▼令和6年 第1回定例会 石本 優子 補足質疑 (令和6年3月8日)

○18番(石本優子)登壇 初めに、本年元旦に発災した能登半島地震により犠牲となられた方々に哀悼の意を表するとともに、御遺族や被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。また、震災直後からこれまでに、そして今でも現地に赴き、支援してくださっている福岡市の職員の皆様に感謝を申し上げます。一日も早い復興をお祈りいたします。
 私は公明党福岡市議団を代表し、大石修二議員の代表質疑を補足し、私たちの身近な公園の維持管理について、働きやすい環境整備支援について、誤嚥性肺炎ゼロに向けた施策について、以上3項目質問いたします。
 初めに、私たちの身近な公園の維持管理について伺います。
 先日、地域の80代の方から、「自宅近所にある公園を草むしりしてもすぐにまた生えてくる。清掃作業も大変だ。自分も年だからいつまでできるか分からない」と、公園の管理について心配されているお話を伺いました。本市には身近な公園からパークPFIを導入するような大きな公園までたくさんの公園が存在しています。私たちにとって公園とは老若男女問わず、市民の憩いの場であり、運動の場でもあり、子どもの成長発達のための大事な場でもあります。これまでに我が会派の尾花議員も公園の管理について質問してまいりましたが、少子・高齢化の進展やコミュニティの希薄化などの課題が見えているのではないかと感じています。
 まず、公園の果たす役割、また、令和6年度の公園の維持管理に関する予算額についてお尋ねいたします。
公園の基本的な維持管理は、市の委託業者が実施されていますが、これに加えて地域のボランティアとして結成されている公園愛護会が除草や清掃などの維持管理活動に自発的に協力し、大きく貢献されています。
 そこでお尋ねいたしますが、公園愛護会の活動内容と報償費などの基本的な仕組み、愛護会が存在することによって、公園の管理上、どのような効果が期待されるか、また愛護会に関して把握されている地域の声をお伺いします。
 次に、コロナ前の令和元年度と直近の令和4年度における福岡市の所管する公園の数及び、そのうち愛護会のある公園の数、愛護会の活動団体数と、やむなく解散した団体数の推移、併せて解散の主な理由をお伺いいたします。さらに、愛護会として活動されている団体には地域の自治会や町内会以外の団体もあるのか、お伺いします。
 公園の維持については、平成29年度からスタートしているコミュニティパーク事業もありますが、事業の概要と現在の導入件数、また導入した地域からの声をお尋ねいたします。
 次に、働きやすい環境整備支援について伺います。
 本日3月8日は国連が定める国際女性デーであることを皆さん御存じでしょうか。全ての女性が自らの個性と能力を最大限に発揮し、その可能性を実現することができるよう、社会全体でジェンダー平等に取り組んでいこうとうたわれております。人口が減少する日本では女性を労働力として十分に活用できなければ人手不足が深刻化すると各種報道で言われております。
 そこで、働きやすい職場環境整備のために、企業側への支援、そして女性を含む労働者への支援について、本市の状況を伺います。
 人口増加が続く本市でも少子・高齢化は進んでおり、今後、労働人口減少の深刻化が懸念されますが、まず、市内の企業における人手不足の状況を本市はどのように把握しているのか、お伺いします。また、2024年問題でより深刻になると言われている建設業や運輸業についてはどのような状況か、併せてお尋ねいたします。
 人手不足を解消するためには、新しい働き手を増やすことと1人当たりの生産性を上げることが重要になります。
そこで、本市では働き手の確保と生産性の向上をどのように支援しているのか、具体的な取組内容と令和4年度から6年度までの当初予算額の推移をお尋ねします。
 また、新しい働き手を増やしていくためには、労働日数や労働時間の短縮など、フレキシブルな労働条件を生み出し、労働力の多様化を進め、特に女性の活躍を推進することが期待されます。
そこで、本市における15歳以上の女性が働く割合、また、そのうち人手不足が特に懸念される建設業及び運輸業における割合をお尋ねします。
 さらに、企業における女性活躍に向けた本市の具体的な取組内容と令和4年度から6年度までの当初予算額の推移をお尋ねいたします。
 次に、誤嚥性肺炎ゼロに向けた施策についてです。
 皆さんは誤嚥性肺炎という言葉を聞いたことがありますか。この誤嚥性肺炎とは、加齢により飲み込みにくくなったり、むせ込むことが多くなったり、間違って気管に食べ物が入ってしまったときにせきする力も弱くなってしまい、細菌やウイルスが入り込んで肺炎を起こしてしまう病気のことを言います。能登の避難所でも、ストレスがたまったり、会話をあまりせずに口を動かさない状態が続いていると、口の中が乾燥して細菌が繁殖しやすく、誤嚥性肺炎のリスクが高まるとのことでした。今、歯科医師会も被災地の避難所を回ってくださっています。近年、超高齢化が進み、介護保険施設では介護度が重い方が入所されておりますので、特に誤嚥性肺炎が多いと考えられ、高齢者の死因の上位に上がってくる現状にあります。そこで、厚生労働省から令和3年度より、施設において口腔ケアを行っていくことが努力義務化されました。
 スライド1枚目をお願いいたします。(資料投影)口腔ケアとは、口腔内の歯や粘膜、舌などの汚れを取り除く口腔ケアと、歯茎や頬を刺激して唾液を出しやすくさせ、口の中を潤し、飲み込む力を回復させるようなマッサージなどのケアがあります。このスライドは本市の要介護高齢者の口腔ケアマニュアルの一部です。スライドにあるように、施設では自分でうがいができない方が多いため、一番右側にあるスポンジブラシなどを使って刺激をしたり、マッサージをしたりしております。ある特別養護老人ホームでは、食後の3回だけでなく、週に1回、介護職員により、先ほどお話ししたこのスポンジブラシで口の中をしっかり刺激したり、あと歯茎とか頬を刺激して潤すようにして、口腔ケアを入所者全員に実施をしております。入院する方が40%減少し、概算ではありますが、医療費の削減につながるような成果を上げておりました。投影を終了してください。
 先ほどお話ししたように、厚生労働省による制度改正で、施設での口腔ケアが努力義務化されましたが、全施設でこうした口腔ケア、口腔衛生管理体制が整っていない現状にあることも伺っております。また、本年4月からは、さらに口腔ケアの実施が努力義務から義務化に変わります。
 そこで、本市の介護施設における口腔ケアの現状と義務化に向けた今後の取組について伺います。
 まず、福岡市内における高齢人口と総人口に占める割合、要支援を含めた要介護認定を受けた方の実数、令和2年度から4年度までの介護保険の給付費の実績、福岡市の人口がピークを迎えると予測される2040年の要介護認定者数と給付費の見込みについてお示しください。
さらに、施設における口腔ケアが義務化されることでの変更点をお示しください。
現在の介護保険施設で、介護職員による口腔ケアを取り入れている施設数、取り入れていない施設数をお示しください。
また、施設において口腔ケアを取り入れる上で課題となっていることがあれば、お示しください。
 以上で1回目を終了し、2回目以降は自席にて行います。
 
