▼令和6年 第4回定例会 大石 修二 一般質問 (令和6年9月9日)

○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二)登壇 私は公明党福岡市議団を代表しまして、外環状道路における植樹、植栽の整備について、分煙対策の強化について、帯状疱疹予防ワクチンの定期接種化に向けての取組について、以上3点、質問を行ってまいります。
 まず、外環状道路における植樹帯の整備についてお尋ねをいたします。
 この外環状道路につきましては、皆さん覚えていらっしゃいますでしょうか。昔は幻の外環状道路と呼ばれ、私たちが首を長くして待ち望んだ道路でもありました。
 初めに、外環状道路の沿革としまして、事業の目的、事業期間、そして、事業の効果についてお示しをいただきたいと思います。
 以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 福岡外環状道路の目的につきましては、福岡市西南部地域の交通混雑の緩和や秩序ある都市の発展に寄与するものでございます。次に、事業期間につきましては、昭和48年度に事業化され、平成23年4月に全線4車線にて開通しております。また、事業効果につきましては、都心部への流入交通の減少、周辺道路の交通混雑の緩和並びに周辺道路の交通量減少や歩道設置による歩行者の安全性向上などがございます。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 次に、外環状道路の総延長距離、事業費、本市の負担の有無についてお尋ねをいたします。本市の負担があるのであれば、負担額はどうなっているのか、お示しをいただきたいと思います。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 総延長につきましては、博多区立花寺から西区拾六町までの約16.2キロメートルでございます。事業費につきましては約2,090億円であり、福岡市の負担額につきましては、直轄工事費負担金として約770億円でございます。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) それでは、この外環状道路の整備に当たり、国と福岡市との役割分担はどのようになっているのか、お示しをいただきたいと思います。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 福岡外環状道路の整備つきましては、国土交通省において実施されております。福岡市は、地元との調整等、国が実施する道路整備に対し協力する立場でございます。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 今御答弁がありましたけども、外環状道路の整備に当たっては、しっかりと国と福岡市が協力をしながら、沿線住民の御理解を得ながら事業を進めてきたということであります。
 今現在の外環状道路につきましては、通勤や通学に利用する道路としてだけではなく、散歩コースやジョギングコースとしても幅広く利用され、多くの市民の皆さんが愛着を持っている道路になっております。実際にこの外環状道路がどのような利用状況になっているのか、具体的に把握している状況についてお尋ねをいたします。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 福岡外環状道路は、広域的な道路ネットワークとして人や物の移動を支える役割を担うなど、市民生活や経済活動に大きく寄与しているものと認識しております。また、幅が広い歩道が整備されたことで、多くの歩行者が通勤、通学をはじめ、散歩やジョギングなど幅広く利用されているものと認識しております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 今御答弁ございましたけれども、市民から愛され、広く利用されている外環状道路であります。しかし、残念なことに、歩道側や中央分離帯の植樹や植栽については、以前から市民の皆さんから厳しい指摘を受けているのも現実であります。私が伺ったのは、歩道側の植栽などは、全く植栽がない箇所、雑草が生い茂っている箇所、植栽はあるけれども手入れが行き届いていない箇所など、一体どのようなコンセプトで整備したのか全く分からない、理解できないと大変厳しい指摘でありました。
 そこでお尋ねいたしますけれども、まず、歩道側について植樹帯や植樹ますなど様々な種類があるかと思いますけれども、これらが外環状道路全体で何か所あって、距離にするとどれぐらいになるのか、お示しをいただきたいと思います。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 歩道側における植樹帯は約610か所あり、距離にすると約13.3キロメートルになります。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 次に、この外環状道路の中央分離帯についてお尋ねをいたしますが、全長約16キロの中で何か所の中央分離帯に植樹が整備をされ、距離にするとどうなるのか、お示しください。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 中央分離帯において植樹が整備されているのは約10か所あり、距離にすると約100メートルになります。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 短い距離かと思います。先ほどの御答弁にもありましたけれども、この外環状道路の植樹帯は全長約16キロの中で約610か所、約13.3キロにもなります。この13.3キロは結構な距離でありまして、私も実際に外環状道路を確認をして回りましたけれども、市民からの御指摘のとおり、植樹がよろしくない状況に置かれていることがよく分かりました。
 これが外環状道路の植栽ですけれども、資料1を投影してください。(資料投影)車が止められる、止められない関係もあって、なかなかいい写真は撮れなかったんですけれども、全体の植樹帯の、これはサンプルというか、一部なんですけれども、草が本当に生い茂っているところと、逆に植樹、植栽、草花など何もないところがたくさんございました。
