○23番(尾花康広)登壇 私は公明党福岡市議団を代表し、コロナ禍の影響等による生活困窮者等への支援策、ポストコロナ時代の公共空間の利活用、「みんな元気になるトイレ」プロジェクトへの参画の3点について質問させていただきます。当局の前向きな答弁を期待するものであります。
まず、コロナ禍の影響等による生活困窮者等への支援策についてです。
御承知のとおり、本年6月に社会福祉法が改正され、断らない相談支援を含む重層的支援体制整備事業が来年4月から本格的にスタートすることになっています。
これは縦割り行政の打破──打ち破るの象徴とも言える事業ですが、その概要と本市の取組状況をお伺いいたします。
以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) 議員お尋ねの重層的支援体制整備事業につきましては、令和2年6月の社会福祉法の改正によりまして包括的な支援体制の構築を図るための具体的な施策として新たに規定され、複数の支援機関の相互連携などを促進するものとされております。
福岡市では、同法の改正を踏まえ、7月に高齢者、障がい者など各種の支援機関の職員にアンケート調査を実施しております。その結果、複合的な課題等に対する多機関での連携の難しさが浮き彫りになっておりますが、包括的な支援体制の構築に向けた新たな仕組みづくりが必要であると考えております。現在、保健福祉審議会において包括的な支援体制の在り方を議論いただいているところでありまして、今後は審議会の御意見を踏まえながら、令和3年度当初予算において国が制度化を目指している重層的支援体制整備事業への移行準備を図る補助制度の活用などにより、具体的な検討を進めてまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) その具体的な検討を進めていく上でとても参考になる先進事例がありますので、御紹介いたします。
「大丈夫!富士市にはユニバーサル就労支援センターがあるよ!」、これは全国初のユニバーサル就労支援を行い、令和元年度、内閣府のバリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰を受賞した同センターの生活よろず相談、就労よろず相談のユニバーサルな取組を知らせるチラシに書かれている内容の一部です。
富士市ユニバーサル就労支援センターの特徴は、働きたくても働くことができない状態にある全ての市民――市内に在住、在勤及び在学する者が対象です。既存事業でも展開されていた一般の若者や高齢者の就労支援に比べ、従来では対象外となってしまっていた、いわゆるグレーゾーンの方も含め、誰もが働くことができる仕組みを整え、一人一人に合わせたオーダーメードの就労支援を行っています。就労者に対しても早期退職を防ぐため、同センターが相談者と認定協力企業の間に入り、お互いの意見を調整し、納得するまで支援を行う定着支援も行っています。就労実現のためには働く場の確保も大切とユニバーサル就労の理念を理解し、協力いただける市内の企業を認定し、業務の切り出しを実施しています。この制度を市民に浸透させるため、サポーター制度を導入して、市民や企業にユニバーサル就労について口コミで広める、市全体でユニバーサル就労を見守る体制を構築しています。
この取組は、NHKの「クローズアップ現代」など多くのマスコミでも取り上げられました。分かりやすい動画が富士市のホームページでアップされていますので、後ほど御覧いただければ幸いです。視察調査を行い、その取組を目の当たりにして、これぞ生活、就労支援の最終形、本市においてコロナ禍の影響等で生活困窮に陥っている方などへの支援策として、今求められているのはこれではないかと思い、質問に至りました。
コロナ禍関連の解雇や雇い止めで失職された方が7万人を超えたと大きく報道されておりますが、本市ではどのような生活、就労相談が寄せられているのか、また、就労に関して把握している問題などがあればお示しください。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) 生活、就労相談につきましては、生活困窮者の相談窓口である生活自立支援センターや各区保護課、区障がい者基幹相談支援センターなどに対しまして、勤務時間の短縮に伴い収入が減り、生活費に困っている、また、家賃が支払えないなどの相談が多く寄せられております。また、就労に関しましては、就労継続支援事業所などの障がい者施設において、商品やサービスの売上げが減少し、障がい者の工賃や収入も減少しているということが問題であると認識をいたしております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 就労相談につきましては、福岡市就労相談窓口において、コロナ禍を背景として退職、転職を検討しているなど様々な事情を背景にした就労相談を受けております。また、就労に関しましては、前年と比べ求人数は減少傾向にあり、特に業種によって求人が大幅に減少していることが問題と認識しております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) その相談などに対し、どのような体制で、どのような支援を行い、どのくらいの経費を投じ、どのような成果を上げているのか、お答えください。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) まず、生活困窮者への対応につきましては、生活自立支援センターへの相談や住居確保給付金の申請の急増に対応するため、相談員を増員しますとともに、生活自立支援センター分室や住居確保給付金事務処理センターを設置するなど、体制の強化を図ったところでございます。また、支援内容につきましては、生活や就労に関する相談支援、住居確保給付金の給付、就労準備支援事業や認定就労訓練事業の利用、一時生活支援事業による住まいを失った方への衣食住の提供などを行っております。これらの経費につきましては、令和2年度予算で生活自立支援センターの運営に係る委託料が3億2,191万円余、住居確保給付金が18億2,574万円余などとなっております。これらの取組の成果といたしましては、10月末時点で生活自立支援センターにおいて1万6,637件の新規相談を受け付けますとともに、住居確保給付金については延べ8,299件の支給を行ったところでございます。
次に、障がい者施設につきましては、商品等の売上げ促進の取組を支援するため、実行委員会を設置し、市内全域で障がい者施設の商品等の一斉割引キャンペーンを行い、割引に係る経費を助成しますとともに、市役所1階や各区役所などで障がい者施設商品の販売を行うなどの支援を実施しております。令和2年度の予算総額は、障がい施設商品等売上促進事業等としまして2,740万円となっておりますが、キャンペーン期間はこの11月から12月末まででございますので、成果につきましては、キャンペーン終了後に集約することといたしております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 就労相談につきましては、7区の就労相談窓口に相談員を各1名、そのほか、求人開拓員2名を配置し、予約制、担当制で求職者のニーズに応じた個別就職支援を行っており、運営に係る令和2年度予算額は4,705万円余となっております。また、成果としましては、相談者の希望や適性に基づき、他業種を含めた求人を紹介するなど、就職決定につなげているところでございます。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 緊急的な支援として、一時生活支援事業において衣食住の提供を行っているとのことですが、コロナ禍の今、食品ロスの急増が懸念されています。昨年10月に食品ロス削減推進法が施行され、地方公共団体のフードバンク活動の基盤整備を推進する取組への支援が明記されました。未利用食品を福祉施設や生活困窮者などに提供するフードバンクとの連携の強化も必要だと思います。
