上の懸念の声も寄せられている。未利用地には、除草などの維持管理費がかかっているかと思う。現在の未利用地の維持管理について、本市の取組を尋ねる。また、令和6年度の未利用地の維持管理に係る決算額を尋ねる。

△財政局長 未利用地の維持管理については、財産の所管局において公有財産規則等に基づき、財産の適正な管理のため、その状況を常時適切に把握するとともに不法行為の防止及び排除に努めることとしている。また、各局において除草等の維持管理は利用地、未利用地を合わせて委託している事例もあることから、現時点で未利用地の維持管理費については把握していない。

◯石本委員 未利用地の維持管理費は、財政局が把握していないとは問題だと思う。維持管理は各局に委ねていて、財政局としての全体のマネジメントは足りていないのではないか。この点はまた、後ほど触れたいと思う。では、未利用地となっている78万平米の土地の有効活用への取組内容について尋ねる。

△財政局長 未利用地の有効活用については、各局区に積極的な活用を促すとともに、効果的な事例を共有するなど全庁的な取組を進めている。また、一部の一般競争入札等による売却が難しい未利用地等については、広く市民や民間事業者から有効活用する方法を募集するため、本市ホームページに掲載し情報提供を行っている。

◯石本委員 市のホームページに掲載されている未利用地一覧、また、売却予定地一覧には現在何件掲載されているのか、また、一覧に掲載されない未利用地はどれくらいあるのか尋ねる。

△財政局長 現在、市ホームページに掲載している未利用地は、未利用地一覧において27件、約5万平米、売却予定地一覧において14件、約3万平米となっている。令和6年度末時点の未利用地の総面積約78万平米からこれらの一覧に掲載された土地を除いた約70万平米は、ホームページに掲載していない。

◯石本委員 78万平米が想像しづらいかもしれないため例えると、みずほペイペイドームの約11個分の未利用地があるということになる。未利用地の活用を検討する場合、財産の所管局が他局への利用照会や土地の境界確認などを行い、不動産価格評定委員会による評定や一般競争入札の手続など、もろもろの手続が済んだものから売却を進めているようである。売却が難しい未利用地については、ホームページに掲載し、情報提供を行っているとのことである。78万平米のうち70万平米は利用照会にかけているものや、売却や貸付けに向けての動きがあるものと考える。3万平米は売却予定を出しているということである。しかし、残りの5万平米は何年もこの未利用地一覧に掲載されたまま売れない土地として残り続けているのが現実である。売れないのはなぜなのか、市の認識を尋ねる。

△財政局長 約78万平米の未利用地のうち、分譲等の利用方針が決まっている土地が約3割、残りの約7割のうち、その大半は市街化調整区域の山林や崖地、狭小地等となっており、こうした土地については、測量などに要するコストと歳入見込みを考慮した上で有効活用を進める必要があると考えている。

◯石本委員 大半が市街化調整区域の山林や崖地、狭小地とのことである。それでは次に、未利用地の一例として、市有墓地と農業用ため池を例に尋ねていく。市有墓地は大きさは100平米以下のものもあれば、1,000平米以上のものもあり様々である。まず、市有地の中にある墓地の数、また、除草などの維持管理に関する過去3年間の決算額を尋ねる。

△保健医療局長 市有地の墓地は76か所あり、そのうち利用されているものが75か所、利用されていないものが1か所となっている。また、墓地の維持管理に係る決算額は、令和4年度が193万円、5年度が446万円余、6年度が318万円余となっている。

◯石本委員 未利用地の墓地においては、民間に売りに出せば活用があるのではと地域からの声が上がっている。雑草の繁茂で防犯上問題が起こらないように、市が依頼した業者だけでなく、町内会や地域でも草刈りをしてもらっている現状である。これ以上、町内会や地域に負担をかけるべきではないと思う。防犯対策として防犯カメラを設置する、または未利用地を使って市の防災のための備蓄倉庫を設置するなど、無法地帯にならないような取組や整備を進めていくべきではないか、所見を尋ねる。

