○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾)登壇 私は公明党福岡市議団を代表して、高齢者、障がい者の交通費助成について、保護者や保育士等の負担軽減について、市営住宅の管理運営と車椅子使用者向け住戸の拡充について、以上3問質問いたします。
初めに、高齢者、障がい者の交通費助成について質問をしてまいります。
本市では、高齢者の社会参加を促進するために交通費の一部を助成する高齢者乗車券を交付しております。
そこで、高齢者乗車券の概要と事業の目的についてお伺いをいたします。
以上で1問目の質問を終わり、2問目以降は自席にて行います。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 高齢者乗車券交付事業につきましては、高齢者の社会参加を促進し、福祉の増進を図ることを目的として、公共交通機関の乗車料金の一部を助成する事業でございます。満70歳以上で福岡市介護保険料所得段階が1から7の方を対象に、交通用福祉ICカードやタクシー助成券など7種類の中から1種類を選択していただき、交付しております。交付額は、申請時期と所得段階に応じて年額1万2,000円または8,000円を上限としております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 高齢者乗車券のうちタクシー助成券とはどのようなものか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) タクシー助成券は、タクシー乗車時に初乗り運賃の一部を助成するものであり、1回の乗車につき1枚500円分が利用いただけます。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 1乗車につき1枚の利用に制限をしているようですが、なぜ1乗車につき複数枚利用できないのか、また、高齢者が2人で乗車した場合、それぞれ利用できるのか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 高齢者乗車券交付事業は、高齢者の社会参加を促進するための事業であり、できるだけ多く外出の機会を持っていただけるよう初乗り運賃の一部として1回500円の助成を行っております。2人で乗車した場合も同様の取扱いとしております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 社会参加の促進を目的としていることから、できるだけ多く外出の機会を持っていただけるように1乗車につき1枚利用としているとのことです。また、2人で乗車した場合もどちらかのタクシー助成券1枚しか使用できないとの答弁でした。
それでは、タクシー助成券は実際にどれくらい使用されているのかが重要な目安になると思います。
そこで、高齢者乗車券のタクシー助成券の使用率と交付人数の直近5年間の推移をお示しください。あわせて、その使用率と交付人数の推移を見たときの本市の見解をお伺いいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) タクシー助成券の使用率と交付人数の推移につきましては、平成30年度が72.0%で3万437人、令和元年度が70.4%で3万2,617人、2年度が57.7%で3万5,650人、3年度が62.5%で3万8,154人、4年度が63.2%で3万7,814人となっております。使用率につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による外出控えにより低下したものの、徐々に回復しつつあるものと認識しております。また、交付人数につきましては、感染症流行下において密を避けるため、タクシー助成券を選択した方が増加したのではないかと推測しております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) コロナ禍で使用率は低下したようですが、徐々に回復傾向にあるようです。令和4年度の使用率は63.2%、交付人数は3万7,814人となっております。引き算をしますと36.8%が使用されていないということになります。また、予算がどれくらい執行されているのかを見たいと思います。
そこで、高齢者乗車券交付事業の直近5年間の予算額と決算額をお示しください。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 高齢者乗車券交付事業の予算額と決算額につきましては、平成30年度は予算額15億2,200万円余に対し決算額14億7,400万円余、令和元年度は16億1,700万円余に対し15億4,800万円余、2年度は17億2,600万円余に対し18億3,500万円余、3年度は19億3,200万円余に対し17億2,000万円余、4年度は予算額19億4,600万円余に対し、決算見込額でございますが、16億5,000万円余となっております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 令和4年度の予算額が19億4,600万円余に対して決算見込額が16億5,000万円余、約3億円執行されておりません。また、未使用率が36.8%となっておりますが、事業開始から今日までタクシー助成券の利用者数や1人当たりの利用回数など、この事業の検証を行っているのか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) タクシー助成券につきましては、実際の利用者数などを正確に把握することは難しい状況がございますが、タクシー助成券の交付を受けた方の数で申し上げますと、令和4年度は3万7,814人、全体の使用枚数は約52万4,000枚であり、1人当たりの平均利用回数は14回程度となっております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 1人当たりの平均利用回数は推計で14回程度とのことです。
そこで、仮に年間の交付枚数が上限1万2,000円分の24枚と考えると、10枚程度が使用されずに利用者の手元に残っているということになります。冒頭の答弁であった社会参加の促進を目的として、できるだけ多く外出の機会を持っていただくためとの趣旨に沿うと、十分に目的が果たされているのか、甚だ疑問でございます。使用されていない10枚を使って、1乗車につき2枚利用のほうに回すことも十分に考えられますし、その結果、外出の機会が減少するとは考えにくいと思います。また、実際の利用者等を正確に把握するのは難しいとの答弁でしたが、予算額19億円を超える大きなこの事業で、今後も高齢化に伴い事業費が増加することを考えますと、本市でこの事業の詳しい分析や検証が今までされていなかったことに驚きを感じるところでございます。