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 身近な公園の維持管理についての御質問にお答えします。
 まず、都市公園の果たす役割につきましては、国土交通省の都市公園法運用指針において、人々のレクリエーションの空間となるほか、良好な都市景観の形成、都市環境の改善、都市の防災性の向上、生物多様性の確保、豊かな地域づくりに資する交流の空間などと示されております。また、令和6年度の公園の維持管理に関する予算額につきましては、29億2,732万円余となっております。
 次に、公園愛護会につきましては、公園において除草や清掃等の維持管理活動を自発的に行っていただいている団体であり、その活動内容といたしましては、清掃や除草等の基本活動と、機械による除草やトイレ清掃などから選択できる選択活動がございます。福岡市ではこの活動を支援するため報償費をお支払いしておりまして、金額につきましては、基本活動は活動面積に応じて年額2万8,000円から4万2,000円、選択活動は面積や活動内容に応じて、中低木の刈り込みに対しては年額3,000円から2万3,000円、機械式の除草に対しては年額3万円から6万5,000円、トイレの清掃に対しては年額5万円もしくは10万円となっております。公園愛護会があることで、公園の管理上期待される効果につきましては、地域などによる管理が加わることで除草等の回数が増え、より公園がきれいになるとともに、多くの方に公園に対する関心や愛着を持っていただけることなどがございます。また、地域からの声につきましては、公園を利用される際のマナーが向上したなどの声をいただいております。
 次に、福岡市の所管する公園数につきましては、令和元年度が1,680公園、4年度が1,691公園、公園愛護会のある公園数につきましては、元年度が1,296公園、4年度が1,301公園、活動団体数につきましては、元年度が1,397団体、4年度が1,415団体、解散した団体数につきましては、元年度が12団体、4年度が23団体となっております。公園愛護会の解散の主な理由につきましては、活動に人が集まらないことや担い手の高齢化などとなっております。
 公園愛護会として活動されている団体につきましては、町内会や自治会等が活動母体となっているもののほか、近隣の保育園や企業、さらには公園を利用されているスポーツチームなどにも活動の母体となっていただいている公園愛護会もございます。
 最後に、コミュニティパーク事業につきましては、自治会等が設置した運営委員会と協定を締結し、身近な公園において、地域が主体となった利用ルールづくりや自律的な管理運営を行うことで、使いやすい魅力的な公園づくりとコミュニティの活性化を目指す事業でございます。導入件数につきましては、令和5年度に新たに1つの公園で開始され、現在7つの公園で実施されております。これらの公園では、公園に多くの人が集まるようになったでありますとか、公園での様々な活動に参加することで大切に利用する意識が高まったなどの声が地域から寄せられております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 鈴木経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(鈴木順也) 働きやすい環境整備支援についての御質問にお答えいたします。
 まず、市内企業の人手不足の状況につきましては、福岡労働局が公表する雇用情勢や福岡市が実施する中小企業振興に関するアンケート調査などにより把握に努めているところでございます。次に、建設業や運輸業の状況については、福岡労働局の資料によりますと、令和6年1月時点の福岡地域の職業別有効求人倍率は、建設、採掘で約5.7倍、輸送、機械運転で約2.9倍で1倍を大きく超えている状況となっております。また、令和5年4月に市が行ったアンケート調査では、今後の事業展開における課題への問いに対しまして、最も多い52.7%の事業者が人材確保を上げる中で、建設業は66.7%、運輸業は78.7%の事業者が課題としており、より人手不足感が高い回答となっております。