△保健医療局長 未利用墓地については、地域の意向も踏まえながら防犯対策を講じるなど、適切な管理に努めるとともに、行政需要を踏まえ、売却や貸付けも含めて活用を進めていく。

◯石本委員 地域とともに進めてもらいたいと思う。よろしくお願いする。次に、用途廃止となったものも含めて、ため池の管理について尋ねる。市有地には農業用ため池もあるが、水利組合から用途廃止届が出された後、用途廃止となったため池は市内にどれくらいあるのか尋ねる。

△農林水産局長 令和6年度末時点で、市内の農業用ため池298か所のうち、農業用として利用されなくなり用途廃止したため池が50か所、そのほかに水がたまらないよう工事したため池跡地が8か所となっている。

◯石本委員 58か所、未利用のため池があるようである。それでは、市有地にあるため池の維持管理について、除草などに係る過去3年間の決算額を尋ねる。

△農林水産局長 農林水産局が所管するため池の維持管理に係る決算額は、令和4年度3,000万6,000円、5年度2,604万9,000円、6年度3,017万9,000円となっている。

◯石本委員 この維持管理費は、農業用途を廃止した未利用地のため池にも必要となっている。こうしたため池を売却すれば、ほかの維持管理費に充てることができる。早期に売却し、維持管理費の軽減を図る必要があると思う。そこで、ため池を売却する際の必要な手続、費用、課題を尋ねる。

△農林水産局長 用途廃止されたため池については、庁内に利用照会を行い、治水池や公園など新たな行政用途が見込まれるものについてはその利用を図っており、用途がない場合は財政局と協議を行い、一般競争入札による売却を行っている。売却に必要な費用としては、ため池の境界を確定する測量や、地盤の強度を確認するための地質調査などの費用が必要となる。課題としては、未利用のため池の多くは市街化調整区域にあって利用用途が限られること、また道路に接していないということで土地の評価額が低く、測量及び調査にかかる費用が売却価格を上回る場合があることなどがある。

◯石本委員 様々な課題があるようである。何年も売却が進んでいない未利用地の一覧の中に、市街化調整区域内のため池が16か所掲載されている。これらはまとまった面積があり、生物多様性、ネイチャーポジティブの観点からも、地域の声を聞きながら、治水池や公園の整備など、使い方によっては有効活用できるところもあると思う。維持管理費の削減にもつながるよう、売却が困難な未利用地の有効活用を検討すべきと考える。農林水産局として、売却や貸付けを積極的に行うべきだと思うが、所見を尋ねる。

△農林水産局長 市街化調整区域では、立地上の課題などもあり売却や貸付けが難しい状況もあるが、民間への需要調査やホームページへの掲載を行うなど広く需要を探っていき、今後とも売却や貸付けに積極的に取り組んでいく。

◯石本委員 未利用地は市民にとって大切な財産であり、さらに利活用を図るべきだと考える。各局での未利用地の取組について幾つか尋ねる。住宅都市みどり局では、良好な住環境の形成のために新たな公園の整備を進めている。未利用地を積極的に活用してもらいたいと考えるが、住宅都市みどり局の所見を尋ねる。

△住宅都市みどり局長 未利用地の活用については、農業用途が廃止されたため池や公共施設の跡地などにおいて、新たな公園整備に取り組んでいる。今後とも、公園整備の必要性が高い地域において未利用の公有地が生じた場合には、積極的に活用を図っていく。

◯石本委員 ぜひ今後も局を超える協力で活用推進をお願いする。先ほどの答弁で、未利用地の約7割のうち、その大半が市街化調整区域であるとのことであった。福島県郡山市は人口減少を見据え、地域コミュニティの維持や住宅需要に対応するため、市街化調整区域に住宅建設を可能とする規制緩和に踏み切り、移住促進に取り組んでいる。本市では、ため池など市の未利用地が多くある農山漁村地域や市街化調整区域においては、総務企画局を中心に市全体で活性化に取り組んでいると認識している。規制の緩和も含め、どのような取組を行っているのか尋ねる。