では、タクシー助成券の利用者からはどのような要望が上がっているのか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) タクシー助成券の利用者からは、タクシー助成券があって外出の機会が増えた、ICカードでタクシーを利用できるようにしてほしい、1回の乗車で複数枚利用したいなどの声を聞いております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 実際に利用されている方々からの御要望に、複数枚利用したいとの声もあるようです。また、私たち公明党市議団にも、複数枚利用できるようにしてほしい、また、利用額を増額してほしいなどの声を多数いただいております。
そこで、1枚500円の回数乗車券にしておりますが、いつから500円なのか、また、その理由についてお伺いをいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) タクシー助成券につきましては、平成27年度に導入した際、タクシーの初乗り運賃の一部として500円を助成することとしたものでございます。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 今から8年前の平成27年度に導入され、タクシーの初乗り運賃の一部を助成するために500円を助成しているとのことです。
九州運輸局は、福岡Aブロックにおけるタクシーの運賃改定した新公定幅運賃を本年6月26日付で公示いたしました。
そこで、改定初乗り運賃の上限運賃と下限運賃をそれぞれお示しください。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 令和5年6月26日付の九州運輸局の公示によりますと、普通車の改定初乗り運賃は、新公定幅運賃による場合は上限が830円、下限が770円、初乗り距離の短縮制度を適用した場合は670円となっております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 新公定幅運賃による普通車の初乗り運賃の上限運賃が830円、下限運賃が770円、短縮制度を適用した場合の初乗り運賃は670円とのことです。
次に、九州運輸局が発行した令和4年度版の九州運輸要覧において、福岡交通圏のタクシー1乗車当たりの実車キロ数についてお示しください。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 令和4年度版の九州運輸要覧におきましては、福岡交通圏のタクシー1乗車1回当たりの実車キロ数は3.3キロメートルと記載されております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 今お示しいただいたように、1乗車当たり3.3キロメートルになっております。
そこで、新改定運賃を基に1乗車当たりの支払い上限額と下限額、短縮制度を適用した額はそれぞれ幾らになるのか、お示しをください。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 九州運輸局公示の改定初乗り運賃と令和4年度版の九州運輸要覧に記載されている実車キロ数により1乗車当たりの額を算出しますと、新公定幅運賃を適用した場合は、上限が1,300円程度、下限が1,200円程度、また、初乗り距離の短縮制度を適用した場合は1,300円程度と積算されます。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) お示しいただいたように、支払いの上限額が1,300円程度、下限額が1,200円程度、短縮制度適用額で計算すると1,300円程度との答弁でございます。いずれも回数乗車券2回分に当たる1,000円を超しております。
それぞれお示ししたことを整理いたしますと、1つ、複数枚利用したいとの実際に利用している人からの声がございます。
2つ、初乗り運賃相当とした1乗車500円の回数乗車券ですが、改定された現在の初乗り運賃は短縮の初乗りで670円、新公定幅初乗り運賃では770円から830円と500円回数券の1.3倍から1.6倍となっていること。
3つ、1乗車1回当たりの支払い額が1,200円から1,300円になっていること。
4つ、タクシー助成券の未使用率が36.8%であること。
5つ、1人当たりの平均利用回数は14回程度で手元に使用されなかった10回分の乗車券が残っていること。
今お示しした5つのことに加えて、ここ近年の全国的な燃料費や物価の高騰を勘案いたしますと、今こそ現状に即した運用と利用者側に立った運用に見直すべきだと強く求めます。
そこで、本市においても高齢者タクシー助成券を1乗車複数枚利用できるなど運用を見直すべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 高齢者乗車券交付事業は、高齢者の社会参加を促進するため、公共交通機関の乗車料金の一部を助成する事業でございます。介護予防、認知症予防に向けては、できるだけ多くの回数外出し、社会参加をしていただくことが重要であると考えております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 今の答弁のように社会参加を促進するため、多くの外出の機会を持つための事業にもかかわらず、使用率を見ると本当に事業の目的である社会参加の促進に十分つながっているとは言い難いと思います。
使用枚数の増枚、交付額の増額、2人乗車でそれぞれ使用できるなど事業の目的の解釈に幅を持たせて、利用者の声を基にしっかり分析、検証し、運用の見直しを行うとともに、使用率のさらなる向上に取り組むべきだと考えますが、再度答弁を求めます。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 高齢者乗車券は、70歳以上の市民の方々に広く認知され、利用されている制度であり、高齢者の社会参加の促進に寄与しているものと考えております。これまで郵送、オンラインでの申請及び交付、オンデマンド交通に利用できる新たな券種の追加などの工夫や改善を図ってきたところであり、引き続き持続可能な制度としながら、利用者の利便性の確保に取り組んでまいります。また、タクシー助成券の使用率につきましては、議員御指摘のとおり、助成券をしっかりと活用し、できるだけ多く外出していただくことが非常に重要であると認識しており、高齢者乗車券を使った外出を広く呼びかけるなどしっかりと取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 次に、在宅の重度心身障がい児・者がタクシーを利用する際に、タクシー代の一部を助成する福祉タクシー料金の助成について伺ってまいります。