 この外環状道路の植樹などの維持管理はどこが行っているのでしょうか、お尋ねいたします。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 車道、歩道とも国が維持管理を行い、植樹につきましても、道路施設の一つとして国が維持管理を行っております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 外環状道路の管理につきましては、車道及び歩道も国が行っているとのことでありました。
 一般的に道路整備におきまして、植樹はどのような目的、効果を期待して整備されるものなのでしょうか。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 道路整備における植樹につきましては、都市景観の向上や都市環境の改善などを図るために整備されるものでございます。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) それでは、福岡市においては、福岡市が整備する道路における植樹についてどのような整備方針や計画になっているのでしょうか、お尋ねをいたします。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 福岡市が整備する道路における植樹につきましては、新たに整備する都市部の主要な道路を対象に植樹帯を設置することとしており、幅員3.5メートル以上の歩道において植樹帯を設置する計画としております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 福岡市の道路における植樹の整備について説明をいただきましたけども、国が整備をした外環状道路につきましては、歩道や中央分離帯の植樹について、基本的な整備方針や計画はどのようになっているのか、お尋ねをいたします。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 道路法に基づく政令において、都市部の幹線となる道路につきましては、原則として植樹帯を設けることとされており、福岡外環状道路におきましても同政令に基づき植樹を行っていると国から聞いております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 先ほど植樹の整備について福岡市や国の方針をお聞きしましたけども、当然でありますけれども、福岡市も国も同じ方針で整備を行っているはずであります。外環状道路の計画時には当然ながら、国においても植樹帯をしっかりと整備をして、市民の皆さんに喜んでいただこうと考えていたかと思います。
 しかし、実際には道路が整備されてから12年という時間が経過しましたけども、これまで一度たりとも計画どおりに完全な形で整備をされたことはないのではないでしょうか。なぜこのような無残な植樹帯の整備状況になっているのでしょうか、お尋ねをいたします。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 福岡外環状道路におきましては、政令に基づき植樹を行っておりますが、交通等の支障、視認性の阻害等により植樹を行わなかった箇所があったと国から聞いております。また、当該道路は年に1回を基本に除草が行われ、交通安全上、危険と思われる箇所については別途対応がなされております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 先ほどからこの外環状道路は国の直轄管理になっており、福岡市で直接維持管理をしているわけではないことが分かりました。しかし、本来、御答弁にもありましたけども、道路の植樹帯は景観の向上や環境の改善などの目的で整備されるものであり、市民、利用者にとっては、国の管理なのできちんと整備されなくても仕方がないということにはならないと思います。
 外環状道路の植樹帯の整備状況について、福岡市は整備当初から現在に至るまで理解を示して、追認をして何も言ってこなかったのでしょうか、お尋ねをいたしますし、外環状道路を維持管理している国に対して、福岡市として植樹帯の整備について具体的にどのような行動を取ってきたのか、お示しをいただきたいと思います。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 植樹に関する要望が地域等から福岡市にあった際には、国に対して要望があった旨を伝えてきたところでございます。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 国に対して、これまで様々な要望を伝えてきているという御答弁でありましたけれども、この福岡外環状道路は本市も負担金として770億円も拠出している重要な道路であります。しかし、この外環状道路における植樹帯の整備状況は、私は極めて残念な状況であると思います。本来、植樹帯に期待されている景観の向上や環境の改善には程遠く、きつい言い方ではありますけれども、むしろ景観を悪くしているのではないかと感じるところもあります。福岡市は清潔できれいなまちであり、そこでは植樹帯も市民の大きな財産であります。植樹帯は国が維持管理を行っておりますけども、もっと知恵を絞り、工夫をして、地域住民の皆さんのお力を借りるとか、自治会の皆さんに御相談するとか、さらには樹木が大変であれば草花を植えるとか、福岡市は髙島市長を先頭に一人一花運動に取り組んでいるところでもあります。国にはもっともっと真剣に取り組んでいただきたいと考えております。
 この外環状道路の植樹帯の問題については、せっかくの幻の外環状道路から現実の外環状道路となり、市民の皆さんに愛され、すばらしい道路となっていることを考えると、極めて残念な状況ではないかと考えております。本市としても、整備に当たっては国とともに沿線住民の御理解を得るために相当の努力をしてきたわけでありますので、国に対してもっと強い思いを持って、市民の思いを伝えていただきたいと思います。
 この質問の最後に、道路下水道局長の御所見を、そして、外環状道路への思いをお聞かせいただきたいと思います。
 