△総務企画局長 農山漁村地域など市街化調整区域は、自然環境や農地などの保全に努め、市街化を抑制してきており、本市の強みであるまちと自然が調和したコンパクトな都市を支える重要なエリアとなっている。一方で、人口減少や少子・高齢化の進展に伴い、農林水産業の担い手不足や地域コミュニティの維持など、様々な課題を抱えていると認識している。そのため、活性化に向けた地域主体の取組を支援するとともに、土地利用規制の緩和を契機とし、地域産業の振興につながるビジネス創出に向け、未利用地の活用などに取り組むとともに、今年度から新たに国補助を活用した地域産業の振興につながるビジネス創出支援も開始している。また、定住化の促進や農林水産業及び観光振興など、関係局と連携し、地域と一体となって活性化に取り組んでいる。

◯石本委員 総務企画局が中心となり様々な取組を行っている。10年かけて134万平米あった未利用地を78万平米まで減らしているが、まだまだ多く残っている市街化調整区域内にある未利用地の売却には、難しい問題があることも分かった。売却や貸付けが困難な土地においては、地域の声を聞くことを大前提に、例えば土地の貸付けを無償にし、その代わり維持管理はしっかり民間で行ってもらうなどの大胆な取組を検討すべきではないか。北九州市では、未利用地の早期処分を目的としたプロジェクトチームを立ち上げた。未利用地がなぜ売れないのか要因分析し、財政担当局所管の維持管理費に関して、見える化して分かりやすくしている。今後も未利用地の発生が増加する中で、現在の会議体の検討だけでは対応できなくなるかもしれないとの危機感を持ち、組織横断的なチームで取り組んでいる。結果、未利用地が隣接しているにもかかわらず、所管が違うことでそれぞれに維持管理費が発生していたところ、まとめて草刈りをするなど、運用方法を見直すことができたとのことであった。本市においては、そもそも先ほどの答弁であった未利用地の維持管理費全体を把握していないということが問題であると考える。なぜ売れないのか、また、どうすれば有効活用できるのかを分析し、可視化することが必要ではないか。そこで、市公有財産の有効活用において、北九州市のように、財政局が中心となって所管する局とさらに連携して、未利用地全体の把握、分析を詳細に行い、利活用へ向けて対策すべきと考えるが、所見を尋ねる。

△財政局長 未利用地については、立地や特性に応じた有効活用や適正管理が図られるよう、効果的な事例の共有など、全庁的な取組を推進していく。特に具体的な事例の検討に当たっては、他都市の先進事例の情報収集を含めて、未利用地のより一層の有効活用に努めていく。

◯石本委員 改定された本市の財政運営プランに、市有財産を最適な手法により効果的に活用する、また、多様な手法による市有財産の有効活用に取り組むとある。今後の未利用地の活用について、新しい視点で活用しやすい仕組みづくりや、維持管理の費用面を工夫するなど、歳出を抑える取組も進めていくべきと考える。そのためにも、全体の把握から進めるべきだと思う。市公有地は大事な資産である。維持費のかかる未利用地は、売却や貸付けにより財源の確保につながる。様々な課題はあるかと思うが、今後の市公有財産の有効活用の取組について、さらに進めていくことを期待している。最後に市長の所見を尋ね、この質問を終わる。

△市長 市有財産は市民から負託された貴重な経営資源であり、効率的、効果的な活用に取り組んでいく必要があると考えている。本市ではこれまでも未利用地の売却や貸付けを進めるとともに、民間事業者のノウハウを活用しながら、行政財産の余裕部分や公共空間の活用を図るなど、多様な手法による財産の有効活用に全庁を挙げて取り組んでいる。今後とも、公共利用を考慮しつつ、市民ニーズや地域の特性などを踏まえ、財源の確保やコストの縮減の観点に加え、まちづくりの視点も取り入れながら、未利用地を含む市有財産のさらなる有効活用を図っていく。

