○30番(山口剛司)登壇 私は公明党福岡市議団を代表して、新型コロナウイルス感染症における支援策について、学校の再開と今後の学習支援について、災害時の避難所の運営について質問いたします。
まず、新型コロナウイルス感染症における支援策についてです。
今、私たちは過去に経験したことがないリーマンショック以上の生活の厳しさを実感しています。緊急事態宣言は解除されたとはいえ、次の感染拡大阻止のため、ソーシャルディスタンス、社会的距離、人的接触距離の確保が求められるなど、昨年までの日常とは程遠い状況が続いております。ウイルスがまだ身の回りに存在して私たちを脅かすリスクがなくならない以上、これからも感染抑止のための対策と経済活動を支えるための対策を、車の両輪と同じく、バランスを取りながら推進していく必要があると考えています。
本市では、4月、5月の臨時会において、コロナ対策のため、市独自施策も含めて補正予算を次々可決成立させました。今回の質疑では、給付型を除き、申請を必要とする施策の進捗状況をお尋ねしてまいります。
まず、経済対策分野では、全国に先駆けて家賃支援を打ち出し、休業・時短要請施設の事業者の皆様に第1期で上限50万円、第2期で上限30万円を支援していくことになりました。そのほかにも、経済対策分野では休業等を要請されていない施設に対する支援や、飲食業界へのテークアウト、デリバリー支援、文化・エンターテインメント事業者への支援、宿泊事業者への支援、テレワーク導入支援を行いました。
そこで、これらの支援策について、それぞれ何件の申請があり、うち支給したのは何件か、また、支給まで何日かかっているのか、平均日数をお示しください。そして、幾らの支給額となったのか、直近の数値をお尋ねいたします。
また、保健福祉分野でも、住居確保給付金、高齢者施設等の設備改修、介護職員への特別給付金、医療関係者の特別給付金の4つの支援策を実行しましたが、先ほどと同じく申請件数、支給件数、支給までの日数、使用した金額を直近の数値でお示しください。
次に、学校の再開と今後の学習支援について質問いたします。
3月2日以降、学校が休業して、ようやく6月1日、ついに学校を全面再開するようになりました。子どもたちを見守る教職員の皆様をはじめ、留守家庭子ども会など、関係者の方々には様々神経を使って行動していただいておられることと推察いたします。
そこでまず、教育委員会にお尋ねいたしますが、今回、学校を再開するに際して国からも様々な指針が出されています。まず、学級の1教室当たりの人数の制限です。
指針の人数では、本市の教室の広さから割り出すと何人になりますでしょうか、また、そのとおりに行うと教室が足りない学校数はどのくらいあり、あと何教室が必要か、お尋ねいたします。
また、教室を分けて授業を実施した場合、教員が不足するのではないかと思われますが、現状の人数で対応できるものでしょうか、お伺いいたします。
また、6月10日時点で登校していない児童生徒の人数と、そのうち感染の不安などで学校に来ることができなかった児童生徒の人数及び割合をお尋ねいたします。
休業中はテレビのサブチャンネルなどを使っての授業を配信されましたが、5月末に終了しています。登校できない子どもたちの学習のためにも、復習する機会を持ってもらうためにも、配信を復活してはいかがでしょうか。
オンライン授業をこれから配信するように模索されていますが、パソコンやタブレットの必要台数が確保できない今は、教育委員会で使用している端末を学校に来られない児童生徒に貸与されていくようになりました。そして、オンライン授業は2校が行っていると私は報道で知りましたが、全ての学校ではいつから開始されるのか、その時期について進捗状況をお伺いいたします。
次に、留守家庭子ども会に関してお伺いいたします。
3月の休業期間中、4月の非常事態宣言発令中、5月の宣言解除までの期間は、子どもたちの対応に大変努力されていましたことにまず感謝いたします。5月には分散登校から全員登校へと、子どもたちの学習や生活の場が変わりました。学校の休業中は朝から夕方まで留守家庭子ども会事業が行われましたが、そのときの課題について検証したいと思います。
まず、留守家庭子ども会について、昨年と本年の入会児童数を示してください。4月、5月に午前中から留守家庭子ども会に参加した人数は、1か所で多いときに何人だったのでしょうか、また、1部屋、ルームの定員を設ける点について考え方をお聞きします。オーバーした場合は教室を借りるようにされたのでしょうか、お尋ねいたします。
また、この休業中の支援員、補助支援員の人数は増やしたのでしょうか、何人増やしたのかを含めてお尋ねいたします。また、教員の皆様もこの子ども会に放課後児童支援員の要件を満たすものとして応援いただいたと聞いていますが、何人くらいだったのか、お伺いいたします。
この休業中の子ども会は学校の長期休業中と同じく終日開設されたわけですが、3~4月は終日開設の終わりのめどがつきませんでした。支援員からはどのような声が上がって、どう対処されたのか、お伺いいたします。
そして、分散登校の期間、教室に行かれない児童が午前中に何人来たのか、お伺いいたします。
次に、災害時の避難所の運営について質問いたします。
梅雨の時期と台風のシーズンを控え、いつもとは違う避難所運営が求められています。
近年の災害で一番多かった避難所には1か所で何人がおられましたでしょうか。一番長い避難日数と1人当たりのスペースをお伺いいたします。
これまでの避難者の人数から3密を防ぐためには避難所があと幾つ必要か、お尋ねいたします。
そのときに対応する職員はあと何人ぐらい必要になるものでしょうか、また、公民館などの指定避難所以外での避難所設置などを検討されているのか、お伺いいたします。