 最後に、働き手の確保と生産性向上の支援につきましては、中小企業サポートセンターでの相談や企業と求職者とのマッチング機会の提供により人材の確保を支援するとともに、企業間取引などのデジタル化による生産性向上の促進に取り組んでおりまして、その当初予算額は令和4年度が3,164万8,000円、5年度が3,284万4,000円で、6年度は3,118万7,000円をお願いしております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 働きやすい環境整備支援についての御質問にお答えをいたします。
 令和4年の就業構造基本調査によりますと、福岡市における15歳以上の女性の有業率は56.8%、また、15歳以上の女性の有業者に占める建設業の割合は3.5%、運輸業、郵便業の割合は2.4%となっております。
 次に、企業における女性活躍に向けた取組につきましては、ふくおか女性活躍NEXT企業見える化サイトによる女性活躍の取組の見える化の推進、男性の育児休業取得促進に向けた啓発や支援、また、女性特有の健康課題等と仕事の両立支援などに取り組んでおります。また、女性活躍推進事業の当初予算額につきましては、令和4年度が1,002万4,000円、5年度が1,616万6,000円、6年度が2,603万7,000円となっております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 誤嚥性肺炎ゼロに向けた施策についての御質問にお答えいたします。
 まず、本市の高齢者人口は令和6年1月末現在35万5,694人で、総人口に占める割合は22.3%、要介護認定者数は7万3,348人であり、介護保険の給付費は、直近3年間の実績で令和2年度が985億2,600万円余、3年度が1,023億1,000万円余、4年度が1,043億7,200万円余となっております。また、2040年の見込みにつきましては、要介護認定者数は11万1,440人と推計しており、要介護認定者数の増加に伴い、給付費も増加するものと考えております。
 次に、口腔ケアの義務化による変更点につきましては、特別養護老人ホームなどの介護保険施設において、口腔衛生の管理に係る計画の作成や、歯科医師や歯科衛生士による介護職員への年2回以上の助言、指導などが必要となります。
 次に、口腔ケアを取り入れている施設数等につきましては、口腔ケアが義務化される126施設を対象に、令和6年2月に実施した調査によりますと、回答があった106施設のうち約65%に当たる69施設が既に口腔ケアを実施しており、残る37施設は3月末までに実施予定となっております。
 次に、口腔ケアを取り入れる上での課題につきましては、施設からは、口腔衛生の管理に係る計画の作成が難しい、歯科医師等の助言を受けることが難しいなどの声を聞いております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 石本優子議員。
○18番(石本優子) 2回目に入ります。
 私たちの身近な公園の維持管理は、御答弁いただいたとおり、公園の大きさや活動内容によって報償費の違いがあることも理解をいたしました。市内の公園のうち約8割の公園で愛護会が活動をしてくださっております。身近な公園を大切に思い、行動してくださる公園愛護会は、担い手の高齢化や活動に人が集まらないなどでやむなく解散に至ってしまう事例もありますが、とても大事にしていきたい、かけがえのない存在であります。さきの80代の方も、公園に集まってくる近所の人たち、そして子どもたちのために、大変だがそれでも頑張りたい、そうおっしゃっておりました。本当に感謝でいっぱいになりました。
 そこで提案ですが、高齢の方だけでなく、若い方々にも公園維持について一緒に協力いただけるよう啓発するとともに、今、様々なところでスマホでのポイント事業が行われています。令和6年度からモデル的に導入される予定の本市の地域ポイント事業の対象に、この公園の維持管理を加えることを検討してはどうかと考えますが、御所見を伺います。
 そして、人手不足の課題を踏まえ、除草や清掃などを少人数でも効率よく作業ができるような支援も必要かと考えます。スライド2枚目をお願いいたします。(資料投影)これはブロワーや草刈り機の写真であります。