福祉タクシー料金の助成の概要と事業の目的についてお伺いをいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 福祉タクシー料金助成事業につきましては、心身に重度の障がいがある方の日常生活の利便と社会活動の範囲の拡大を図ることを目的として、タクシー利用料金の一部を助成する事業でございます。市民税非課税世帯で、視覚障がい、下肢、体幹機能障がい、内部障がいなどの身体障害者手帳1級及び2級の方や、療育手帳A、精神障害者保健福祉手帳1級の方を対象に1回の乗車で1枚利用できる500円分のタクシー利用券を55枚交付しております。また、車椅子からタクシーへの移乗が難しい方にはワゴン型タクシーの運賃の一部を助成しております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 1回の乗車で1枚利用できる500円分のチケットを55枚交付し、1乗車につき1枚の利用に制限をしているようですが、なぜ1乗車につき複数枚利用できないのか、お伺いします。また、なぜ年間55枚なのか、根拠をお示しください。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 障がいのある方の社会活動の範囲の拡大を事業の目的としており、できるだけ多く移動の機会を設けていただくため、1回の乗車につき1枚の利用としております。福祉タクシー利用券の交付枚数につきましては、平成27年度までは初乗り運賃相当額を月に4枚利用する想定で48枚交付していたところでございますが、平成28年度からは新たに導入された高齢者乗車券などに合わせ、1枚当たり500円とし、助成総額を従前と同等とするため、55枚を交付することとしたものでございます。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) そこで、福祉タクシー利用券の使用率と交付人数の直近5年間の推移をお示しください。あわせて、その使用率と交付人数の推移を見たときの本市の見解をお伺いいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 福祉タクシー利用券の使用率と交付人数の推移につきましては、平成30年度が48.7%、8,518人、令和元年度が47.2%、8,312人、2年度が43.3%、7,505人、3年度が44.5%、7,155人、4年度が48.7%、6,898人となっております。新型コロナウイルス感染症の影響により低下しておりましたが、使用率につきましては徐々に回復しつつあるものと認識しております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) こちらもコロナ禍で使用率は低下していたようですが、徐々に回復しつつあるようです。令和4年度の使用率は48.7%、交付人数は6,898人で約半分の使用率にとどまっております。
では、直近5年間の予算額と決算額をお示しください。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 福祉タクシー料金助成事業の予算額と決算額につきましては、平成30年度は予算額1億1,800万円余に対し決算額1億1,300万円余、令和元年度は1億2,300万円余に対し1億800万円余、2年度は1億1,900万円余に対し8,500万円余、3年度は1億1,200万円余に対し8,700万円余、4年度は予算額8,900万円余に対し決算見込額8,300万円余となっております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 令和4年度決算見込額が8,300万円余、直近5年の使用率を見ても、使用率が5割を下回っており、使用率の向上も今後の課題だと思います。
では、同じ政令市の中で複数枚使用できる政令市はあるのでしょうか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 他の政令市における本市の福祉タクシー料金助成事業と同様の事業につきましては、1枚当たりの助成額や1回の乗車につき利用できる枚数の上限などは異なりますが、政令市のうち11市で1回の乗車につき複数枚利用も可能とされております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 20政令市中11の政令市が複数枚利用を認めているとのことです。
先日、重度障害者福祉タクシー利用券交付事業について川崎市へ行政視察に伺いました。川崎市では、民間バスの利用が困難な移動に制約を伴う重度障がい者に対して福祉タクシー利用券を交付し、タクシー乗車料金の一部を助成することにより、重度障がい者の外出と社会参加を促進し、福祉の増進を図ることを目的として事業を行っておられました。平成25年当初は1乗車1枚のみの使用に制限をしていたそうですが、当事者からの声を真摯に受け止め、複数枚使用できる運用に見直したそうで、利用者からは大変好評だということでございました。
そこで、本市においても、同じ政令市の川崎市を含む11の政令市が行っている事例を参考に、福祉タクシー助成券を1乗車当たり複数枚利用できるなど運用の見直しを強く要望いたします。
次に、腎臓病の患者団体などから本市に対する通院支援に関する要望があれば内容をお示しください。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 腎臓病の患者団体から透析患者に対する通院支援の要望が出されており、週に3回通院する必要がある透析患者の中にはタクシーしか通院手段がない方もいるため、福祉タクシー利用券の交付枚数を増枚するよう要望が出されております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 透析患者や団体などから交付枚数の増枚が要望で上がっているとのことです。