○議長(打越基安) 天本道路下水道局長。
○道路下水道局長(天本俊明) 平成23年に全線開通した福岡外環状道路は、都心部への流入交通の減少や周辺道路の交通混雑の緩和に資するとともに、広域的な道路ネットワークとして人や物の移動を支える役割を担うなど、市民生活や経済活動に大きく寄与しているものと認識しております。また、植樹については、街路空間を彩り、都市景観の向上や都市環境の改善などに寄与する地域住民の財産になるものと考えております。同道路につきましては、国が管理する道路であり、維持管理上の課題もあると聞いておりますが、福岡市としても、緑豊かなまちづくりを進めていく上で植樹帯の整備及び適切な維持管理について、地域等の意見をしっかりと国に伝えてまいります。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) どうかよろしくお願いをいたしたいと思います。
 次に、たばこの分煙対策、受動喫煙対策についてお尋ねをいたします。
 厚生労働省の令和4年国民生活基礎調査によりますと、平成13年と令和4年の喫煙者の割合は、男性は48.4%から25.4%へと、また、女性は14.0%から7.7%へと、いずれも減少傾向が続いていることが分かります。
 福岡市においては、喫煙率は全国と比較してどうなっているのでしょうか。また、政令市の中ではどうなっているのか、お示しをください。
 