◯石本委員 よろしくお願いする。次に、結核・呼吸器感染症の予防対策について尋ねる。これからインフルエンザや風邪などが流行する季節になる。毎年9月24日から9月30日までの期間は結核・呼吸器感染症予防週間となっている。パネルを用意した。右側が結核について、そして左側は呼吸器感染症について記載した厚生労働省作成のポスターである。結核については、「長引いた咳に結核疑って早い受診につなげよう」とある。そして呼吸器感染症のほうは「手洗いマスク習慣づけて防ごう呼吸器感染症」と書いてある。コロナ禍では、国民全体が感染に対して手洗い、うがい、手指消毒、マスクを常に意識できるようになった。しかし、新型コロナ感染症が2類から5類感染症に移行して2年4か月が経過した今、感染に対する意識が薄れてきていないかと感じている。高齢者にとって肺炎は命取りである。80歳以降に肺炎になると死亡率が高くなっていく。私は肺炎で亡くなる人を少なくしたいと思っている。そのために、予防対策を強化してほしいと考える。そこで、本市の結核・呼吸器感染症の予防対策について尋ねていく。まず、結核とはどのような病気なのか。感染と発病の違いについて尋ねる。

△保健医療局長 結核は結核菌によって主に肺に炎症を起こし、患者のせきなどの飛沫によって空気中に排出された結核菌を他者が肺の奥深くまで吸い込むことで空気感染する感染症である。また、感染と発病の違いについては、感染は体内に結核菌を保有している状態であり、感染しても多くの人は自身の免疫力で菌の活動を抑えることができるため発病せず、周囲の人に感染させることもない。一方で、発病は結核菌が体内で増えて病気を引き起こしている状態であり、感染後にがんや糖尿病、加齢などにより免疫力が低下すると発病に至る場合がある。発病するとくしゃみやせきの中に結核菌が含まれているため、周りの人に感染させる可能性がある。

◯石本委員 結核は感染しても多くの人は免疫力で抑えられ、発病しないということである。しかし、高齢になると免疫力が低下してきて、病気をしたりすると、体内にいた結核菌が活性化して発病に至ることがあるようである。厚労省の発表では、80歳以上で発病する率が高いと言われている。では、結核において集団感染を起こしやすい場所について尋ねる。

△保健医療局長 集団感染を起こしやすい場所としては、多くの人が集団で生活する病院や高齢者施設などで、近年、本市では外国出生者が多い日本語学校及び専門学校で集団感染事例が発生している。

◯石本委員 日本語学校や高齢者施設などで発病する人がいるようである。集団感染を起こしやすい高齢者施設、外国出生者の多い日本語学校や専門学校の生徒に対して、どのような取組を行っているのか尋ねる。

△保健医療局長 高齢者施設や日本語学校の職員を対象とした研修会の開催や、外国人向けラジオ番組を活用した啓発など、結核に関する知識の普及に努めるとともに、外国出生者を対象とした結核検診を無料で実施しているところである。

◯石本委員 高齢者施設の職員や日本語学校の職員に研修会を開催することで、早めの受診に役立つ取組だと思う。次に、結核発病者に対して保健所がフォローする経過について尋ねる。

△保健医療局長 保健所の対応については、まず医療機関から発生届を受理した後、他者に感染させるリスクのある患者に対しては、入院勧告や就業制限を行う。その後、病気や治療に関する保健指導を行うとともに、服薬の継続を支援するため、保健師による訪問や面接を実施する。また、結核は治療が終了しても再発する可能性があるため、治療終了後2~3年程度は半年ごとに胸部エックス線検査などで経過観察を行っている。

◯石本委員 結核の治療が終了しても、3年後までは観察が必要とのことである。それでは、結核新規登録者数の直近3年の推移と結核感染状況における近年の傾向について尋ねる。

△保健医療局長 本市の結核新規登録者数は暦年での統計で、令和4年143人、5年140人、6年176人となっている。近年の傾向としては、国における6年の新規登録者数は1万51人と、5年より45人減少しており、また本市においても5年までは減少傾向にあったが、6年は増加に転じている。

◯石本委員 先ほど提示したこのパネルだが、今答弁があったように1年間で1万51人の新規患者が登録されている。また、死亡者が1,461人とある。この1,461人のうち、高齢の人が多いということが厚労省の資料に載っていた。令和6年度の結核新規登録者は全国では減少しているということだが、本市においては140人から176人と36人増加しているため、非常に気になる数値だと思う。次に、結核に関わる健康診断事業の内容と決算額及び保健所で実施する健康診断の受診者数の直近3年の推移を尋ねる。