ここで確認ですが、人工透析患者は福祉タクシー料金の助成の対象者になるのか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 市民税非課税世帯の方で、腎臓機能障がいの身体障害者手帳1級または2級の所持者であれば助成の対象となります。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 全腎協のホームページによりますと、人工透析治療後の患者は不均衡症候群や高血圧、低血圧、貧血が起因して吐き気や嘔吐、脱力感やふらつきの症状が現れるそうで、治療後の移動に不安を抱えている人も多くいらっしゃいます。私たちの下にも、ふらつきが怖くて車の運転を控え、この酷暑の中、歩いて通院しているとか、休み休み運転して帰宅しているなどの声が届いております。
また、視察で伺った川崎市では、腎臓機能障がいのある団体からの要望もあり、週3回以上、人工透析で通院している腎臓機能障がいの方には、継続して治療を受けてもらうために月7枚の割増しで、1人当たり月14枚、年間168枚タクシー利用券を交付されていました。ちなみに福岡市は先ほど答弁があったように55枚でございます。
平成30年にユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律が制定をされました。川崎市では同法第8条で、障がい者の移動上または施設の利用上の利便性及び安全性の確保をすることが求められていることを法的根拠として外出移動支援を行っているそうでございます。
そこで、本市においても人工透析治療を受けているなど重度障がい者の外出を支援するため、福祉タクシー利用券の運用の見直しを検討すべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(打越基安) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 福祉タクシー料金助成事業につきましては、障がい者の日常生活の利便や社会活動の範囲の拡大を図る事業でございます。外出支援など障がいのある方の生活支援は重要であり、当事者の皆様の御要望や他の障がい福祉施策の実施状況などを踏まえ、外出支援の在り方について総合的に検討してまいります。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 当事者の方々の声に寄り添って、しっかりと検討していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
次に、保護者や保育士等の負担軽減について質問をしてまいります。
保育施設で出た子どもの使用済みおむつを保護者に持ち帰らせず、施設側で廃棄処分する動きが各自治体でも広がっております。民間企業の調査によると、施設側が処分する自治体は約7割に上っているそうでございます。
初めに、令和5年1月23日付で通知された保育所等における使用済みおむつの処分についてにおいて示された厚生労働省の見解をお示しください。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 厚生労働省の通知におきましては、使用済みおむつの持ち帰りがなくなることは保護者にとっては大きな負担軽減になるとともに、保育士等にとっても使用済みおむつを子どもごとに振り分ける業務がなくなることで負担軽減にもつながることから、保育所等において使用済みのおむつの処分を行うことを推奨することとすると示されております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 厚生労働省の通知によると、認可保育所における使用済みおむつの処分状況についての調査を踏まえ、保護者や保育士の負担軽減につながることから、保育所等において使用済みおむつの処分を推奨しているとのことです。
そこで、本市の状況について順次お聞きしてまいります。
昨年12月に本市でおむつ使用状況調査を行ったそうですが、その概要についてお伺いいたします。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 令和4年12月に民間の保育所等に対し、使用しているおむつの種類や使用済み紙おむつの処分の方法など、おむつの使用状況に関する実態調査を実施しており、全452施設の約84%に当たる379施設から回答があっております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 昨年の12月に民間保育所等に対しておむつの使用状況を調査し、約8割の施設から回答を得ているということです。
そこで、市の調査において使用済みおむつを園で処分している施設数と保護者持ち帰りを行っている施設数をそれぞれお示しください。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 紙おむつを使用する333施設のうち、使用済み紙おむつを施設で処分している保育所等は251施設、保護者の持ち帰りとしている保育所等は82施設となっております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 園処分は251施設で、保護者持ち帰りは調査で紙おむつを使用していると答えた施設の4分の1に当たる82施設ということになります。
そこで、園が保護者持ち帰りとする理由と、保護者に持ち帰っていただく場合に生じる保護者の負担と併せて保育士の負担についてお伺いいたします。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 保護者の持ち帰りとしている理由につきましては、福岡市の調査結果において、保護者による児童の体調確認のためが最も多い回答となっております。次に、保護者が持ち帰る場合、保護者にとっては持ち帰りの際の臭いが気になること、保育士にとっては使用済みおむつを子どもごとに分ける手間などの負担があると考えております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 保護者については持ち帰りの際の臭いが負担となっている、また、保育士については使用済みおむつを仕分けることが負担になっているようで、また、保護者持ち帰りの理由については、児童の体調確認のためとの理由が多いようです。