○議長(打越基安) 藤田保健医療局長。
○保健医療局長(藤田三貴) 福岡市における喫煙率につきましては、令和4年国民生活基礎調査によりますと、男性が25.3%、女性が7.6%となっており、男女ともに全国とほぼ同程度の水準となっております。また、政令市の中では、高いほうから男性は6番目、女性は9番目となっております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 福岡市では、議員提案条例として平成14年に人に優しく安全で快適なまち福岡をつくる条例、いわゆるモラル・マナー条例が制定をされております。この条例が制定された背景については、当時の福岡市議会の議事録を確認しますと、議会側から条例案の背景として、かねがね市民から自転車の放置、ピンクチラシ等の氾濫に対する改善などの切実な願いが寄せられており、これらの諸問題を取り上げ、市民に快適な生活環境づくりを目指してきたこと、しかしながら、市民のモラルの低下やマナーの欠如などにより、生活環境の改善の効果は上がっておらず、むしろ目を覆うものがあること、そこで、改めて市民に自分たちのまちは自分たちでつくるという住民の精神に立ち返る契機として条例案を提案したという条例の提案趣旨の説明が行われております。
 このモラル・マナー条例の施行後に本市は路上喫煙対策としてどのような取組を行ってきたのか、お示しください。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 条例施行後の取組ですが、モラル・マナー推進指導員による巡回指導や喫煙禁止を周知するスピーカー放送、路面標示、街頭ポスターや街路灯バナーの掲出、また、市政だより、ラジオ放送やデジタルサイネージ、地下鉄駅構内放送などの広報、啓発を実施しております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 条例施行から21年が経過しましたが、当時と現在の福岡市の歩行喫煙率など比較してどうか、御所見をお聞かせください。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 歩行喫煙率で比較をしますと、条例施行前の平成15年度の3.09%から令和5年度は0.03%と改善をしております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 今御答弁にもありましたけども、路上喫煙防止対策として本市が様々な取組を行ってきた結果、確かに路上禁煙地区での歩行中や自転車に乗車中の喫煙は減少しているとの実感はあります。しかし、立ち止まっての路上喫煙などは条例において禁止はされておらず、他都市、北九州市などは禁止地区での喫煙そのものが禁止になっておりますけども、やはりまだまだ喫煙マナーを守らない人がいることも事実であります。
 市政アンケート調査によりますと、たばこのポイ捨てに関するマナーの問いに対して、悪い、またはどちらかというと悪いと回答した市民の割合は平成26年度が69.9%、そして、令和5年度が53.2%となっている状況であります。たばこのポイ捨てに関して、市民意識においては改善をしてきてはおりますけども、それでも福岡市民の半数以上の方がたばこのポイ捨てに対して不信感を持っているということになる結果であります。調査結果から言えることは、福岡市における喫煙マナーの改善はまだ道半ばと言わざるを得ないということであります。
 この状況についてはどのような所感をお持ちか、お答えをいただければと思います。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 議員御指摘のとおり、たばこのポイ捨てについて不満足とする市民の割合は減少傾向にあるものの、依然、半数以上の市民が不満足としておりまして、引き続きたばこのポイ捨て対策を含め、効果的な路上喫煙対策を進めていく必要があると認識をしております。以上です。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 路上禁煙地区ということで指定をしているエリアでは、やはり喫煙そのものを禁止するべきではないかと思います。現状では、灰皿を持っていて、立ち止まって喫煙をすれば、そのこと自体は問題ない状況になっております。