△保健医療局長 結核に関する事業には、結核健康診断と結核予防費補助がある。まず結核健康診断は、早期発見のための定期健康診断や接触者健診、治療後の経過観察のための管理検診などを行っている。また、結核予防費補助は、日本語学校を含む私立学校や高齢者施設を含む社会福祉施設などが実施する胸部エックス線検査に係る費用の一部を補助するものである。決算額については、令和4年度5,091万円余、5年度5,421万円余、6年度5,834万円余となっており、また、結核健康診断事業の受診者数は、延べ人数で4年度1万640人、5年度1万1,376人、6年度1万2,185人となっている。

◯石本委員 事業の決算だが、対象者も事業費も少しずつ増加している。治療後3年間経過を見るため、管理検診としてのレントゲン撮影費用などが事業費に含まれているようである。結核は随分昔より患者数が減少したものの、引き続き注意すべき感染症だと思う。こちらのパネルにあるように、厚労省の啓発週間では、結核と呼吸器感染症について啓発をしている。次に、呼吸器感染症とは何か、また、予防する目的とは何か尋ねる。

△保健医療局長 まず呼吸器感染症については、病原体が呼吸器に感染することで発症する多岐にわたる病気の総称であり、ウイルス性としては新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどがあり、また、細菌性としては肺炎球菌感染症や百日咳などがある。次に予防の目的は、結核は今でも全国で年間約1万人が新たに発病する感染症であり、また、新型コロナウイルス感染症などの呼吸器感染症は世界的な大流行を起こしやすいことから、予防対策を啓発するとともに早期発見、早期治療を行い、感染拡大を防ぐことにある。

◯石本委員 呼吸器感染症は新型コロナやインフルエンザなど、若い年齢の人が感染しても重症化する確率は低いが、高齢者の場合、重症化し肺炎に至ることがある。80歳以上の肺炎で亡くなる人の原因はインフルエンザよりも新型コロナのほうが15倍あるというデータもある。早期発見、早期治療を勧めて、多くの人が予防行動を取れるようにすることが必要だと考える。ポスターにもある、予防と早期発見の重要性について啓発する取組の内容を示されたい。

△保健医療局長 高齢者施設等に対する研修会や校区保健福祉事業懇談会、接触者健診など様々な機会を捉えて啓発を行うほか、結核・呼吸器感染症予防週間に合わせ、博多ポートタワーと赤煉瓦文化館のライトアップや市政だよりへの掲載、地下鉄駅などへのポスター掲示など、幅広く市民啓発に取り組んでいる。

◯石本委員 冒頭紹介したポスターには、「長引いた咳に結核疑って早い受診につなげよう」とあった。せきが2週間以上続くなら結核を疑い、病院を受診して検査を受けるようにとされており、発見が遅れると周りに感染させてしまう危険がある。せきが続くときは結核かもしれないと疑えるよう、市民へ正しい知識の啓発が必要ではないか。大阪府では、感染症専門医や呼吸器内科の医師などによる市民向けの講座がオンラインでも公開され、広く啓発されており、大阪府民にとっては大変好評であるとのことである。本市でも結核は終わった病気ではない。正しい知識を広く市民に周知する取組を一層強化すべきと考えるが、所見を尋ねる。

△保健医療局長 本市における新規登録患者の傾向として、高齢者と外国出生者の割合が高く、令和5年の全体に占める70歳以上の割合は44.2%であり、また、高齢者を除く外国出生者の割合は37.1%となっている。今後も高齢化や国際化の進展などに伴い、こうした傾向が続くことが見込まれることから、正しい知識を広く市民に周知する取組と合わせて、高齢者施設や日本語学校などに係る啓発により一層重点的に取り組んでいく。

◯石本委員 よろしくお願いする。本市は、感染症予防事業としてワクチンの定期接種を実施している。ワクチン接種にはどのような効果があるのか、また高齢者に対して行っている定期接種の種類を尋ねる。