パネルを御覧ください。(パネル表示)富士市ユニバーサル就労支援センターでは、食料品や衣料品の寄贈を受け、来所された方に対していつでも提供できる体制が整っています。
本市のフードバンク活動は、平成28年度に開始したばかりで認知度が低く、市民や市内企業への普及、啓発に係る活動の定着と拡大が課題と聞き及んでおりますが、生活困窮者の方はタイムラグなく食料品等の提供を受けられるのでしょうか、フードバンクとの連携はしっかりできているのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) 生活自立支援センターにおきましては、緊急に食料支援を行う必要がある場合は、センターの受託者が独自に確保した食料や災害備蓄品の入替え食料をその場で提供するほか、フードバンクと連携した市社会福祉協議会から提供を受けた食品を相談者に提供しているところでございます。
生活困窮者への食料提供につきましては、食品の管理や提供の手法などの課題がありますことから、フードバンクの利用も含めて効果的な支援の在り方について検討を行ってまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) さて、就職氷河期世代の支援策に取り組まれていると思いますが、どのような体制で、どのような支援を行い、どのような成果を上げているのか、お示しください。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 現在、30代半ばから40代半ばに至る世代を指す、いわゆる就職氷河期世代への就労支援につきましては、先ほど申し上げた就労相談窓口において、これら世代を含め個別就職支援を実施しているほか、専門相談として博多区窓口に1名配置している臨床心理士により、就職活動に不安を抱える相談者に対しカウンセリングによる支援を行っており、令和2年度よりその対象年齢を従来の39歳から49歳に引き上げております。なお、就労相談窓口における就職氷河期世代の就職決定件数は、平成29年度97件、30年度73件、令和元年度68件となっております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) それでは、コロナ禍の今、第2の就職氷河期世代を生み出さないために本市としてはどのような取組を行っているのか、お伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 第2の就職氷河期世代を生み出さないための取組でございますが、学生などを対象としたオンライン合同会社説明会の開催による就職支援のほか、就労相談窓口における求職者のニーズに応じた個別の就職支援などを行っております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) ひきこもり支援については、ひきこもり成年地域支援センター、よかよかルームを核として関係機関が連携し、多角的な支援を行っていると伺っておりますが、その概要と実績をお答えください。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) ひきこもり支援につきましては、ひきこもり成年地域支援センターにおいて、ひきこもり支援者等ネットワーク会議を開催し、支援機関相互の日常的な連携の確保に努めております。また、ひきこもりの方のいる家庭に地域包括支援センターや区障がい者基幹相談支援センターの職員とひきこもり成年地域支援センターの職員が一緒に訪問し、家族全体の支援を行っているケースもございます。さらに、就労準備段階まで進んだ方の場合は就労支援機関につなぎますとともに、就労訓練に当たって、コミュニケーションの援助などの支援を継続して行っております。このような多角的支援を行った事例を含め、令和元年度は247名に支援を行い、そのうち一般就労や福祉的就労など何らかの社会参加につながった方は42名となっております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 総務省が9月20日に発表した人口推計によると、65歳以上の高齢者は3,617万人で過去最多を更新し、総人口に占める割合も28.7%と過去最高になりました。
本市においては、シニア活躍応援プロジェクトやシルバー人材センターとの連携、さらには国家戦略特区を活用したシニア・ハローワークの設置などにより、就業やボランティアの機会の提供など高齢者が活躍できる環境づくりに取り組んでいることは承知しておりますが、コロナ禍における進捗状況をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) シニア活躍応援プロジェクトにつきましては、高齢者向けの就業セミナーや個別相談会、シニアお仕事ステーションでの情報提供などのほか、今年度から高齢者が事業所等で就業体験を行うシニア・インターンシップなども実施をいたしております。また、事業者を個別に訪問し、新たな雇用の開拓を図りますとともに、今年度から高齢者の雇用環境整備に向けたコンサルタント派遣を開始したところでございます。今年度の実施状況は、10月末時点でセミナー等の開催が27回、企業等の訪問が244社、本プロジェクトを通じて就業した高齢者は102人となっております。
このほか、シルバー人材センターに対し、引き続き財政的、人的支援を行い、同センターによる高齢者への臨時的、短期的な業務の提供を支援しますとともに、関係機関との共催によるセミナーなども開催をいたしております。また、高齢者に特化した就業相談窓口でありますシニア・ハローワークふくおかにつきましては、令和3年3月の開設に向けて国と調整を進めているところでございます。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) コロナ禍において雇用の創出をどう図るのか、鍵はマッチングの強化だと思います。
業界、職種によっては人手不足が生じているようですが、本市においてそうした分野の人材確保などの支援を今後どのように行っていくのか、お伺いいたします。
また、人材不足とされる分野の一つに介護分野がありますが、どのような取組を行っていくのか、お伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 人手不足が生じている分野の人材確保等の支援につきましては、まず、現下の雇用失業情勢について、新型コロナウイルス感染症が影響を与えているものの、福岡地域の有効求人倍率は令和2年10月時点で1.01を維持しており、業種や職種によって企業の採用意欲にばらつきがあることから、求人企業と求職者とのマッチング機会を創出することが重要と認識しております。