ブロワーとは落ち葉集めのために風を起こすもので、この草刈り機も含めて、掃除用具を各区役所から貸出しをしていると伺いました。しかし、知らない団体もいるので、積極的に周知を図り、愛護会の方々が使いやすいよう貸出しの支援を広げ、効率よく掃除ができるよう支援いただきたいと考えますが、御所見を伺います。投影を終了してください。
 コミュニティパーク事業は、御説明のとおり、愛護会よりもさらに深く地域が関わり、持続可能な管理運営を行政と地域で担っていく事業であります。スライド3枚目をお願いいたします。(資料表示)早良区の田隈中公園は、この事業を取り入れ、地域の集まりの場になっております。毎日、子どもから大人までいろんな方が集まり、まちづくりと地域活性化につながっています。スライド4枚目をお願いいたします。(資料投影)この写真のように、秋にはマルシェを開催するなど、一日中にぎわっていらっしゃいました。公園周辺、町内会の絆が形成をされております。また、より公園を活用するためにどうしたらいいか、再整備の計画に当たり、トイレの洋式化や子どもが多かったときはテニスコートとして活用されていたものを地域の高齢化も踏まえ、健康器具の設置を検討するなど、公園について地域で考える機会にもつながっております。
 そこで提案ですが、コミュニティパーク事業のさらなる周知を積極的に行い、ぜひともこの事業を拡大していただきたいと考えますが、御所見を伺います。投影を終了してください。
 また、愛護会が維持管理に困った際やコミュニティパーク事業の導入後の相談などに、これまで以上に地域に寄り添い、地域ごとにニーズを捉え、公園の管理を共に進めていただきたいと思いますが、御所見を伺います。
 公園の維持管理には今後のことを踏まえると、まだ予算が必要なのではないでしょうか。高齢化や参加者の減少などにより、地域では公園愛護会の活動を続けていくのも大変な状況であります。それぞれ草木の量も違えば、トイレの有無など状況は違うかと思います。真夏の愛護会の活動は熱中症の危険すらあります。
例えば、年間計画の中で委託業者が入る回数をフレキシブルに増やすなど、地域の頑張りだけでなく、今以上に維持管理を充実するための予算の増額などできないでしょうか、御所見を伺います。
 次に、働きやすい環境整備についてです。
 御答弁にもありましたが、全体でも52%の企業が人手不足を強く感じていることがうかがえますが、建設業66%、運輸業では78%とかなり問題が深刻であります。働く女性の割合は全体の56%である中で、特に女性労働者が少ない運輸業、郵便業においては2.4%とかなり女性が少ないことがうかがえます。昨年より運輸業の団体の方々から、2024年問題への対策が待ったなしであり、女性ドライバーを増やしたいとの相談をいただきました。女性が働きやすいようにトイレの改修や更衣室の設置など、改修費用の助成をしていただけないかとのお話でありました。
 新潟市のあるタクシー会社では、女性が働きやすい職場として、まごころタクシーとして女性専用運転手車両を整備されていました。女性ならではのデリケートな事情を抱えたお客様にも安心して御利用いただけるよう、女性ドライバーの雇用を増やし、お子様の体調不良時にも休みやすい環境をつくっていました。新潟市のような取組は大変有益だと思います。
 先日、福岡県においては、女性や外国人労働に関する環境整備費を措置するとの報道がありましたが、本市においても、地域公共交通であるバスやタクシーについて、事業者の環境整備に対する助成金を導入するなど、人材確保に向けた取組を拡充すべきだと思いますが、御所見を伺います。
 人手不足解消に向けて、企業からの相談対応や会社説明会の開催、デジタル化の支援などに取り組まれているとのことでした。デジタル化で効率よく仕事ができることは一人一人の生産性向上には有意義であると感じます。
市内企業におけるデジタル化の進捗状況をお伺いいたします。また、今後リモートワークなどのオンライン就労など多様な働き方の観点からも、女性も働きやすい環境に向けてデジタル活用が効果的と思いますが、デジタルによる生産性向上にどのように取り組まれるのか、令和6年度の具体的な取組内容と予算額をお伺いいたします。
 女性活躍や働きやすい職場環境づくりに向けて取り組んでいただいている内容として、女性活躍の見える化推進、そして男性の育児休業取得により、共に家事、育児を分担していくことは働く女性の環境整備に重要な一つと考えます。