△保健医療局長 ワクチン接種には被接種者に病原体に対する免疫をつける、あるいは免疫を強くすることで感染症の発症や蔓延、重症化を予防する効果がある。また、高齢者を対象とした定期接種には、インフルエンザ、肺炎球菌感染症、新型コロナウイルス感染症、帯状疱疹の4種類がある。

◯石本委員 呼吸器感染症にかかると、特に高齢の人は重症化して肺炎に移行しやすい状況である。だからこそ本市は、インフルエンザや新型コロナワクチンは、希望する人には一部助成し接種できるように整えている。細菌性肺炎に有効とされる肺炎球菌ワクチンにおいては昨年から定期接種は65歳のみが対象であり、その年齢以外のときは任意接種になる。65歳以上の人にもなるべく多くの人に受けてもらえるよう、ワクチン接種を推進してもらいたいと考える。本市が接種者を増やすために努力していることは何か尋ねる。

△保健医療局長 接種率の向上については、ワクチンの効果や安全性、接種の方法などについて対象者への個別案内をはじめ、市政だよりや市ホームページなどを活用し、より積極的かつ丁寧な情報提供に努めているところである。

◯石本委員 東京都国分寺市では、65歳のとき定期接種を受けることができなかった人を対象に任意接種の助成を行っている。本市でも肺炎になる人を予防できるよう、重症化しないよう、ぜひとも検討すべきではないか。呼吸器感染症の予防にはワクチン接種が効果的であることのほかに、規則正しい生活をすることで免疫力を上げることは大前提に、口腔ケアも大切であると考える。一部の細菌等については、もし口腔内に入ってしまっても、口腔ケアがしっかりできていれば感染する可能性は低いとされている。口腔ケアは高齢者だけでなく、若いうちから全世代に向けた啓発が必要であると考える。本市は28本の永久歯を生涯残そうという取組でオーラル28プロジェクトを実施しているが、令和6年度の取組内容と目的、決算額について尋ねる。

△保健医療局長 オーラルケア28プロジェクトは、市民が自分の永久歯28本を生涯健康に保ち、健康寿命の延伸とウエルビーイングの向上につなげることを目的に、乳幼児期から高齢期まで各ライフステージの特性に応じ、予防に重点を置いた取組を実施している。令和6年度は、乳幼児、学齢期において(株)ポケモンとの連携や、放課後児童クラブ等への歯科衛生士の派遣による啓発に取り組むとともに、成人期においては節目の年齢を対象とした歯科健診等を実施している。また、高齢期においては、高齢者施設職員を対象とした研修として口腔ケア実践のための動画配信や講習会を実施しており、決算額は3,423万円余となっている。

◯石本委員 口腔内の健康を保つことが、健康寿命の延伸につながることも発表されていた。成人期は節目健診以外にも企業での啓発も必要かと考えるが、歯科健診等について企業への啓発はどのように取り組んでいるのか尋ねる。

△保健医療局長 企業への啓発については、従業員向けに歯周病のリスクを判定できる簡易検査を用いた歯科健診をモデル的に実施し、24事業所448人に参加してもらった。今後、モデル事業の結果等を踏まえ、企業に対し歯と口の健康づくりの重要性や手法について、様々な広報媒体を活用して啓発を行っていく。

◯石本委員 まずは市の職員から率先して歯科健診に行ってもらえるよう、本市の職員の定期健診に歯科健診を取り入れていくべきと考えるが、所見を尋ねる。

△保健医療局長 職員の定期健康診断については、労働安全衛生規則に規定されている検査項目を実施しており、定期健康診断で実施していないがん検診などの項目に関しては、福岡市職員共済組合において実施しているところである。今後、職員向けの歯科健診の実施については、職員の健康保持、増進の観点から、市職員共済組合と連携し、調査、検討していく。