福岡市では、先ほどお答えしました就労相談窓口や大学生などを対象としたオンライン合同会社説明会など市独自の対策に加え、国、県、商工会議所などとの密接な連携により求人企業と求職者とのマッチングの機会を創出し、就労支援にしっかりと取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) 介護人材の確保につきましては、平成27年度から合同就職面談会等の取組を開始し、平成30年度に実施した介護事業所向けアンケートの結果を踏まえ、令和元年度から取組を強化しているところでございます。令和2年度につきましても、新型コロナウイルス感染症の拡大防止等の観点から、実施内容や方法に最大限配慮しながら、外国人人材の定着や裾野人材の拡大などの新規人材の参入促進を図りますとともに、離職防止のためのマネジメント力強化や職員の負担軽減のための介護ロボット等の導入支援などの労働環境、処遇の改善及び様々な研修を通じた資質の向上に総合的に取り組んでおります。介護人材の不足は令和22年頃まで続くとされておりまして、今後とも、中長期的な視点で着実に取組を進めてまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) コロナ禍で不足する外国人材として、技能実習生の本年4月の来日は僅か140人で、昨年の月平均2万人弱と比較し、前年度同月比1%未満と隔世の感があります。
建設業など外国人技能実習生を受け入れてきた業界の潜在的な労働力不足への対策もしっかり行っていただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 外国人材につきましては、コロナ禍においても、業種によっては依然人材不足が課題であり、その対策の一つとして外国人材の雇用は有効であると認識しております。福岡市では令和2年度の新たな取組として、外国人雇用に関する知見を有するNPO法人と共同で事業者向けの外国人材活用セミナーを開催し、外国人材活用に係る正しい知識、情報の提供などの支援を行っているところでございます。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) もう1つの鍵は、働き方改革、シェア型就労の推進だと思います。週に15分や1時間からでも通常の職場で役割を持って働くことができる就労スタイルである超短時間労働や、神戸市が先行実施している短時間雇用創出プロジェクトなどは、高齢者に限るものではなく、障がい者、子育て中や家族の介護が必要な世帯、病気であっても認定が得られないなど長時間働くことが困難な人も対象とすることができ、多様な雇用機会の創出につながると思います。
まず、隗より始めよ、福岡市の行政において取り組み、その後に企業団体などに積極的な働きかけを行ってはと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) 福岡市の取組についてお答えいたします。
多様な雇用機会の創出につきましては、これまで障がい者雇用の推進や就職氷河期世代の方を対象とした職員採用試験の実施のほか、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により企業等からの内定が取り消された方を対象とした会計年度任用職員の採用に取り組んできたところでございます。今後も障がい者を対象とした会計年度任用職員における短時間勤務の仕組みを検討するなど実績を積み重ねながら、多様な雇用機会の創出について検討してまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 働き方改革の企業団体への働きかけにつきましては、働き方改革に積極的に取り組む市内事業者を認定するふくおか「働き方改革」推進企業認定事業を実施しております。本事業は、働く方の置かれた個々の事情に応じ多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方お一人お一人がよりよい将来の展望を持てるようにすることを目指し、長時間労働の是正、ワーク・ライフ・バランスの確保、ダイバーシティの推進などの取組を総合的に評価するもので、今後も事業の普及に努めてまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 本市では、就労準備支援事業と認定就労訓練事業の取組が進んでいないように思われます。
富士市ユニバーサル就労支援センターでは、平成29年度の開設以来、両事業等の実施により、これまで160名の利用者に支援を行い、認定企業133社の協力により98名の就職決定に至っておりますが、本市の現状はどうなっているのか、お伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) 認定就労訓練事業につきましては、直ちに就労することが難しい方への支援としまして、平成29年度から福岡市が認定した民間事業所において行うサポートつきの就労訓練でございます。また、就労準備支援事業につきましては、平成30年度から農業体験や公園清掃ボランティアへの参加等により就労に向けた準備を支援しているものでございます。実施状況につきましては、事業開始年度から令和2年10月末までの両事業の合計で利用者が73人、認定就労訓練事業に協力いただいている民間事業所が17事業所、就職決定者が35人となっております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 両事業の取組はこれからのようであります。とても根気と努力の要ることですが、働きづらさを抱えている方々を受け入れる認定企業を増やすことが最も肝要であります。
先ほど触れましたように、富士市ユニバーサル就労支援センターに来られる方はグレーゾーン、障害者手帳をお持ちでない方も多く、例えば、特定求職者雇用開発助成金のような雇い入れに係る賃金助成を企業は国から受け取ることができません。しかし、富士市商工会に所属している企業の皆様は、ユニバーサルの趣旨をよく理解され、行政の心配をよそにきっぱり助成金は必要ありませんと、社会貢献の観点から喜んで協力をしてくださっているとのことであります。この信頼関係の醸成が大切であります。これができるのは、商工会議所と太いパイプを持つ本市直属の就労関係機関ではないでしょうか。
パネルを御覧ください。(パネル表示)富士市ユニバーサル就労支援センターでは、認定企業一覧のリーフレットを作成し、会社の名前とか様子が書いてあります。その裏には、働きづらさを抱えている方が安心して通えるようにユニバーサル就労協力企業マップとして、書いてある企業の所在地を分かりやすく地図に落とし込んでおられます。とてもユニバーサル、優しさを感じます。ここまで取り組んで、本当の支援ではないでしょうか、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) 認定就労訓練事業の事業所認定につきましては、関係機関とも連携を図り、協力いただける企業等について積極的な開拓に取り組んでまいります。また、認定を受けた事業所につきましては、現在、生活自立支援センターのホームページにおいて、所在地が地図上でも確認できるように掲載をするとともに、訓練内容等を紹介しているところでございますが、事業所数も増加してきたことから、より分かりやすい広報や周知の在り方について検討を行ってまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) さて、本市において、発達障がい者支援センターと障がい者就労支援センターの集約を図ることになっておりますが、その概要と得られる効果について御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) 発達障がい者支援センターと障がい者就労支援センターにつきましては、中央区舞鶴の保護観察所跡地に両センターを集約した施設を整備することといたしております。これにより、増加し、複雑化する発達障がい者のニーズに応えられる相談、支援を拡充しますとともに、両センターの連携を強化し、個々の特性を踏まえたきめ細かな就労支援を行うなど、発達障がい者の乳幼児期から成人期までの一貫した支援体制、機能の強化、充実を図るものでございます。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) これまで本市の様々な生活、就労支援機関の取組をお尋ねしてまいりましたが、既存の生活、就労支援の関係機関のそれぞれの専門性を生かす連携を強化することも大変重要ですが、冒頭に紹介した「大丈夫!富士市にはユニバーサル就労支援センターがあるよ!」との市民の安心のよりどころとなるようなワンストップ型の総合支援を行う機関も必要ではないかと考えます。