育児・介護休業法が改正され、男性が育児休業を取得しやすい環境整備が進められてはいますが、企業における男性の育児休暇取得促進に向けた本市の取組についてお伺いします。
 取組内容のもう一つに、健康課題等と仕事の両立支援とありました。近年、女性が働きやすい環境づくりの一環として、月経や月経前に頭痛や腹痛などの症状が重いPMS、月経前症候群、更年期障害、女性特有の健康課題と仕事の両立への支援が注目をされています。福岡市では、令和4年度に健康課題等と仕事の両立に関する事業所等実態調査を実施されていますが、課題に上がったのは、1つ目は男女ともに健康課題への認知度が低いということでした。2つ目は、女性、男性ともに健康課題を抱えており、仕事のパフォーマンスの低下を感じている人の割合が約6割いらっしゃるにもかかわらず、その半数以上が病院を受診していないなど、ヘルスリテラシーが低いことが上がっていました。ヘルスリテラシーとは、健康や医療に関する正しい知識を入手し、理解して活用する能力のことを言います。
 スライド5枚目をお願いいたします。(資料投影)経済産業省が出している健康課題による社会全体の経済損失の試算結果を御覧ください。スライドにもあるとおり、月経随伴症状や不妊治療などで経済損失が出ております。男性にも症状がある更年期障害においては、損失額が女性は1.9兆円、男性の場合は1.2兆円と計算されております。パフォーマンスが低下することで生産性が下がったり、離職につながるなど、経済損失が高いことが分かります。
 先日、アミカスにてこの健康課題と仕事の両立に関する企業向けのセミナーに参加をさせていただきました。福岡市は健康課題に取り組む健康経営ができるよう、企業への啓発と、企業側が何をしたらよいか分からないという声に、スタートアップガイドの作成など、先進的に行っていることがよく分かりました。
 そこで提案ですが、健康課題等と仕事の両立やヘルスリテラシー向上に向けた企業への支援を効果検証も検討するなど、さらに強化していただきたいと思いますが、御所見を伺います。投影を終了してください。
 次に、誤嚥性肺炎ゼロに向けた施策についてです。
 御答弁では、高齢者人口は35万人以上で、全人口の22%の割合であり、高齢人口の約20%の方が介護認定を受けており、介護給付費も年々増加し、令和4年で1,043億円にも上っております。福岡市の人口がピークを迎えると見込まれる2040年には要介護認定者数は現在の約7万人から11万人まで増加するとのことでした。ますます口腔ケアを徹底して、誤嚥性肺炎を予防することがとても重要になってきます。口腔ケアの体制が整っている施設は約7割で、現在はまだできていないが4月までに整えるという施設が約3割であると回答されました。
 口腔衛生の管理に係る要件は、入所者の口腔内を一人一人アセスメントし、計画を策定していかなくてはなりません。歯科医師や歯科衛生士からも研修を受け、介護職員の知識、技術の向上も必要です。しかし、現場からは、この計画策定が難しい、そして、歯科医師の助言を受けることが難しいという声があるとのことでした。
 そこで提案なのですが、口腔ケアを取り入れていない施設に関しては、歯科医師会の紹介などの支援や対策を強化していただきたいと考えますが、御所見を伺います。
また、一人一人の計画策定においては、介護職員や歯科医師、歯科衛生士など誰が見ても分かりやすいアセスメント票、OHATの導入などを推進して、施設側の困っていることに対して丁寧に寄り添い、口腔ケア導入に向けて支援いただきたいと思いますが、御所見を伺います。
 そして、現在、高齢の方には施設に入所しているだけでなく、4万6,000人を超える方が在宅で介護サービスを受けながら生活をしていらっしゃいます。今回、施設系サービス入所中の方のみが口腔ケアの義務化対象であります。しかし、在宅にいらっしゃる介護サービスを受けている方も、受けていない一般の方も、口腔ケアを実施することで誤嚥性肺炎を予防すべきではないでしょうか。
本市は、在宅で介護サービスを利用している高齢者には口腔内改善のためにどのような施策を行っているのか。あわせて要介護認定を受けていない高齢者向けの施策をさらに進めていただきたいと思いますが、御所見を伺います。
 以上で2回目の質問を終わります。
 