そこで、園で処分する場合において、排便状況、回数など児童の体調確認をどのように保護者に伝えているのか、お伺いいたします。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 保育所等でおむつを処分する場合、児童の排便状況等の健康状態については、書面の連絡帳や、保育業務のICT化のためシステムを導入した保育所等においてはスマートフォンのアプリにより保護者に伝えられております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 園が連絡帳のアプリを導入し、排便状況、回数など保護者との連携が取れているとのことですので安心をいたしました。アプリを導入するに当たり、国からの補助金も利用できるようですので、引き続き、まだ導入していない園への周知をお願いしたいと思います。
続いて、処分費の負担についてお聞きしてまいります。
市の調査において園で処分している施設のうち、園または保護者が処分費を負担している施設の割合とその数についてお示しください。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 使用済み紙おむつを保育所等で処分している251施設のうち、処分費用を保育所等が負担しているのは67.3%に当たる169施設、保護者が負担しているのは32.7%に当たる82施設となっております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 約67%が園で負担、約33%が保護者の負担となっているようです。
では、福岡市の市立保育園では園での処分、保護者の持ち帰りとどちらで対応しているのか、また、その理由についてお伺いをいたします。あわせて、園処分をされているのであれば、処分費の負担状況についても、お伺いいたします。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 福岡市の公立保育所につきましては、保護者及び保育士の負担軽減を目的として令和5年4月より保育所で費用を負担し、使用済み紙おむつの処分を実施しております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 市立保育園では保護者の負担軽減のため、今年度より園でおむつの処分を実施し、かつ園で処分費を負担しているようです。また、約33%の保護者が処分費を負担していることを考えますと、おむつ処分費の補助が行われることによって子育て世帯へのさらなる負担軽減につながると考えます。私の地元地域の保育園の園長先生からも、福岡市でもおむつ処分費の補助をしていただけたらとても助かりますとの声をいただいております。
そこで、おむつ処分費の補助を行っている政令市があればお示しください。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 保育所等に対し、おむつの処分費用の助成を行っていると福岡市が把握している政令市は、千葉市、名古屋市、神戸市でございます。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 政令市では、千葉市、名古屋市、神戸市で処分費の補助を行っているようです。
先日、神戸市が行っているおむつ処理費用補助事業について行政視察に伺いました。神戸市では、令和元年10月に公立、民間の全ての施設に調査を行い、民間施設では約35%の施設において保護者が持ち帰りをしており、また、処分している施設のうち約20%は処分費用を保護者から徴収していたそうです。ちなみに福岡市では32.7%が処分費を保護者から徴収しております。そこで、保護者及び保育士の負担軽減を目的として、令和2年度よりおむつ処分費用の補助事業を開始されたそうです。事業効果についても、子ども一人一人のおむつをかばんに詰める作業がなくなり、保育士の精神的な負担が軽減された。また、トイレ等で一時的に保管することもなくなり、衛生上の問題が解決されたとのことでした。本市では、第2子以降の保育料の完全無償化や定期的な見守りとともに、おむつ等を届けるおむつと安心定期便など、今年度は40億円、来年度以降は50億円規模という子育て支援の大幅な拡充を図っていただいております。
そこで提案ですが、本市においても、おむつ処分費の補助など子育て世帯の負担軽減と併せて保育士の負担軽減につながる取組を拡充すべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 福岡市ではこれまで、保育士等の負担軽減や保護者の利便性の向上を図るため、保育所等への保育支援者の配置やICTシステムの導入などを推進してまいりました。今後とも、国や他都市の動向も注視しながら、引き続き子育て世帯や保育士の負担軽減に必要な取組を推進してまいります。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 子育て世帯や保育士の負担軽減につながる取組の拡充をぜひともよろしくお願いいたします。
続きまして、保育園の事務負担軽減の観点から業務の効率化についてお伺いをしてまいります。
教育、保育施設に対しては運営に必要な費用を施設型給付費として支給しておりますが、各施設は給付を受けるために本市に対して毎月手続が必要だと聞いております。
そこで、本市の施設型給付費の概要と各種加算の項目数についてお伺いをいたします。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 施設型給付費の概要につきましては、認可保育所等の運営に必要となる費用について、国の定める公定価格を基に算定した費用を支弁するものでございます。利用する子どもの年齢や人数に応じた基本単価と、職員の配置や障がい児の受入れなど施設の種類や取組状況によって適用される各種加算で構成されており、毎月、施設からの請求が必要となります。加算の項目数は19項目ございます。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 各単価、職員の情報、利用子ども数など19項目の公定価格があり、複雑な給付費の精算や前月からの差分を突き合わせしているため、施設の事務作業の負担は多大になっております。