モデル的に、交通利便性もよく、連携、協力しやすい施設で、ホームレスに対応している生活保護3課のある博多区役所新庁舎や福岡市中央区舞鶴に予定のある(仮称)発達障がい者支援・障がい者就労支援センターのいずれかに同様の機能を持つセンターを併設してはどうかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) ワンストップ型の総合支援機関についてのお尋ねでございますが、現在、生活自立支援センターにおきましては、生活に困窮された方に対し、様々な機関と連携しながら課題が解決するまで寄り添い型の包括的な支援を行っているところでありまして、今年度はコロナ禍における相談や住居確保給付金の申請の急増に対応するため、分室や事務処理センターの設置など体制や機能の強化を図ったところでございます。今後もコロナ禍の相談状況も踏まえ、引き続き関係局とも連携しながら、支援体制の在り方について検討を行ってまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 令和3年度に向けた市政取組方針において、ポストコロナ時代を見据えつつ、SDGs、誰一人取り残さないの理念に基づき、行政運営の考え方として、ぬくもりをキーワードに市民一人一人のニーズに寄り添い、これからの時代にふさわしいサービスを提供すること、また、組織編成の考え方として、組織の大くくり化の推進をキーワードに共通業務の集約化や業務の関連性の課、係の統合などがうたわれております。
コロナ禍は長期化が予想され、今後、雇用失業情勢のさらなる悪化が懸念されますが、持続可能な支援策として、就職氷河期世代が就労の安定により将来設計を描くことができ、子育てや介護、その両方を担うダブルケアに奮闘する世代が安心と希望を持つことができ、高齢者、障がい者などが意欲と能力に応じて活躍することができるユニバーサルな取組を本市においてもぜひ推進していただきたいと思いますが、このテーマの最後に髙島市長の御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 生活支援や就労支援につきましては、対象となる方々の状況に応じた多様で広範な取組が必要とされ、個人やその御家族だけでなく、社会全体で受け止めるべき重要な課題であるというふうに認識をしております。
福岡市におきましては、これまで求職者の多様なニーズに合わせた就労支援や、生活にお困りの方に寄り添った相談支援などに取り組んでまいりました。今後、様々な行政課題に柔軟に対応していくため、民間活力やICTの活用によるスマートな行政サービスへの転換を推進し、それにより生じた人的資源を人のぬくもりが必要な福祉などの分野へ再配分し、関係機関や関係団体とも連携を図りながら、生活支援や就労支援にしっかりと取り組んでまいります。以上です。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 次のテーマ、ポストコロナ時代の公共空間の利活用について質問いたします。
コロナ禍の影響による飲食店や商店街の景況悪化の状況をお示しください。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) コロナ禍の影響による飲食店の景況悪化の状況につきましては、福岡商工会議所の調査によりますと、前年同期と比較して景況がよくなったとする回答割合から悪くなったとする回答割合を引いた値である景況判断指数DI値は、飲食店を含むサービス業において、令和2年4月から6月期では1月から3月期と比較して22.8ポイント悪化のマイナス67.2となっており、7月から9月期では4月から6月期と比較して0.3ポイント改善のマイナス66.9となっております。また、経営に影響を及ぼした具体的内容として、新型コロナウイルスによる自粛ムードの影響で売上げが戻ってこない、7月頃から少しずつ回復傾向ではあるが、もう少し時間がかかりそうなどの回答があっております。
次に、商店街の状況につきましては、4月に実施した市内商店街へのアンケートによりますと、回答いただいたほとんどの商店街から商店街を訪れる人の数が減少した、加盟店舗などの売上げが減少したとの回答を得ております。また、直近の訪問時の聞き取りによりますと、来街者は戻りつつあるが、コロナ禍の前には戻り切れていないとの声を聞いております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) コロナ禍の影響による飲食店や商店街の振興策について、現時点で行っているものがあれば、その概要と効果をお示しください。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 飲食店の振興策につきましては、コロナ禍において、感染症対策に取り組む飲食店にアドバイザーを派遣しており、11月30日現在、425店舗から相談を受け、アドバイスを行っております。加えて、道路などの基準緩和を活用した飲食店のテラス営業などの支援も行っており、11月30日までに8団体に活用いただいております。また、商店街の振興策につきましては、福岡県と連動して、商店街のプレミアム付商品券の発行を支援しており、11月30日現在、39団体から申請があり、38団体が順次発行し、34団体で完売しております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 本年10月より国のGo To 商店街事業がスタートしましたが、その概要と本市における採択状況及び今後の拡大予定をお答えください。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) Go To 商店街事業につきましては、商店街がイベントなどを実施することにより、周辺地域で暮らす消費者などが商店街のよさを再認識し、活性化につなげるものでございます。採択状況につきましては、11月30日現在、福岡市内で4団体3事業が採択されており、現在、約30団体が申請を検討されていると聞いております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 本市では、本年7月より道路占用許可等の基準緩和を活用し、3密を回避するテラス営業などの屋外空間活用を積極的に支援することで、飲食店の安全、安心な利用を促進していますが、どのような声が寄せられているのか、お答えください。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 道路などの基準緩和を活用したテラス営業につきましては、実施した飲食店や利用者から、利用者が増えた、通りににぎわいが出た、安心して利用できるなどの声を聞いております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) コロナ禍の中で、営業や飲食店の利用がしやすくなったと飲食店の経営者や利用者双方からとても喜ばれております。この基準緩和は、当初は令和2年11月末であったものを令和2年度末まで延長したようですが、政府によれば、全国民の新型コロナウイルスの感染予防ワクチンが準備できるのは早くとも来年前半、全国民が接種し、その後の経済活動の回復過程を考えると、少なくとも令和3年度末まで延長してはどうかと考えます。