 路上禁煙地区では喫煙をしない、これが基本的な考え方かと思いますが、御所見をお聞かせください。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 条例第20条第3項で、路上禁煙地区においては、歩行中または自転車に乗車中に喫煙してはならないと規定されており、喫煙行為そのものは規制の対象となっておりませんが、現状、禁煙地区内で立ち止まって喫煙をする方にも、歩行者など周囲の方へのたばこの火による危害を防止する観点から禁煙の協力をお願いしているところでございます。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 次に、外国人観光客についてでありますけども、近年ではコロナが起こる前の状況に復調しつつあり、そういった意味では外国人観光客に対する喫煙マナーの啓発も重要ではないかと考えております。
 具体的に、外国人観光客に対しては喫煙場所や路上禁煙地区など、どのような方法で周知をしているのか、十分に周知はできているのか、また、市民からのクレーム等は発生していないのか、お示しをください。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 外国人観光客への周知につきましては、路上禁煙地区において、喫煙禁止を周知するスピーカー放送や路面標示を多言語で行っております。また、モラル・マナー推進指導員が巡回する際に、外国人にも分かりやすい喫煙禁止プレートを掲げるなど周知に努めております。そのほか、啓発動画を多言語で作成し、外国人観光客向け観光情報サイトのほか、交通拠点などで発信をしております。市民意見につきましては、路上禁煙地区において外国人が喫煙しているといった御意見が寄せられておりまして、さらなる周知に取り組む必要があると考えております。以上です。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) ところで、周囲の人がやけどを負うなどの危険を及ぼすおそれがある紙巻きたばこに対し、加熱式たばこについてはやけどなどの危険はありませんが、路上禁煙地区においては規制の対象になっているのか、お尋ねをいたします。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 加熱式たばこにつきましては、規制の対象となっておりません。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 先ほどからお尋ねをしておりますけれども、本市のモラル・マナー条例についてでありますが、内容を見てみますと、どちらかというと受動喫煙、たばこの煙よりもやけど、火の対策に重点を置いた条例になっているようであります。今の御答弁にもありましたけども、加熱式たばこについては火を使っていないので、やけどをしないということで、禁煙地区での規制対象から外れております。
 一方で、条例制定後の本市の積極的な取組によりまして路上喫煙は大きく減少しているところであり、条例制定の成果が出ているかと評価をしたいと思います。しかし、条例制定当時と比較すると、現在では受動喫煙が大きな問題となっており、健康対策の面からも重要となっております。
 そこでお尋ねいたしますが、平成30年に健康増進法が改正されております。この法改正の背景、改正の内容、さらには改正後の本市の取組はどうなっているのか、お尋ねをいたします。
 