そこで、保育施設から施設型給付費の加算業務、精算業務、報告業務などとても煩雑化しているとの声をお聞きしますけれども、各施設とのやり取りの方法をお伺いいたします。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 保育施設との給付事務のやり取りにつきましては、メールや紙媒体のほか、令和3年10月からはファイル共有システムを導入しております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 令和3年度10月からファイル共有システムを導入して施設とやり取りをしているとのことですが、その効果についてお伺いをいたします。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) ファイル共有システムの導入によりまして、それまで郵送等で行われていた請求書のやり取りがシステムを使用することで簡易的になり、事務処理の負担が軽減されております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 先日伺った神戸市では、各施設における各種申請業務に毎月20時間、各施設からの問合せ件数が年間4,000件、市における各種申請にかかる審査業務時間は7,400時間を要しており、どうにか施設の負担軽減を進めることができないか模索されていたそうです。そういう中、民間園における行政報告や補助の申請手続等について、大幅な改善効果をもたらす新たなクラウドサービスを導入することを決め、施設、職員の負担軽減をさらに進める取組を行われているそうです。
そこで提案でありますけれども、本市においても施設、職員のさらなる負担軽減を図るためにクラウドサービスの導入を検討してみてはと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(打越基安) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) クラウドサービスの導入につきまして、他都市の状況把握を行うとともに、今後、さらなる事務効率化に努めてまいります。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) よろしくお願いいたします。
髙島市長は、昨年の11月の市長選挙で最重点施策として、子育て支援を掲げられ、本年度より子育て支援の拡充を図っていただいております。
この質問の最後に、子育て世帯や保育士等の負担軽減につながる今後の取組について、髙島市長の御所見をお伺いいたします。
○議長(打越基安) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 子どもは一人一人が未来をつくるかけがえのない存在であり、子ども、子育て施策の充実は重点的に取り組むべきものと考え、今年度から第2子以降の保育料の無償化や、おむつと安心定期便など新たな取組を実施しております。また、働き方改革など働きやすい環境づくりに取り組む保育所等への支援や、保護者や保育士の利便性向上を目的にICT化を進める保育所等への支援など、子育て世帯や保育士等の負担の軽減に努めております。今後とも、市民の皆さんが安心して生み育て、子どもが健やかに成長していけるよう、様々な負担の軽減にしっかりと取り組んでまいります。以上です。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) よろしくお願いいたします。
次に、市営住宅の管理運営と車椅子使用者向け住戸の拡充について質問してまいります。
初めに、市営住宅の管理運営について質問してまいります。
本市の市営住宅における管理方法の現状についてお伺いをいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 現在の市営住宅の管理方法につきましては、公営住宅法に基づく管理代行制度及び指定管理者制度を併用し、住宅供給公社による一体的な管理を行っております。その中で、平成30年度からは中央区、南区及び城南区の一部業務において、民間の能力やノウハウを活用し、入居者サービスの向上などを図るため、公募で選定した民間事業者による指定管理を導入しております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 本市では、管理代行制度及び指定管理制度を併用し、住宅供給公社による管理を行っており、平成30年度より公募で選定した民間事業者による指定管理を導入しております。
そこで、民間指定管理者の業務範囲を含め、今後の管理方法についてどのようにお考えか、所見をお伺いいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 平成30年度に公募で選定した民間の指定管理者のサービスは一定の評価を得た一方で、管理主体の複数化によるコストの増加や業務の非効率性が課題となったことから、令和5年度からは3つの区を一本化して新たな公募を実施し、民間の指定管理者による管理を実施しております。今後の市営住宅の管理方法につきましては、公募による指定管理者の業務範囲を含め、現在の管理方法の成果や課題を整理し、望ましい管理の在り方について総合的に検討してまいります。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 今後の管理方法については、課題をしっかり洗い出し、望ましい管理の在り方についてしっかりと検討をしていただきたいと思います。
近年、市営住宅における共益費やコミュニティ活動の課題について、住民の方々から様々な御相談をいただきます。
そこで、市営住宅における共益費の実態や未払いの状況、コミュニティ活動の今後の課題や支援の在り方についてどのように把握しているのか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 令和3年度に福岡市及び住宅供給公社の連名により市営住宅の管理組合または自治会に対し、共益費の実態や清掃活動及び除草活動における課題やニーズなどを把握するため、アンケート調査を実施しております。なお、アンケート調査は、把握している管理組合等234団体へ送付したところ、170団体から回答があり、回答率は72.6%でございました。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 令和3年度に市と住宅供給公社の連名でアンケート調査を実施されたとのことです。
ここからはアンケート調査の内容について質問を進めてまいります。
