▼令和6年 第1回定例会 たのかしら 知行 賛成討論 (令和6年3月28日)

◯17番(たのかしら知行)登壇 私は公明党福岡市議団を代表して、本条例予算特別委員会に付託をされました令和6年度一般会計、特別会計並びに企業会計の予算議案、条例議案、関係諸議案につきまして、これを認定することに賛成の意を表し、討論を行います。
 本年1月に発災した能登半島地震によって共助の重要性が再認識されました。避難所運営のワークショップ、防災アプリ、ツナガルプラスの利活用は、市民の命を守る適切な避難行動につながるため、本市による積極的な推進を要望いたします。
 本市でも起こり得る大災害に対して、対応できる体制に整備するため、日頃からの関係機関と連携した訓練を定期的に実施していただけるよう要望いたします。また、災害時健康危機管理支援チーム、DHEATの派遣体制を含む災害時の保健医療体制の構築にも取り組まれるよう求めておきます。
 本市の財政状況については、世界的な物価高騰の流れや今後の金利上昇によっては、民間事業者の収益圧迫や本市の財政にもマイナスの影響を及ぼすことも考えられることから、持続可能な財政運営に向けた取組を強く要望いたします。
 DXの推進については、市職員の多様な働き方を推進するためにテレワーク環境を全庁的に広げるなど、さらなる拡充を求めておきます。また、防犯灯などの道路占用許可申請のオンライン化による来庁不要な行政手続の促進と、自治会、町内会の負担軽減や迅速かつ効率的な情報発信のために電子回覧板の導入を強く要望いたします。
 市民の地域活動などを支援する地域ポイント事業の推進に当たっては、各局と連携を図り、地域コミュニティの活性化につながるよう求めておきます。
 子育て施策について、理想の数の子どもを持たない理由として、経済的な理由を挙げる子育て世帯が最も多く、手厚い支援による環境づくりが必要です。児童手当の拡充、第2子以降の保育料無償化などに加え、福岡市型こども誰でも通園制度やおむつと安心定期便の事業効果の検証を図り、こども家庭センターなどの相談体制を充実させて、伴走型支援で生み育てやすい環境に向けた、さらなる推進をお願いします。
 ひとり親家庭について、約半分が貧困家庭であると言われる中、誰一人取り残されない支援に取り組むことが重要です。ひとり親家庭支援事業の拡充においては、その事業内容を懇切かつ丁寧に周知し、安定した生活基盤への支援となるよう求めておきます。
 障がい児の育児世帯に関して、安心できる環境の整備、充実を図ることはとても重要です。児童発達支援センターにおける一時預かり事業への拡充などについては、適切な人員を配置し、障がい児を育てる保護者も安心して働けるよう求めておきます。
 孤独感を深める若者が増え続けている問題について、個別の困り事を打ち明けられる若者総合相談センター、ユースサポートhubの充実及び広報の強化、また民間団体への支援の拡充を図っていただくよう要望いたします。
 学校教育において、慢性的な教員不足を補完し、児童生徒の学びの保障へと真につながるものになるよう求めておきます。また、教員が児童生徒と向き合える時間の確保が進むよう、教育DXなどのさらなる推進をお願いします。
 障がいのある児童生徒への支援については、特別支援学級の新設、増級など、引き続き地域の学校で学べる体制づくりをさらに強化していただくよう要望いたします。
 経済振興に関して、企業への経営支援と創業及びスケールアップの後押し、国際金融機能の強化は重要です。生産性向上のためには、さらなるデジタル化の推進も不可欠です。事業者の人材確保と就労希望者の双方を後押しできるよう、オンライン相談やミドル世代専用窓口なども活用して、きめ細かな支援をお願いします。
 観光文化行政に関して、本市には都市と近い自然環境、芸術や食のまちとして、歴史コンテンツなど多くの魅力があります。Fukuoka Art NEXTの推進に加え、祭り、屋台も観光資源としてさらなる発信力向上を図り、美術館、アジア美術館、博物館、ボートレース場パーク化などの充実で、国際都市としての存在感を高めていくよう求めておきます。
 港湾機能に関して、能登半島地震の発生により、有事の際の港の重要性が増していることから、九州全体への影響も踏まえ、改めてD岸壁の早期整備を強く要望いたします。また、アイランドシティ地区のバンプール整備や物流ITシステムなど、博多港のさらなる機能性、利便性向上を図るとともに、ポートタワー開設60周年事業を機に、市民により親しまれる港を目指していくよう求めておきます。
 福岡空港は滑走路増設による航空便増加に対し、周辺地域の整備や騒音防止も共に進めていくよう求めます。また、離発着の多い空港として、さらなる混雑解消と安全対策を求めておきます。
 農畜産業の推進に関して、高齢化と戸数減少を踏まえ、新規就農者、女性農業者への支援とともに、農福連携による多様な担い手の確保と育成を求めておきます。また、価格保証制度や地域資源活用、イノシシなどの鳥獣被害対策で経営の安定を図るとともに、スマート農業による省力化で、規模の拡大と農地保全への後押しをお願いします。
 水産業に関して、安全で効率化された港づくりに取り組み、漁業経営の安定を図るよう求めておきます。また、ICT活用によるスマート水産業の推進とブランド化に取り組み、漁業者の確保、育成への支援をお願いします。