ぜひ道路下水道局と経済観光文化局との連携の下、延長していただきたいと思いますが、それぞれの局長に御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
○道路下水道局長(駒田浩良) コロナ禍における対策の必要性が高まる中、令和2年6月、国におきまして飲食店等への支援の一環として、歩道上でのテラス営業やテークアウトが可能となるよう令和2年11月30日までの緊急措置として道路占用の基準緩和の取扱いが示され、その後、令和3年3月31日まで延長されたところでございます。この新たな基準は、コロナ禍において道路空間を活用して支援するという点で、また、ウィズコロナ時代に対応した新たな生活様式をイメージさせる点からも、私どもも大変画期的なものと受け止めておりまして、早速その運用を始めたところ、5団体に御活用をいただいたところでございます。
今回の基準緩和を引き続き活用したいとの御要望も伺っておりますし、道路管理者といたしましては、経済観光文化局など関係局とも十分に連携し、対応してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 道路占用許可などの基準緩和による飲食店支援についてでございますが、飲食店は福岡市の魅力である食を担う重要な産業であると認識しており、これまでも様々な支援を行ってきたところでございます。道路占用許可などの基準緩和によるテラス営業などの屋外空間の活用については、国土交通省により令和3年3月末まで期限が延長されたところであり、今後も飲食店の状況を踏まえながら、関係局とも連携し、テラス営業を含め、必要な支援に取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 多くの事業も個々の店舗ではなく、商店街を中心に支援が行われるわけですが、商店街の数は減少傾向にあると伺っています。その推移をお答えください。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 商店街数の推移につきましては、4年に1度実施しております商店街実態調査によりますと、平成21年度が162商店街、25年度が153商店街、29年度が138商店街と減少傾向でございます。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 東区の香椎駅周辺でも、商店街の数は統合などで13から5に減少しております。Go To 商店街キャンペーンを通じて、周辺地域で暮らす人々が地元や商店街のよさを再認識し、商店街等のにぎわいが回復できるように、また、個々の店舗ではなく、新たな商店街の結成や各商店街がタッグを組むことによってコロナ禍を乗り越える手だてが広がることを周知するなど、しっかりとした支援に取り組んでいただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 商店街支援につきましては、商店街の取組の市民へのPRや各種支援施策の情報提供などによる既存商店街の支援を行うとともに、コロナ禍でも新たな商店街結成の動きもあり、その支援にも引き続き取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 視察調査した静岡市では、公共空間の利活用をエリアマネジメントとしゃれた名前で呼んでおられましたが、そのガイドラインをStep1「はじめての公共空間の利活用編」と、Step2「もっと公共空間を利活用したい編」の2種類つくり、「皆さんの“やりたい”を公共空間で実現してみませんか?」とのキャッチの下、公園、道路、河川、海岸、市役所などの庁舎、港湾、漁港、広場など市民の財産である公共空間を市民に開かれた形で利活用し、地域それぞれのにぎわいや活性化に寄与する取組を推進しています。
Step1には、公共空間の利用に係る窓口と手続方法が写真のイメージとフローチャート、使用料やこれまでの利用実績などが市民目線でとても分かりやすくまとめられています。また、Step2には、公共空間を利用する上で課題──困ること、もやもやしたことなどに直面し、それを乗り越えることができる各種制度の概要を紹介した手引書としてまとめられています。最近、コロナ禍で3密を避けるために、地元の海岸や公園などで自治体の許可を得て結婚式を挙げるカップルの姿をテレビの報道で見かけるようになりましたが、これもそうした市民のニーズの表れだと思います。
ポストコロナの時代、広々とした公共空間を利活用する取組は、市民が健康などの市民生活を維持するためには、3密を避けつつも、ある程度の外出をせざるを得ない必然性と公共空間の使用料など新たな歳入確保を得られるという点で有効な施策だと思います。
本市においても、公共空間の利活用の手引の作成や本市ホームページでの周知など、もっと市民に開かれた視点で施策に取り組んではいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 松本財政局長。
○財政局長(松本典久) 公共空間の利活用につきましては、財政運営プランに基づく取組として、これまで未利用地の売却、貸付けをはじめ、本庁舎西側ふれあい広場の貸付けなど、行政財産の余裕部分の活用や公共空間を活用した財産の有効活用に取り組んできたところでございます。
議員御指摘のとおり、公共空間の利活用は財源確保の視点に加え、都市の魅力の向上やにぎわいの創出にもつながることから、今後、実施事例の紹介や担当窓口等の市民への情報提供などにも市有財産の所管局と連携しながら取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) パネルを御覧ください。(パネル表示)静岡市のハニカムスクエアの写真であります。その一例である静岡市パークレット事業、ハニカムスクエアを実際に見てまいりました。これは静岡県内初、これまでの駐車スペースを廃止し、歩行者に休憩や軽食、仕事や待ち合わせの場を提供する試みで、蜂の巣構造に由来する正六角形(ハニカム)と四角形、(スクエア)のユニットの構成で、民間会社がデザイン協力し、静岡産の木材を使って製作され、座り方、集い方を押しつけない自由な使い方ができる空間がコンセプトで、実際に座ってみましたが、決して人と人とが対面することがない構造になっており、コロナ禍の感染防止対策にぴったりだなと強く感じました。また、略称「#ハニスク」のSNS投稿を呼びかけ、協賛店舗で使える期間限定のハニスククーポンを静岡市ホームページと公式ツイッターで発行して、商店街振興に一役買っておりました。
こうした道路空間の有効活用による商店街振興策にもどんどんチャレンジしていただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 道路空間を活用した商店街振興策につきましては、現在、商店街のアーケードなどの道路空間の有効活用に関する実証事業や飲食店のテラス営業などの支援を実施中であり、制度の周知に引き続き取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) コロナ禍では、大都市や集中型のインフラが効率的な反面で人々の健康の脅威となりました。こうした点を踏まえ、都心部とともに、周辺部のにぎわいづくりにも取り組む必要性を強く感じます。