○議長(打越基安) 藤田保健医療局長。
○保健医療局長(藤田三貴) 健康増進法改正の背景につきましては、改正以前は飲食店や職場、公共施設などにおいて受動喫煙防止対策が十分とは言えない状況でありましたが、ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックなどの国際的なスポーツ大会が契機となり、受動喫煙防止対策の強化を図ることとなったものでございます。この改正により、学校、病院、児童福祉施設、行政機関の庁舎などの第一種施設は原則敷地内禁煙、飲食店、事業所などの多くの人が利用する第二種施設は原則屋内禁煙となっております。また、屋外においても、受動喫煙を生じさせることのないよう周囲の状況に配慮しなければならないとされたところでございます。
 法改正に伴う福岡市の取組といたしましては、専用サイト等による広報、啓発の実施や、市民から寄せられる通報や相談への対応、第一種、第二種施設に対する適切な運用のための指導のほか、禁煙支援として禁煙外来の受診ができる医療機関を掲載したマップの作成などを行っております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 今御答弁をいただきましたけども、健康増進法の改正により屋内が禁煙となった結果、屋外で喫煙をする人が増えたのではないかと懸念をしておりますし、実際に増加したのではないでしょうか。
 九州の玄関口であるJR博多駅筑紫口そばに喫煙者が集まる場所があります。そのエリアは路上禁煙地区に指定をされている場所であります。資料の2を投影していただきたいと思います。(資料投影)この写真は、筑紫口に向かって右側にホテルがありますけれども、その横になります。座り込んでたばこを吸う人が多いところですね。資料3を投影してください。(資料投影)この写真は、筑紫口に向かって左側のパチンコ店の隣にあるところです。ここは禁煙呼びかけのビラも貼ってありまして、市が設置したスピーカーから禁煙の呼びかけをされている場所でもあります。しかし、実際には路上禁煙地区に喫煙者が数多くいる、このような現実があります。この現実をどう考えるのか、御所見をお聞かせください。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 九州の玄関口であります博多駅、その近辺の路上禁煙地区において喫煙者が多くいるという状況は大きな課題であると認識をしておりまして、喫煙対策の強化が必要であるものと考えております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) JR博多駅の筑紫口にはきちんとした喫煙場所がありませんし、禁煙表示と喫煙禁止地区の音声がマイクから流れているだけであります。やはり本市の対策が急務であることを指摘をしておきたいと思います。
 次に、路上禁煙地区内における公園の取扱いについてお尋ねをいたします。
 なぜ路上禁煙地区内でも公園は喫煙禁止の対象外になっているのでしょうか。私もなぜなのか、調べてみました。この条例は議員提案で制定されましたが、条例を制定するに当たって先進地を参考にしたいとのことで、当時からたばこ問題の先進都市であった東京都の千代田区へ調査に行ったようであります。その当時は千代田区も公園を禁煙地区に指定していなかったということでありました。その千代田区を参考にしたことで、影響を受けたといいますか、そのことで福岡市の条例も公園が外れているのではないかなというふうに考えております。しかし、現在の千代田区の条例は公園を禁煙地区としておりますし、路上喫煙の条例を制定している自治体ではほとんどが公園を禁止地区に指定しております。この際、福岡市のモラル・マナー条例の見直しを行い、さきに指摘をした加熱式たばこの規制、そして、きちんと公園を喫煙禁止地区に指定することなどを入れ込んだ条例の改正を行うべきであります。
 議員提案条例ということで、当局からは答弁がしにくいということもあるかと思いますけども、頑張って御答弁いただけたらと思います。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 人に優しく安全で快適なまち福岡をつくる条例、いわゆるモラル・マナー条例につきましては、議員御指摘のとおり、千代田区を参考に制定されたものと認識をしております。また、その後の健康増進法の改正など、喫煙をめぐる社会状況は大きく変わってきているものと認識をしております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 今御答弁いただきましたけれども、現モラル・マナー条例につきましては議員提案の条例ということで、当局では具体的な条例の改正について踏み込むことに対しては厳しいというふうに感じました。実際に即した具体的な条例の改正については、議会においてしっかり議論をして取り組んでいきたい、このように考えておりますので、どうかよろしくお願いをいたします。
 次に、先日市民の皆さんから公園での喫煙に関する相談といいますか、クレームがありました。多分私だけではなく、ほかの議員にも相当数相談が寄せられているかというふうに思います。私に寄せられた具体的な御相談は、警固公園の受動喫煙対策についてでありました。天神の中心、一等地であり、多くの市民が集う公園内でたばこががんがん吸われていて、喫煙場所は低い樹木で囲まれているけども、喫煙場所の周辺何十メーターはたばこで汚染され、子どもたちを含め、喫煙場所の近くを通ることもできません。このことに対して、なぜ福岡市が対策を取らないのですか、もっと真剣に考えていただきたい。大変厳しい御要望でありました。
 資料4を投影してください。(資料投影)これは先日の警固公園を撮影した写真であります。写真のとおり、私が現場に行ったときもびっくりするぐらいの多くの人が喫煙場所の中であったり、中から外れて喫煙場所の周辺で喫煙をしておりました。これは樹木の中が喫煙場所なんですね。箱も何もありません。低木というか、低い樹木で囲ってあるだけです。
 資料5を投影してください。(資料投影)私も確認をしましたけども、確かに喫煙場所の周辺がたばこの臭いで極めて残念な状況になっておりまして、さらには周辺にたばこの吸い殻も捨てられていたりと、最悪の受動喫煙状態になっていることが分かりました。
 この警固公園の受動喫煙問題に関して、市民の皆様からクレームや要望、意見などは本市にどれだけ寄せられているのでしょうか、お示しをください。
 