 森林資源の循環活用を進めるために、森林所有者への意向調査や境界明確化を実施することで、適切な管理体制となるよう要望いたします。また、主伐、間伐の促進、市産材の活用を進め、花粉症発生源対策を通して、豊かな森づくりへの市民の関心を高めていくよう求めておきます。
 南公園から植物園西門までの整備やボタニカルライフスクエアの利用促進、バラ園の整備を要望いたします。また、観光資源として国内外の来街者による利活用を推進し、市民にさらに愛され続ける動植物園となる取組をお願いします。
 市営住宅の入居時について、火災保険の加入促進を丁寧に行い、網戸設置など利便性の向上も求めておきます。また、新規建て替え時においては、1階を車椅子使用者用住戸として着実に進めていくよう要望いたします。
 オンデマンド交通社会実験に関して、今後、効果などを検証し、持続可能な生活交通の確保のために、エリアの拡大や利便性の向上などに取り組み、必要な地域へ導入することを求めておきます。
 認知症対策に関して、2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると見込まれています。認知症フレンドリーセンターの拠点機能をさらに高め、オレンジパートナーズの推進や若年性認知症の対策、当事者と家族への支援を求めておきます。また、ユマニチュード推進部の新設に伴い、普及に向けたさらなる推進を要望いたします。
 高齢者や障がい者が住み慣れた地域で自分らしく暮らすためには、民生委員とともに地域共生推進員の役割はとても重要です。今後、複合化する課題に対応できるよう、各区の体制強化を要望いたします。
 介護人材の確保に向けたICTツールの導入支援や介護施設、事業所へのコンサルタント派遣に取り組むとともに、外国人技能実習生や特定技能者の積極的な受入れを求めておきます。あわせて、介護職員などへの奨学金返済支援や資格取得の祝い金制度などの導入を要望いたします。
 強度行動障がい者の地域移行について、受入れ人数を拡大するための改修費用などの助成と専従職員の派遣体制を着実に進め、重度心身障がい者が入所しやすいグループホームへの支援を求めておきます。
 社会問題化している違法薬物の使用や市販薬の乱用、依存に関して、特に市販薬のオーバードーズについては、正確な状況把握を求めておきます。また、当該児童生徒や保護者に対して寄り添った対応を求めるとともに、地域での自殺予防への声かけなどを行うゲートキーパーの拡充を要望いたします。
 環境に関して、福岡市の2040年度温室効果ガス排出量実質ゼロの目標達成のため、重層的な施策の推進が必要です。家庭、業務、自動車部門ごとの脱炭素への取組強化やプラスチックごみ分別収集に向けた準備を着実に進めるとともに、食用油の回収については市民に分かりやすい実効性のある推進をお願いします。
 道路、下水道、河川に関して、能登半島地震を教訓に地震、水害対策など災害に強い道づくり、下水道や河川の浸水対策のさらなる強化をお願いします。また、自転車通行空間整備、無電柱化の推進を求めておきます。
 水道に関して、信頼される水道を目指し、水の安定供給への施設の維持更新や安全でおいしい水道水の供給の推進をお願いします。また、地震など災害対策の強化、人工衛星画像やIoTセンサーを活用した漏水防止、ICTを活用した市民サービスの向上など、さらなる推進を求めておきます。
 消防行政に関して、高齢化の進展や人口増加により福岡市の救急需要は年々増加しており、救急車適正利用への広報啓発の強化を求めておきます。また、消防ヘリコプター、消防艇、消防車両など計画的な点検や消防学校機能強化、消防資機材の充実など災害防御体制のさらなる強化を要望いたします。
 福岡市地下鉄に関して、まずは安心、安全の確保とともに、快適で質の高いサービス、環境面での対策、戦略的営業など、さらなる推進をお願いします。また、ほかの民間事業者との競合路線では通学定期の料金の細分化やICカードなどによる筑肥線乗り継ぎの際の利便性向上を図るよう要望いたします。
 以上、様々に要望を申し上げてきましたが、我が会派の議員が総会質疑や分科会などにおいて申し述べた意見や要望、提案を真摯に検討いただきますようお願い申し上げます。全世代にわたり、乗り越えなければならない問題や、さらに推進していく必要のある課題があります。活力と希望あふれる福岡市を未来につなぐために、高島市長のリーダーシップに期待し、私たち公明党福岡市議団も全力を尽くす決意を申し上げ、賛成討論を終わります。

 

議員紹介

  1. つつみ 健太郎

    西 区

    つつみ 健太郎
  2. たばる 香代子

    中央区

    たばる 香代子
  3. たのかしら 知行

    博多区

    たのかしら 知行
  4. 石本 優子

    早良区

    石本 優子
  5. かつやま 信吾

    東 区

    かつやま 信吾
  6. 古川 きよふみ

    博多区

    古川 きよふみ
  7. 高木 勝利

    早良区

    高木 勝利
  8. しのはら 達也

    城南区

    しのはら 達也
  9. 尾花 康広

    東 区

    尾花 康広
  10. 松野 たかし

    南 区

    松野 たかし
  11. 山口 つよし

    東 区

    山口 つよし
  12. 大石 しゅうじ

    南 区

    大石 しゅうじ
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