「リデザイン――単に感染前の世界へ戻さない」これは、ヨーロッパを中心に政策展開されている考え方であります。本市はコンパクトシティの強みを生かしながら、地域分散型のまちづくりにも駒を進めるべきではないでしょうか、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
○住宅都市局長(石橋正信) 福岡市においては、豊かな自然環境と充実した都市機能を備えたコンパクトで持続可能な都市づくりに取り組む中で、様々な市民活動の場となる拠点の形成は重要であると考えております。これまで市民生活の核となる広域拠点や身近な日常生活の中心となる地域拠点などにおいて都市機能の強化を進めてきたところであり、引き続き市民が安全、安心、快適に暮らせるよう地域の特性に応じたまちづくりに取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) さて、公共空間の利活用を進める上で大事な視点の一つは、そうした場所が通常時はイベント使用、災害時には避難場所となることも考えて、電源対策に力を入れることであります。それも化石燃料を使った従来の電源対策ではなく、本市においては、EV(電気自動車)を動く蓄電池と見立て、公民館などの非常時の電源対策が図られつつありますが、こうした取組を太陽光などの再生可能エネルギーシステムとマッチングすると、持続可能な環境に優しい電源対策にもつながります。
そこで、通常時のイベントなどの公共空間の利活用の際にも用い、EV(電気自動車)などの普及啓発を図ることで、本市の2040年の脱炭素社会の構築に向けて力強くスタートしていただきたいと思いますが、御所見をお伺いします。
○議長(阿部真之助) 細川環境局長。
○環境局長(細川浩行) 電気自動車は排気ガスを出さない環境に優しい乗り物で、議員御指摘のとおり、その充電に再生可能エネルギーを使用することでカーボンフリーが可能となります。
近年、電気自動車などの次世代自動車の蓄電、給電機能と太陽光発電などエネルギーインフラの融合を図る動きが進んでおり、これは脱炭素社会の実現と災害への備えを同時に行うものでございます。福岡市におきましても、電気自動車購入補助と併せ、自動車にためた電気を住宅へ供給することができるV2Hシステムの補助を行っているところでございます。現在、国におきまして、電気自動車普及の加速が検討されており、こうした動きと連携した次世代自動車の啓発や導入支援に取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) また、公共空間の一つである道路の利活用においては、歩道や車道の幅員の確保が必要であり、やはり電柱が気になります。
これまで以上に無電柱化の促進に力を入れていただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
○道路下水道局長(駒田浩良) 福岡市におきます無電柱化の施策につきましては、昭和61年度に策定いたしました計画を骨子に電力や通信需要の高い地域から整備に着手し、その後、住宅地の幹線道路や歴史的なまち並みの保全が必要な地区にまで拡大し、さらには都市防災の観点からも緊急輸送道路において優先的に整備に取り組んでまいりました。
令和元年6月、ここ数年の災害の激甚化、高齢者の増加、来福する外国人をはじめとする観光需要の増加など、当時の社会情勢の変化を改めて捉え直し、防災、安全、円滑な交通確保、また、景観形成、観光振興の観点から福岡市無電柱化推進計画を策定したところでございます。議員御指摘のとおり、公共空間の利活用をさらに進めるべく、引き続き計画に沿って無電柱化の推進に力を入れてまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 無電柱化の取組の一方で行っていただきたいのが、バス停のベンチ等の設置であります。
現在、福岡市全域で歩道の幅員等の条件を満たし、ベンチが設置可能なバス停は何か所あり、これまで何か所設置できたのか、お示しください。
○議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
○道路下水道局長(駒田浩良) ベンチの設置に係る方向性の検討に当たりまして、本市が平成28年6月に実施いたしました調査によりますと、市域内のバス停は2,273か所で、このうち歩道の幅員がおおむね3.5メーター以上確保され、ベンチの設置条件を満たすバス停は663か所でございました。その内訳といたしましては、既にベンチが設置済みのバス停は177か所、未設置のバス停は486か所となっております。調査の後もバス事業者や道路管理者などにおいて着実に設置を進めており、令和元年度末時点では209か所に上っております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 約32%の設置率であります。バス停のベンチ等は原則バス事業者が設置すべきとの考えの下、一定の設置基準を満たす場合に限り、道路管理者による設置が進められ、その整備もだんだんと進んでいることは承知しておりますが、コロナ禍の外出自粛などにより公共交通の利用者は減り、公共交通事業者の経営状況は大変逼迫しております。
そこで、発想の転換を行ってはいかがでしょうか。先般行った高齢者を対象にした生活交通に関する住民意識調査でも、居住地域のバス停に屋根やベンチ等がないことが不満22%とかなり高い割合を占めています。資金調達には工夫が必要ですが、歩道の幅員がベンチ等の設置基準を満たしているバス停には、原則ベンチ等を設置し、バス停は一定の間隔で設置されていることから、バス停にあるベンチ等はバス利用者だけのものではなく、高齢者等の外出時の休憩場所としても位置づけて整備してはいかがでしょうか。
歩道の通行の安全の確保も反射板の設置や夜光塗料の塗布などの基本的な安全対策を当然講じた上で、バス停のあるところにはベンチ等があるということを一般常識にして注意喚起を促せば、ぶつかる事故も起こりにくくなるのではないかと考えます。毎年、多くの市民の方々から要望が寄せられるバス停のベンチ等の設置について、ぜひ道路管理者として積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
○道路下水道局長(駒田浩良) バス停へのベンチ等の設置につきましては、ただいま御指摘のとおり、これまでバス事業者による利用者サービスとしての設置を基本としつつ、道路管理者といたしましても、高齢者や障がいのある方への支援、また、公共交通利用者への支援の観点から、平成24年度に設置基準を設けまして、本市が策定しているバリアフリー重点整備地区内の生活関連経路上や、いわゆる公共交通空白地等にお住まいの方が利用するバス停に設置を進めてきたところでございます。高齢者をはじめ、ベンチの設置を求める市民の御要望につきましては承知をいたしているところでございまして、ただいまのおただしも踏まえまして、バス停へのベンチの設置につきまして、関係局やバス事業者との連携の下、現行の設置基準の見直しも含め、設置促進の方策について早急に検討をしてまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) ありがとうございます。現在、ベンチプロジェクトは主に福祉の観点から保健福祉局で取り組まれておりますが、ポストコロナの時代、ベンチの設置は高齢者等の外出機会の増大による健康増進のみならず、経済波及、公共交通の利用促進による環境負荷の低減、公共交通事業者の経営支援、幾重にも相乗効果のある、これぞ公共空間の利活用に資する取組という視点を持って推進していただきたいと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) 若者が多いまちと言われる福岡市におきましても、高齢化率は21%を超え、超高齢社会を迎えており、高齢者をはじめとする市民の外出を促すベンチは必要不可欠な社会基盤であると認識をいたしております。