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 警固公園の喫煙に関する市民からの要望等につきましては、件数の把握が可能な市のホームページを通して直接寄せられた件数で申し上げますと、令和5年度が5件、6年度が8月末時点で2件でございます。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 今、警固公園の喫煙問題に対しての市民意見、要望の数をお尋ねしましたけども、令和5年度が5件、6年度が8月までに2件とありました。一見少ない数字ですけども、ただ、この数字は市のホームページに寄せられた数字であります。我々議員の下にはこれ以外にも市民からの意見が寄せられておりますし、旧ツイッター、現在のXでも、それはそれは厳しい意見が数多く寄せられております。
 幾つか紹介してみますと、福岡市内でたばこのポイ捨て集める動画見たけど、警固公園と筑紫口付近はまじでポイ捨てが多いよなとか、警固公園はたばこ臭いから嫌いなど多くの否定的な意見が寄せられております。さきの5件と2件という市民意見だけではなく、当局に届いていない、拾い上げられていないだけだろうと思っております。
 市としては、御意見はホームページなどにお寄せくださいということかもしれませんけども、警固公園の喫煙問題については、逆に市のほうからどのような市民意見があるのか、情報収集を積極的に行ってほしいと思います。いかがでしょうか、御所見をお聞かせください。
 
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 公園の管理運営に当たり、市民意見を把握することは重要であると認識をしております。今後とも様々な方法を活用して市民意見の把握に努めてまいります。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) これまで公園での喫煙問題や受動喫煙対策など警固公園を中心にお尋ねをしましたけども、このような状況を考えますと、ここはもう公営の、公設の喫煙場所の整備が必要になっているのではないでしょうか。受動喫煙対策について、もっと踏み込んだ取組が必要ではないかと考えております。
 そこでお尋ねいたしますが、本市において公設の喫煙場所は幾つあるのか、さらには民間が設置した喫煙所の数は幾つあり、どのような管理運営が行われているのか、お示しをいただきたいと思います。
 
○議長(打越基安) 藤田保健医療局長。
○保健医療局長(藤田三貴) 民間が設置する喫煙所の数につきましては把握をいたしておりませんが、市の関連施設につきましては、令和6年7月に行った調査によりますと、208の施設で喫煙所を設置いたしております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 本市が把握できている喫煙ができる場所の中で公園は何か所あるのか、お示しください。
 
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 喫煙所を設置しているのは18公園でございます。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 先ほど御答弁いただきましたけども、民間の喫煙場所までは把握できていないということでございました。福岡市内全域でどれだけの喫煙場所があり、どこのエリアに喫煙場所があるのか、喫煙する人たちはこのような情報がいち早く欲しいかと思います。
 市内の喫煙場所の調査を行って、全体を早急に把握し、例えばでありますけれども、喫煙所マップや喫煙所アプリを作成するなどの対策が必要ではないかと思いますが、御所見をお聞かせください。
 
○議長(打越基安) 藤田保健医療局長。
○保健医療局長(藤田三貴) 喫煙所マップ等の作成に当たりましては、民間を含む各施設における喫煙所の有無や掲載の意向確認、受動喫煙防止に関する基準を満たしているかの調査確認など様々な課題がございますが、今後、他都市の取組状況を参考にしながら、関係局とともに、その在り方を検討してまいります。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 将来的にも実際にたばこを吸う人、喫煙者がなくなることはないかと思います。そうであれば、たばこを吸う人と吸わない人の共存を図るための対策は必須であり、受動喫煙、分煙対策への取組の充実はなるべく早期に行う必要があるかと思います。
 他都市ですけども、大阪市では禁煙地区を市内全域に拡大することが打ち出され、その実効性の確保には喫煙者と非喫煙者が共存できる分煙環境の整備が必要として、民間の喫煙所設置に対して補助金を出すようであります。また、大阪市では、分煙の環境整備としまして喫煙コンテナというものも設置しており、大変に優れた施設のようであります。この喫煙コンテナは複数台一括導入して、リース契約を結ぶことで経費の節約にもなったということでありました。
 本市におきましても、現在の路上禁煙地区の区域が今のままで十分なのかという観点も踏まえ、きちんとした喫煙場所を整備し、受動喫煙対策、分煙対策の徹底強化を図るべきではないでしょうか、御所見をお聞かせください。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 人流の活発化による国内外からの来訪者の増加や健康増進法の改正など、喫煙をめぐる社会状況は大きく変化していることを踏まえ、市内の路上喫煙の実態や市民のニーズを把握し、禁煙区域の見直しや喫煙所の整備を含め、効果的な喫煙対策を検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 福岡市がアジアのリーダー都市、世界の福岡市を目指していくのであれば、現状のたばこ対策では絶対に駄目であります。もっと積極的に、もっと厳しく受動喫煙対策と分煙対策を徹底して行い、たばこを吸う人も吸わない人も全市民が誇れるまちになってほしいと考えますが、髙島市長の決意をお聞かせください。
 