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 身近な公園の維持管理についての御質問にお答えいたします。
 まず、地域ポイント事業につきましては、今後、モデル校区において実証がスタートするため、関係局と連携して検討を行ってまいります。
 次に、草刈り機やブロワー等の掃除用具の貸出しにつきましては、平成28年度から南区において行っており、現在では全ての区にその取組を広げております。今後、公園愛護会の方々に、より御利用いただけるよう、さらなる周知を図ってまいります。
 次に、コミュニティパーク事業につきましては、地域にとって使いやすい公園づくりやコミュニティの活性化につながる事業であると認識しております。事業の周知や様々な機会を捉えた提案など積極的に情報発信に取り組み、興味を示された地域に対しては、本市職員によるサポートやアドバイザー派遣など、円滑に事業が進むよう、きめ細やかな支援を実施してまいります。
 次に、公園愛護会などからの維持管理に関する相談につきましては、職員が現地に向かい、直接お話をお伺いするようにしております。また、コミュニティパーク事業に取り組んでおられる地域では、毎年、全ての運営委員会に対して取組状況などについてヒアリングを実施しております。このような様々なルートでいただいた地域の声にしっかり寄り添いながら、地域に親しまれる魅力的な公園づくりに取り組んでまいります。
 次に、市による維持管理につきましては、除草や樹木の剪定、遊具などの施設点検、修繕、トイレ清掃、ごみ回収など様々な作業をそれぞれの公園や地域の実情に応じて行っております。また、維持管理予算につきましては、より一層の美観や機能の維持等を図るため、令和5年度は例年の予算に除草費用を増額いたしましたが、6年度は施設点検及び改修の費用をさらに増額して計上しております。今後とも、公園愛護会との連携に加えまして、必要な維持管理予算の確保に努めてまいります。
 最後に、働きやすい環境整備支援についての御質問にお答えします。
 バスやタクシーの人材確保に向けた取組についてのお尋ねでございますが、令和5年11月に福岡県により学識者、交通事業者、行政機関で構成される福岡県地域公共交通運転手不足問題検討会議が設置されており、福岡市も出席し、議論に参加しているところでございます。当該会議での議論も踏まえ、福岡県では令和6年度予算において、福岡市を含めた県内の事業者を対象に地域公共交通の人材確保に対する支援を行うと聞いております。福岡市としましても、福岡市タクシー協会が令和6年1月に開催したドライバー募集の合同説明会の周知に協力するなど、連携して取り組んでおります。引き続き、国、県、事業者などの関係者と連携して取り組んでまいります。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 鈴木経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(鈴木順也) 働きやすい環境整備支援についての御質問にお答えいたします。
 市内企業のデジタル化の進捗状況については、市の中小企業振興に関するアンケート調査では、デジタル化に取り組んでいる企業の割合は、令和5年は50.2%で、また、企業間取引をデジタル化している企業の割合は、令和3年の46%から令和5年は83%となっており、デジタル化は着実に進んでいるものと認識しております。令和6年度につきましては、業務効率化や多様な働き方を推進していく観点から、経営層の意識改革を促すためのセミナーやデジタル化を推進する人材育成講座、専門家の伴走によるデジタル化の導入支援などに取り組むため、2,295万9,000円の予算をお願いしております。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 働きやすい環境整備についてお答えをいたします。
 企業における男性の育児休業取得促進に向けた取組につきましては、育児休業の制度や先進的な取組などを紹介するセミナーの開催や、人事担当者を対象としたワークショップの開催によるアクションプランづくりの支援に取り組むとともに、具体的な取組を分かりやすくまとめた男性の育休取得の手引きの作成、周知に取り組んでおります。
 次に、企業における健康課題等と仕事の両立に向けた支援の強化につきましては、女性特有の健康課題等に関する理解促進に向けた研修や生活習慣の見直しなどの行動支援を実施し、その効果検証を行う伴走型支援に取り組んでまいります。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 誤嚥性肺炎ゼロに向けた施策についての御質問にお答えいたします。
 まず、口腔ケアを取り入れていない施設につきましては、歯科医師会など関係する団体と連携しながら、適切に口腔ケアが行われるように支援するとともに、必要な指導を行ってまいります。
 次に、アセスメント票の導入等につきましては、国において、口腔アセスメントの簡易指標を示すことが検討されており、今後、各施設に対し必要な情報提供を行ってまいります。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 藤田保健医療局長。
○保健医療局長(藤田三貴) 誤嚥性肺炎ゼロに向けた在宅高齢者の口腔ケアにつきましては、要介護高齢者向けの施策として、口腔ケアについて学べる動画を作成し、通所介護事業所などの職員を対象に講習会を開催するとともに、口腔ケアマニュアルのリーフレットを配布いたしております。また、要介護認定を受けていない方に向けては、フレイル予防教室での歯科衛生士による指導や各種イベントにおいて口腔ケアの重要性を啓発しているところであり、引き続き口腔機能の維持向上に向け取り組んでまいります。以上でございます。
 