まず、清掃活動、除草活動の要望内容とそれぞれの委託状況についてお伺いいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) アンケート調査では清掃活動や除草活動の要望として、住宅敷地内に公園や緑地が多いが、高齢者等が多く、清掃や除草活動が困難であるとの意見をいただいております。次に、業務委託に関する状況でございますが、清掃の業務委託をしていると回答した管理組合等は22.3%、委託していないとの回答は66.5%、未記入は11.2%でございます。また、除草の業務委託をしていると回答した管理組合等は28.2%、委託していないとの回答は57.1%、未記入は14.7%でございます。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 住宅敷地内に公園や緑地が多く、高齢化に伴い清掃、除草活動が困難とのことです。また、アンケートで委託なしと回答された割合から考えますと、少なくとも約6割の管理組合等で清掃、除草を自ら行っていただいております。私の地元地域でも有志の方々が草刈り機を担いで除草作業をしてくださっております。
そこで、清掃活動、除草活動について本市としてどのようなサポートを行っているのか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 重量のあるコンクリート製の蓋や固定式グレーチングなど管理組合等では対応できない側溝の清掃や、作業に危険を伴うのり面等の除草は指定管理者等が作業を実施しております。また、管理組合等から依頼があれば、清掃業者や除草業者の紹介も行っております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 近年の燃料や物価の高騰で清掃、除草の委託作業費が非常に高くなっているとの声もお聞きしますので、しっかりと相談に乗り、寄り添った対応を要望いたします。
次に、共益費の未払いの有無についてお伺いします。また、未払いがある場合、その世帯数についてお示しください。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 共益費の未払いの有無につきましては、アンケート調査に回答された管理組合等170団体のうち43%に当たる73団体から未払いありとの回答がございました。また、共益費の未払いがある世帯数につきましては、管理組合等1団体当たりで1から5世帯との回答が75.4%と最も多い結果となっております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 約4割の管理組合等が共益費の未払いがあると回答されており、共益費未払いについては長年の課題になっております。
そこで、共益費の未払いについて、管理組合から相談があった世帯数とその対応についてお伺いをいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 令和4年度に管理組合等57団体から76件の共益費の未払いに関する相談を受け、その全ての未払い世帯に対して、訪問または電話により共益費の支払い義務の説明及び支払い要請を行っております。その結果、76.3%に当たる58件から支払うとの回答がございました。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 相談を受けた場合は、共益費未払い世帯へすぐに訪問や電話による支払いの要請を行っていただいているようで、引き続き迅速な対応をお願いしたいと思います。
共益費を支払わない世帯があることで、管理組合が負担する光熱水費などの支払いはどういう状況になっているのか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) アンケート調査では、光熱水費の支払いが滞る事態が常態化していると回答した管理組合等はございません。また、複数回答可となっているアンケート項目では、89.2%の管理組合等が現時点で支払いに支障はないと回答している一方で、27.9%の管理組合等が将来的には支障が生じる可能性があると回答しております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 光熱水費の支払いが滞る事態が常態化している管理組合は今のところないようですが、将来的に支障が生じる可能性に不安を持っている方が3割弱おられるようです。
次に、共益費の集金方法と現金集金によるトラブル事案があればお示しください。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 共益費の集金方法についてアンケート調査では、自治会費とともに、組長、棟長宅のドアポストに投函するや、組長、棟長または当番が戸別訪問して集金するなどの現金による集金が大半を占めております。また、現金集金によるトラブル事案といたしましては、支払いの約束を守らないといったものや、支払いをした、しないについて言い争いになったものがあると聞いております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 現金を扱うことによって、今後も様々なトラブルが生じる可能性が推測されます。
そこで、共益費の集金作業についてどのような要望が上がっているのか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) アンケート調査では、共益費の徴収等を委託する場合における費用負担の条件は設定しておりませんが、38.2%の管理組合等から市または公社による共益費の徴収及び光熱水費の支払いを希望するとの回答がございました。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) アンケートによりますと、約4割の管理組合等が市または公社による光熱水費の支払い及び共益費の徴収を希望しているようです。
私の地元地域の香椎浜住宅の自治会長さんからも、共益費の未納問題や団地の高齢化に伴い集金業務が負担になっている、今後はさらに高齢化が進むので市や公社で徴収してほしいとの声をいただいております。