○議長(打越基安) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 住みたいまち、訪れたいまち、働きたいまちとして選ばれている福岡市がさらに魅力を高めていくためには、安全、安心で快適に過ごせるまちづくりが重要であると考えています。このため、福岡市では歩きたばこゼロのまちに向けた取組を進めてきたところでございますが、コロナ禍が明け、国内外から多くの人が訪れ、また、屋内喫煙を禁じる法改正などによって屋外での喫煙が目立つようになるなど、たばこを取り巻く環境は大きく変化をしていると感じています。九州・アジアの玄関口として、そして、たばこを吸う人も吸わない人も全ての市民が誇れるまちになるよう、大石議員御指摘のとおり、モラル・マナーの向上や必要な受動喫煙防止対策にしっかりと取り組んでまいります。以上です。
 
○議長(打越基安) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 最後に、国における帯状疱疹予防ワクチンの定期接種化に向けた本市の取組についてお尋ねをいたします。
 80歳までに3人に1人がかかるとされ、主に中高年が気をつけたい病気として、皮膚に強い痛みやかゆみを伴う発疹が帯状に現れる帯状疱疹があります。水痘、水ぼうそうと同じウイルスが原因となり、50歳を境に発症率が急激に上昇するようであります。発症すると後遺症が残る場合もあり、予防にはワクチンの接種が有効であるとされております。しかし、予防ワクチンは現在、全額自己負担の任意接種に位置づけられており、高いワクチンでは約4万円程度かかります。費用の負担軽減に向け、私たちは全国の地方議会での質問や国会質問、さらには政府への提言を行うなど、一貫して接種費用を公費で助成する定期接種を主張してきました。また、現在では全国で独自に接種費用を助成する自治体も増えており、7月現在で合計689の自治体で独自助成を行っております。こうした支援体制の拡充が後押しになり、6月の厚生労働省の専門委員会で議論が進展をして、国内で使用されている生ワクチンと不活化ワクチンの安全性や有効性を確認し、費用対効果が期待できるとして定期接種に加わる見通しができたとのことであります。
 そこでお尋ねでありますけれども、国、厚生労働省でワクチンの定期接種が決まった際には、市民の皆さんがいち早く接種ができるよう、本市ではどのような体制で、どのようにスムーズな事業の推進を図るのか、保健医療局の御所見をお尋ねして私の質問を終わります。
 
○議長(打越基安) 藤田保健医療局長。
○保健医療局長(藤田三貴) 帯状疱疹ワクチンの接種につきましては、国のワクチン評価に関する小委員会において、ワクチンの有効性、安全性に係る知見や費用対効果の評価結果を踏まえ、定期接種化するとの方向性が出され、現在、ワクチンの有効性の持続期間等を考慮した対象年齢などの検討が進められております。本市では、その結果を踏まえ、速やかに対応していくこととしており、定期接種となった際にはワクチンの有効性や安全性等について丁寧な情報提供に努めるとともに、適正で円滑な接種ができるよう身近な医療機関での接種体制の確保を図ってまいります。以上でございます。

 

議員紹介

  1. つつみ 健太郎

    西 区

    つつみ 健太郎
  2. たばる 香代子

    中央区

    たばる 香代子
  3. たのかしら 知行

    博多区

    たのかしら 知行
  4. 石本 優子

    早良区

    石本 優子
  5. かつやま 信吾

    東 区

    かつやま 信吾
  6. 古川 きよふみ

    博多区

    古川 きよふみ
  7. 高木 勝利

    早良区

    高木 勝利
  8. しのはら 達也

    城南区

    しのはら 達也
  9. 尾花 康広

    東 区

    尾花 康広
  10. 松野 たかし

    南 区

    松野 たかし
  11. 山口 つよし

    東 区

    山口 つよし
  12. 大石 しゅうじ

    南 区

    大石 しゅうじ
PAGE TOP