○議長(打越基安) 石本優子議員。
○18番(石本優子) 3回目に入ります。
 私たちの身近な公園の維持管理についてです。
一人一花運動でまちに花と緑があふれてきたように、緑のまちづくりの一環として1,691の公園がさらに地域の憩いの場として自然と人が集まる、集まりたくなる場であってほしいと願います。愛護会の方々は愛着を持って地域の公園の維持管理に関わってくださっております。今の課題である協力者の高齢化や人材不足にも地域の要望に寄り添いながら、さらなる支援をお願いいたします。
 福岡市の第10次基本計画の改定とともに、緑の基本計画も改定の予定と伺っております。公園がより市民にとって身近で地域交流の空間としての役割を担えるように、公園愛護会に寄り添った対策をぜひ盛り込んでいただきたいと思います。
 最後に、福岡市緑の基本計画の改定を見据え、今後の私たちの身近な公園の維持管理について、髙島市長の御所見をお伺いし、この質問を終わります。
 働きやすい環境整備についてです。
 運輸業関係の団体への支援については、ハード面の改修助成など、引き続き検討をお願いいたします。また、市内企業の生産性向上、人手不足解消に向けては、相談体制の充実、施策の周知にしっかり取り組んでいただくとともに、伴走型のデジタル化支援と検証をお願いいたします。
 女性活躍については、調査で年齢25歳から44歳の働く女性の割合が78%まで上昇している結果が示されておりました。さらに働きやすい環境整備のために、男性の育児休暇の取得率向上、そしてヘルスリテラシーを踏まえた男女問わず健康課題と仕事の両立における支援を充実させるとともに、企業や労働者の伴走型支援と検証に努めていただきたいと思います。そして、これから育児や介護、さらに仕事を両立している方への支援の充実も併せてお願いいたします。
 最後に、市内企業における労働者全ての方が働きやすい環境整備に向けた支援の充実について、髙島市長の御所見を伺い、この質問を終わります。
 誤嚥性肺炎ゼロ施策についてです。
 本市は在宅でお過ごしの方にも口腔ケアに取り組んでいただいていることが分かりました。デイサービスやデイケア先でも口腔ケアに関する加算の算定もできるため、予防行動につながると思います。さらに、高齢者と同居する御家族にも要介護認定を受けていない方でも、市が発信している動画を見て、自宅で口腔ケアを行えるよう発信を続けていただけるよう要望いたします。また、答弁いただいた、口腔ケアの体制が整っていない施設にも導入に向けて十分に支援していただきたいと思います。
 本市では福岡100の取組の一環として、全世代へ向け口腔内の健康に働きかけをするオーラルケア28プロジェクトがあります。人生100年時代の到来を迎え、誰もが安心して住み続けられるまちとして、高齢者の方々も住み慣れたところで過ごしていただきたいと考えています。高齢者にとって口腔ケアを充実させることで誤嚥性肺炎も予防でき、食欲が増してくるなど、生活の質の向上にもつながります。高齢者だけでなく、全世代への口腔内の健康がさらに進んでいくことを願います。
 最後に、高齢の方の誤嚥性肺炎ゼロに向けての取組、そして全世代への口腔の健康への取組について、市長の意気込みを伺い、私からの補足質疑を終わります。
 