そこで、管理組合等から共益費の一括徴収の要望を受け、本市ではどのような検討を行っているのか、お伺いいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 福岡市及び住宅供給公社において行政等における共益費の徴収に関するワーキンググループを立ち上げ、他都市の先行事例の調査を行うなど検討を行っているところでございます。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 神戸市、京都市、仙台市、相模原市、東京都では、自治体や指定管理者または管理代行者が家賃と共益費を一括徴収し、共用部分の光熱水費の支払いを行うなど共益費を徴収管理する制度を取り入れております。中でも20年以上前から家賃と共益費の一括徴収を行っている神戸市では、阪神・淡路大震災の発生後、早期かつ大量に市営住宅を供給するため、URや民間オーナーから住宅を借り上げることとなり、オーナーからの要望を受け、平成8年1月から一部の借り上げ住宅において共益費一括徴収制度を導入することになりました。
行政等が共益費を徴収するに当たり、様々な課題があると思いますが、期待されている入居者もいらっしゃいます。
そこで、ワーキンググループにおいて検討を進め、モデル的に一部住宅で試行するなど早期に取り組むべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 行政等による共益費の徴収につきましては、共益費の法的な位置づけの整理や多くの管理組合等で一体的に管理されている共益費と自治会費を明確に区分する必要があるなどの課題もございます。その一方で、高齢化により人手不足となっている管理組合等の負担軽減につながることから、一部住宅での試行を含め、導入に向けた検討を行ってまいります。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) ありがとうございます。一部住宅での試行を含めて検討を進めていただくことに期待をしております。
次に、市営住宅の車椅子使用者向け住戸の拡充について質問してまいります。
令和4年12月議会において、我が会派の松野議員が車椅子使用者向け住戸の拡充と早期整備について質問していたところ、テレビでも報道されておりましたが、今年6月に車椅子使用者向け住戸の整備拡大について方針が打ち出されました。迅速な対応をいただきありがとうございます。
そこで、改めて車椅子使用者向け住戸の見直しについて、幾つか確認をしたいと思います。
まず、今回の見直しの内容についてお尋ねいたします。また、いつからその見直しは行われるのか、そして、比較されることの多い政令指定都市において同様の整備を行っているところはあるのか、お伺いをいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 市営住宅の建て替えなどの機能更新におきましては、障がいの有無、年齢、性別などにかかわらず、全ての人が利用しやすいユニバーサルデザインを基本仕様とした居住環境の確保に努めております。一方で、高齢化の進展に伴い、車椅子使用者向け住戸の必要性がさらに高まると考えられることなどから、これまでの車椅子使用者世帯専用の住戸に加え、車椅子使用者も生活できる基本的な水準を備えた住戸を整備することとし、原則として建て替えなどの新築工事を行う住棟の1階は全て車椅子使用者向け住戸として整備することといたしました。なお、整備につきましては、令和5年度に着手する新築工事から対応していくこととしております。また、同様の整備を行っている政令市はございません。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 他の政令市では行っていないということでございます。人に優しいすばらしい取組だと思います。
今年度着手するものから全て対応するとの御答弁でしたが、市民の方が実際に入居できるのはいつ頃になるのか、お伺いいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 車椅子使用者向け住戸につきましては、今年度は22戸の着手を予定しており、そのうち8戸は令和7年夏頃に、残りの14戸も秋頃には入居ができる予定となっております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 令和7年夏頃から順次入居予定ということであります。市民の方々に少しでも早く喜んでいただけるように、一日でも早く、早期入居できるよう整備を進めていただきたいというふうに思います。
今回の拡充により車椅子対応住戸の大幅な拡大が見込めると期待しておりますが、今後は年間どの程度供給されることになるのか、また、整備数の目標などはあるのか、お尋ねいたします。
○議長(打越基安) 中村住宅都市局長。
○住宅都市局長(中村健児) 車椅子使用者向け住戸につきましては、今後、年間20戸から30戸程度供給していく予定であり、現在のストック総合活用計画の計画期間である令和12年度末までに180戸程度の供給を予定しております。以上でございます。
○議長(打越基安) 勝山信吾議員。
○19番(勝山信吾) 政令市唯一との答弁が先ほどもありましたが、建て替えが進む中で1階部分を全て車椅子使用者向け住戸とするのは、恐らく全国的に見ても最も進んだ取組だと思います。車椅子使用者に対応した仕様にすることで全ての人が心地よく暮らせるという、市の掲げるユニバーサル都市・福岡の理念にもつながるものであります。今後も住宅困窮者などを支える住宅セーフティネットとしての市営住宅の役割が果たせるよう、使命感を持ってしっかりと取り組んでもらうことに期待をしております。
最後に、人に優しい市営住宅として住宅の確保に特に配慮が必要な方へのさらなる施策の拡充について、髙島市長の御所見をお伺いして、私の質問を終わります。
○議長(打越基安) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 市営住宅につきましては、住宅の確保にお困りの方などに安全、安心な住宅を提供するという住宅セーフティネットの中核としての重要な役割があると認識をしており、ユニバーサルデザインの理念に基づき機能の更新を行うとともに、新婚世帯や子育て世帯などの多様な世帯の入居を促し、地域活動の担い手確保などによりコミュニティの維持、活性化を図るなど、ハード、ソフトの両面から様々な取組を行っております。
令和5年度からは新築工事において、1階は全て車椅子使用者向けの住戸として整備することを基本とするとともに、医療や介護のサービス事業者のための駐車場を確保するモデル事業なども開始をしたところでございます。さらに、子育て家庭の支援のために民間住宅での住替え助成事業において、助成の対象となる子どもの数を3人以上から2人以上に拡充を行っております。
今後とも、増加、多様化していく高齢者や障がい者、子育て世帯など、特に配慮が必要な皆様の状況を把握しながら、誰もが安心して暮らせる住環境づくりにしっかりと取り組んでまいります。以上です。