議員御指摘のとおり、ベンチの設置によって外出を促進することで健康増進に寄与するほか、新たな交流やにぎわいを生むなど様々な相乗効果が期待できるものと考えております。これまでも、誰もが外出しやすいまちづくりを実現する視点でベンチの設置を進めてまいりましたが、今後、より多くの視点からベンチを捉え、様々な施策を実施する中で設置を推進していくとともに、市民、民間とも連携をしながら、さらなるベンチの設置に取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 公共空間の利活用を進める上で大事なもう一つの視点は、情報通信環境を飛躍的に整備することであります。例えば、能古島でワーケーションができるようなリモート対応のためにも公共Wi-Fi対策を講じていただきたいと思います。
また、ぜひ、新設されたデジタルトランスフォーメーション、DX戦略課では、こうしたことにまで力を入れていただきたいと思いますが、併せて御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) 公共Wi-Fiにつきましては、来街者の利便性向上を主な目的とした公衆無線LANサービス、Fukuoka City Wi-Fiを公共施設など市内113か所で提供しております。来街者のみならず、多くの市民に利用されており、公共空間の利活用を促進するため、今後とも通信拠点の拡大を図ってまいります。また、こうしたICTの利活用につきましては、今回新設されたDX戦略課が中心となって、各局等の取組を積極的に支援してまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 公共空間の利活用を進めることは、持続可能な社会への移行を促すことにも通じます。
このテーマの最後に、ポストコロナ時代を見据えた公共空間の利活用に対する髙島市長の御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 福岡市はこれまでも、本庁舎西側ふれあい広場を活用した様々なイベントの実施や国家戦略特区による道路法の特例を活用したストリートパーティーの開催、バス停付近をはじめ身近な場所へのベンチの設置など、公共空間の利活用に積極的に取り組んでまいりましたが、尾花議員御指摘のとおり、ポストコロナ時代を見据え、感染症対策の観点も踏まえたさらなる公共空間の利活用は大変重要であるというふうに認識をしております。
現在策定中の次期政策推進プランの素案においても、事業構築の視点として公共空間の積極的な有効活用を位置づけているところであり、今後とも、都市の魅力向上やにぎわいの創出、超高齢社会への対応、そして、感染症対策などの多様な観点から公共空間の利活用にしっかりと取り組んでまいります。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) ありがとうございます。それでは、最後のテーマ、「みんな元気になるトイレ」プロジェクトへの参画についてです。
先般の大型台風10号の襲来により小学校体育館などに避難された市民の方々から、トイレの洋式化や増設などの改善要望をたくさんいただきました。本市の避難生活ハンドブックによると、避難所のトイレが利用できないときは仮設トイレを配備するとのことですが、東日本大震災のとき、仮設トイレが避難所に行き渡るのに、岩手県、宮城県、福島県の特定被災地方公共団体の29団体から得られたアンケート結果によると、3日以内は34%、8日以上は49%でした。
仮設トイレがすぐに配備されると思ったら大間違い、そこで事前の備えが重要になるわけですが、本市の避難所の災害用トイレ──携帯トイレ、簡易トイレの備蓄状況をどこに何人分備蓄し、それで何日持ちこたえられるのか、お示しください。
○議長(阿部真之助) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 災害用トイレにつきましては、警固断層南東部を震源とする地震が発生した場合の想定避難者数等、約3万人分の3日分に当たる45万回分を計画備蓄数量としており、現在、携帯トイレと簡易トイレで47万回分を確保しております。このうち、携帯トイレについては、博多区の埋蔵文化財センター月隈収蔵庫に31万回分、各公民館等にそれぞれ100回分、合わせて約33万回分を、また、簡易トイレについては月隈収蔵庫に14万回分を備蓄しております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) それでは、避難が長期化したときの備えはどうなっているのか、お答えください。
○議長(阿部真之助) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 避難が長期化した場合のトイレの確保につきましては、国からのプッシュ型支援により供給される携帯トイレと簡易トイレを活用するとともに、必要に応じて災害時応援協定に基づき、仮設トイレの設置や携帯トイレ等の調達を行うこととしております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 大規模災害時に道路が寸断されるなど、月隈収蔵庫からの物資輸送が困難となる場合を想定して、飲料水や食料は各避難所に分散して備蓄が進められると思いますが、あわせてトイレも分散させておく必要があると思います。
先般の台風10号では3密を避けるため、公民館は利用せずに、初めから収容避難所である小学校体育館などを利用した地域もあり、小学校などの収容避難所を中心とした分散備蓄にもしっかり取り組む必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 災害用トイレの備蓄につきましては、月隈収蔵庫から避難所となる小学校のグラウンドに設置している防災倉庫にも分散して携帯トイレを配備するよう検討してまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 平成30年第1回定例会の一般質問の災害に強いまちづくりのテーマの中で、マンホールトイレについて取り上げさせていただきました。
本市においては、マンホールトイレの整備箇所、下水道管耐震箇所、貯水機能の整備箇所がばらばらで、施策の一体性に欠け、実際に機能しないのではないか、国の各種補助事業を活用し、熊本市のように各局が連携し、綿密な計画の下、一体的にマンホールトイレの整備を進める必要性を指摘し、当時、市民局長からは、関係局で構成する調整会議を立ち上げるなど各局が連携し、計画的にマンホールトイレの整備を推進していくと御答弁をいただいておりましたが、進捗状況をお答えください。
○議長(阿部真之助) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) マンホールトイレの整備につきましては、関係局による調整会議を立ち上げるとともに、計画的な整備を推進しております。設置状況については、平成30年3月時点では8施設29基でございましたが、令和2年11月時点では20施設64基となっております。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 福岡市地域強靱化計画を年度内に策定すると伺っております。