○議長(打越基安) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 身近な公園の維持管理につきましては、職員による日常の管理や専門の業者への業務委託、また公園愛護会やコミュニティパーク事業といった地域や企業との共働など、様々な手法により取り組んでいるところでございます。持続的に公園の維持管理を行っていくためには、地域の皆様に、より公園に愛着を持っていただくこと、公園愛護活動の新たな担い手を確保していくことなどが重要と考えており、現在策定している緑の基本計画においても、地域や企業など様々な主体との共働を位置づけてまいります。今後とも、市民の皆様の声をお聞きし、身近な公園の管理運営にしっかりと取り組み、花と緑を通した共創のまちづくりを着実に進めてまいります。
 企業における働きやすい環境整備につきましては、人材確保や労働生産性の向上に寄与するだけでなく、ウエルビーイングの向上や女性の活躍推進にもつながるもので、大変重要であると認識をしております。福岡市ではこれまで、企業のデジタル化の促進による労働生産性の向上をはじめ、ウエルビーイングの向上や女性の活躍などに取り組む企業の見える化などにより、市内企業の働きやすい環境づくりを支援してきたところであります。今後とも、多様な人材が安心して働き、生き生きと活躍できるよう、働きやすい環境づくりにしっかりと取り組んでまいります。
 超高齢社会が進展する中、高齢者の死因の上位である誤嚥性肺炎の予防には、口腔ケアの取組を推進することが大変重要であると認識をしております。現在、福岡市では福岡100の取組として、福岡市歯科医師会をはじめとした関係機関と連携をして、オーラルケア28プロジェクトを実施しており、引き続き高齢者の口腔機能の維持向上など、乳幼児期から高齢期までのライフステージの特性に応じた歯と口の健康づくりに取り組んでまいります。以上です。

 

議員紹介

  1. つつみ 健太郎

    西 区

    つつみ 健太郎
  2. たばる 香代子

    中央区

    たばる 香代子
  3. たのかしら 知行

    博多区

    たのかしら 知行
  4. 石本 優子

    早良区

    石本 優子
  5. かつやま 信吾

    東 区

    かつやま 信吾
  6. 古川 きよふみ

    博多区

    古川 きよふみ
  7. 高木 勝利

    早良区

    高木 勝利
  8. しのはら 達也

    城南区

    しのはら 達也
  9. 尾花 康広

    東 区

    尾花 康広
  10. 松野 たかし

    南 区

    松野 たかし
  11. 山口 つよし

    東 区

    山口 つよし
  12. 大石 しゅうじ

    南 区

    大石 しゅうじ
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