◯石本委員 ぜひ導入をお願いする。ここまで、結核・呼吸器感染症について尋ねてきた。市民が感染症に関する正しい知識、認識を持つように関わることが必要だと考える。新型コロナの対応中は、感染者数など毎日報道で目にして数値を見える化することで、手洗いやうがい、マスク、手指消毒などの感染予防行動を啓発することにつながっていたと考える。本市の公式LINEでは、生活情報や防災情報がプッシュ型で送信されてくる。熱中症警戒アラートが数値化された危険度で送られてくる。現在は空気感染でうつりやすいはしかの発生時には、どこで発生したのかなどの情報を発信しているようである。この本市の公式LINEでコロナやインフルエンザ、結核やはしか、百日咳などについて、「現在、流行期に入りました」とプッシュ型で注意喚起するなど、情報提供すべきと考える。所見を尋ねる。

△保健医療局長 市民への情報提供については、令和6年度から本市公式LINEの健康・暮らし等情報として、新型コロナウイルスなどの感染症に増加傾向が見られる際に、その症状や予防法を発信し、注意喚起を行っているところである。今後はこれらに加え、感染症に関する基本的な知識についても積極的に情報提供を行っていく。

◯石本委員 先日、テレビでインフルエンザが流行期に入ったと報道されていた。新型コロナ感染症も夏と冬に流行時期を迎えているようである。高齢者施設や医療機関は、感染症が増えてくると面会を制限される。やむを得ずの対処だが、治療中の人や療養している人にとって、家族との面会は大変重要である。面会制限となるその期間が短くて済むように、市民へ向けて、デジタル媒体だけでなくポスターの掲示やチラシの配布などアナログな方法も含め広く感染情報提供と注意喚起を行うべきだと思うが、所見を尋ねる。

△保健医療局長 市民への情報提供については、ホームページやSNSにより迅速な注意喚起を行う一方で、日常的な感染予防対策などについては、市政だよりやポスターなども活用し周知を図っているところである。委員の指摘を踏まえ、今後ともそれぞれの広報媒体の特徴を生かしながら、より積極的かつ丁寧な情報提供に努めていく。

◯石本委員 結核を含めた呼吸器感染症の予防と早期発見への取組について尋ねてきた。予防行動につながる市民が見て分かりやすい情報発信による啓発、受診行動が取れるように正しい知識の啓発など、対策の強化に今後も取り組んでもらいたいと思う。肺炎で亡くなる高齢者が1人でも少なくなり、健康寿命が延びる福岡市であってほしいと強く願っている。最後に、市民への呼吸器感染症予防対策について、荒瀬副市長の所見を尋ね、質疑を終わる。

△副市長 結核・呼吸器感染症の予防対策について、毎年9月24日~9月30日に行われている結核予防週間は、令和6年度から結核に加え、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザ感染症など、呼吸器全般についての正しい知識の普及等を行うことを目的として、結核・呼吸器感染症の予防週間と変わり、全国で展開されているところである。本市においても、今年は結核の集団発生や麻疹、コロナ変異株ニンバスの増加、そして現在はインフルエンザの学級閉鎖等も出現してきている状況である。委員指摘のとおり、飛沫感染や空気感染を起こす呼吸器感染症の予防の基本は手洗い、マスクの着用を含むせきエチケット、換気、加えてワクチン接種である。そのためには、感染症の正しい知識の普及と流行情報の発信が最も重要と考えている。今後、冬に向け流行が始まっていくが、市民がタイムリーに適切な予防行動が取れるよう、伝わりやすい感染症流行の情報発信をしっかりと行っていく。

 

議員紹介

  1. つつみ 健太郎

    西 区

    つつみ 健太郎
  2. たばる 香代子

    中央区

    たばる 香代子
  3. たのかしら 知行

    博多区

    たのかしら 知行
  4. 石本 優子

    早良区

    石本 優子
  5. かつやま 信吾

    東 区

    かつやま 信吾
  6. 古川 きよふみ

    博多区

    古川 きよふみ
  7. 高木 勝利

    早良区

    高木 勝利
  8. しのはら 達也

    城南区

    しのはら 達也
  9. 尾花 康広

    東 区

    尾花 康広
  10. 松野 たかし

    南 区

    松野 たかし
  11. 山口 つよし

    東 区

    山口 つよし
  12. 大石 しゅうじ

    南 区

    大石 しゅうじ
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