マンホールトイレの整備については、減災対策として位置づけ、整備スケジュールなども明確にし、国の補助金等も活用しながら着実に取り組んでいただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) マンホールトイレの整備につきましては、避難所となる小中学校や公民館等において新設や大規模改修時に整備することとしており、現在策定を進めている福岡市地域強靱化計画におきましても、避難所へのマンホールトイレ整備の推進を盛り込んでまいりたいと考えております。今後とも、関係局と連携し、国の補助金等も活用しながら、計画的な整備にしっかり取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 災害時のトイレのタイムライン、平常時から緊急フェーズ──発災から72時間、それから、復旧フェーズ──1週間から1か月程度、それから、復興フェーズ──1か月以降を考えたとき、簡易トイレ、仮設トイレ、マンホールトイレの本市におけるそれぞれの配備の現状と課題を分析したとき、タイムライン全般にわたって活用可能なトイレトレーラーという新たな選択肢があるということが分かりました。
皆さん、「みんな元気になるトイレ」プロジェクトというものを御存じでしょうか。「みんな元気になるトイレ」は、公益社団法人助けあいジャパンが行っている災害派遣トイレプロジェクトです。災害時の避難者がトイレで困らないよう全国1,741市区町村が1台ずつトイレトレーラーを配備し、被災地に全国から集結して助け合おうという取組です。(パネル表示)このパネルですけど、トレーラーの全体像、これをちょっと大きめのワゴン車みたいなので引っ張っていく、牽引していく、こういったものです。これは全体像ですね。
特徴は、快適に使える。4つの広々とした個室がありまして、洋式便座を配置。プライバシーが十分に確保された室内には換気扇や清掃用の排水口なども配備され、長期の使用でも衛生状態を維持できるようになっています。
すぐに使える。車体を牽引し、必要な場所に移動すれば設置は完了。大人2人で、室内に収納される階段を広げれば、すぐに水洗トイレが使用できます。電気の配線も不要で夜間の使用も可能です。
長く使える。衛生環境維持に配慮した各種機能だけではなく、外部電力との接続やソーラーパネルからの太陽光充電機能により、数か月に及ぶ避難生活でも使い続けることが可能です。
全国で初めてこのプロジェクトに参加し、富士市で事業を立ち上げた職員の方から直接お話を伺ってまいりました。パネルを御覧ください。(パネル表示)プロジェクトの仕組みを分かりやすく説明いたします。
まず、購入資金を集める。住民や出身者を中心に全国からトイレトレーラーの購入資金を募ります。クラウドファンディングという方法を活用します。ふるさと納税の寄附金控除制度を活用するため、少ない負担で支援が可能です。寄附金のうち2,000円を超える部分については、確定申告またはワンストップ特例の申請を行うことで、住民税のおおむね2割を上限に所得税と合わせて全額が原則として控除、還付されます。例えば、3万円の寄附をした場合は所得税及び住民税からの控除額は2万8,000円となり、実質負担額は2,000円となります。実質2,000円の負担でふるさとへの思いを形にできるとともに、返礼品、記念品などを受け取ることができます。
次、2番目ですね、各自治体がトレーラーを購入。集まった寄附金により、各自治体で1台ずつトイレトレーラーを購入、管理します。自治体の名前に加えて支援者や支援企業の名前をトレーラーの車体に印字いたします。
平時は地域の行事、イベントなどで活用します。ふだんは地域で行われるお祭りなどのイベントや防災訓練で活用できます。災害用の備蓄物質でありながら、平時から活用できます。市民に実際使っていただくことで、災害時の各家庭のトイレ対策を進めるきっかけづくりにもなります。
そして、緊急時は被災地に駆けつけるということですね。大規模災害が発生した際は、近隣の自治体を中心に全国から速やかに駆けつけます。備蓄物資の共有という発想で、トイレトレーラーを1台所有するだけでは効果は限定的ですが、例えば、100の自治体がこのトレーラーを所有したら、各自治体ではトイレトレーラーを100台所有していると同じ効果が得られます。
現時点でのプロジェクトの参加自治体は、静岡県富士市などの10自治体です。参加自治体以外で災害が発生した際にも、要請を受けたら派遣しているそうであります。富士市の実際の災害派遣状況は、平成30年7月、西日本豪雨、岡山県倉敷市に派遣、約50日間。到着後2時間で使用できる機動力を発揮。「学校のトイレは使用可能でしたが、特に女性用は体育館から校舎まで移動しなければならず不便でしたが、体育館の目の前に設置してもらったおかげで大変助かりました」との声が聞かれたとのことです。
また、令和元年、台風15号、千葉県清君津市に派遣、16日間。君津市文化ホールの駐車場に自衛隊風呂、富士市、愛知県刈谷市の2台のトイレトレーラーを設置、運用し、大変喜ばれたそうであります。その後、君津市は「みんな元気になるトイレ」プロジェクトに参画し、トイレトレーラーを購入しておられます。
令和元年、台風19号、長野県長野市に派遣、60日間。浸水区域の被害が深刻な状況で、2メートルほど浸水したエリアに水が引いた後に設置し、自宅などの後片づけに来た住民やボランティアの方々が利用し、大変に感謝されたところです。トイレトレーラーに大きく書かれた富士山のイラストと富士市の自治体の文字を見て、富士市出身者の方が、富士市が遠く自分のまちまで災害支援に来てくれた、我がふるさとを誇りに思うとの声も聞かれたそうであります。
通常時のイベントでは、平成30年度は1年間で市内外に17回派遣され、延べ1万人の方が利用、市民団体等がまちを盛り上げるために企画したイベントに対して、清潔なトイレを提供することで誘客に大きく貢献できたとのことです。全国で導入した自治体は、全国に点在しているので、助け合いのために参加する自治体が増えることが大変重要とのことで、福岡市の参画への強いラブコールをいただきました。
本市にも配備されてはいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。
○議長(阿部真之助) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 災害用トイレにつきましては、様々な製品や設置手法があり、議員御提案の方式も含めまして、平常時の利用方法や費用対効果など様々な観点から検討してまいります。以上でございます。
○議長(阿部真之助) 尾花康広議員。
○23番(尾花康広) 「みんな元気になるトイレ」プロジェクトは、全国の自治体の広域連携を進める大変にすばらしい取組だと思います。
WITH THE KYUSHUのスローガンの下、九州全体の災害対策の向上に取り組まれている髙島市長の御所見をお伺いし、私の質問を終わります。
○議長(阿部真之助) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 写真はちょっとよく見えなかったので、また後ほど見せていただくことにして、いずれにしても、毎年のように全国各地で大規模な自然災害が続いておりまして、このような災害に対して、尾花議員御指摘のとおり、各自治体が連携をして防災・減災に取り組むことが大変重要であるというふうに認識をしております。このため、大規模な災害時におきましては、職員の派遣などの人的な支援ですとか、災害廃棄物の処理支援のほか、トイレの提供も含めた物的支援、こうしたものを迅速に行えるように、九州市長会防災部会において相互支援体制の充実、強化に取り組んでおります。今後とも、九州が一体となった防災先進都市の実現に向けて、大規模災害時における迅速で効果的な相互連携の取組を着実に進めてまいります。以上です。