最近の避難所であったらいいと言われているのが段ボールベッドです。本市でも導入を考えておられるのでしょうか、お尋ねいたします。
また、世帯単位のプライベート空間が必要との指摘もあります。間仕切りに使う段ボールやカーテン等も準備する用意があるのか、伺います。
感染予防策として、備品で幾つか話題に上っています。スリッパ、ビニール手袋、消毒液、体温計、マスク、医療介護用品、トイレットペーパーなどが挙げられていますが、その用意ができていますでしょうか、お尋ねいたします。
以上で1回目の質問を終わり、2回目以降は自席にて行います。
○副議長(楠 正信) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 新型コロナウイルス感染症における支援策についての御質問にお答えします。
まず、申請件数、支給件数、支給までの日数及び支給額についてでございますが、6月12日現在でお答えしますと、家賃支援につきましては、第1期の申請件数が7,834件、支給件数が4,959件、支給額が約10億9,340万円、第2期の申請件数が4,439件、支給件数が826件、支給額が約1億1,630万円で、支給までの日数が一、二週間程度でございます。
次に、休業等要請対象外施設への支援につきましては、申請件数が3,183件、支給件数が648件、支給までの日数が一、二週間程度で、支給額が約7,720万円でございます。
次に、テークアウト支援につきましては、申請件数が3,411件、支給件数が3,091件、支給までの日数が2週間程度、支給額が3億910万円でございます。
次に、デリバリー支援につきましては、6月30日までのクーポン等の利用実績に基づき支給申請が行われるため、6月12日現在では申請はございません。
次に、文化・エンターテインメント活動支援につきましては、ライブハウス等の施設への支援は申請件数が87件、支給件数が44件、支給までの日数が2週間程度、支給額が約2,030万円でございます。アーティストやイベント関連事業者への支援は申請件数が29件で、支給については7月上旬の開始を予定しております。
次に、宿泊事業者支援につきましては、申請件数が166件、支給件数が107件、支給までの日数が1週間程度、支給額が約3,520万円でございます。
最後に、テレワーク導入支援につきましては、認定申請件数が919件、交付申請件数が80件、支給件数が54件、支給までの日数が1週間程度、支給額が約1,700万円でございます。以上でございます。
○副議長(楠 正信) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) 保健福祉分野における支援策についての御質問にお答えいたします。
令和2年6月16日までの進捗状況といたしまして、まず、住居を失うおそれのある生活困窮者に家賃相当額を支給します住居確保給付金につきましては、申請件数が2,081件で、支給決定件数が827件、うち支給済みの件数が243件で、支給額は1,293万円余となっております。また、支給までの日数につきましては、郵送で受け付けた申請の約8割に書類上の不備があったため個別の対応を行っておりますことから、申請から支給日まで約4週間を要しております。
次に、高齢者施設等の設備改修につきましては、まず、高齢者施設が申請件数は3件で、現在、支給に向けて国と協議中でありますため支給実績はございませんが、支給額は9,851万円余を見込んでおります。また、障がい者施設につきましては、申請件数は1件で、同じく支給に向けて国と協議中でありますため支給実績はございませんが、支給額は165万円を見込んでおります。
次に、介護従事者への特別給付金につきましては、2,670件の申請をいただいており、その全てに対しまして計6億235万円の支給を完了いたしております。支給までの日数はおよそ19日間となっております。
次に、医療従事者への特別給付金につきましては、2,721件の申請をいただいており、その全てに対しまして計8億2,090万円の支給を完了いたしておりまして、支給までの日数はおよそ19日間となっております。また、市民の感染患者を受け入れる医療機関への特別給付金につきましては、231件の申請をいただいており、そのうち138件に対しまして4,140万円の支給を完了いたしております。申請受付開始から支給までの日数はおよそ14日間となっております。以上でございます。
○副議長(楠 正信) 星子教育長。
○教育長(星子明夫) 学校の再開と今後の学習支援の質問にお答えいたします。
令和2年5月22日に文部科学省が示した、学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルにおいては、児童生徒の間隔を1メートルを目安に最大限取ることとされており、これに基づくと、標準的な教室ではおよそ40人の在籍が可能となります。また、全ての学校において不足する教室はございません。
次に、福岡市における少人数編制による授業については、3密を回避するとともに、子どもたちへのきめ細やかな指導により学力を保障するため、小学校6年生、中学校3年生に、市独自に小学校5年生を対象に加え、少人数編制による指導を実施しており、1学級当たりの児童生徒数が35人を超える学級がある小中学校114校のうち30校へ国が措置する加配教員を配置し、残りの84校については、既に配置している担任以外の教員で対応するものでございます。
次に、学校再開後の出席状況についてお答えします。
6月10日に登校していない児童生徒の人数は、小学校1,842名、中学校1,435名、特別支援学校63名、高等学校55名となっております。また、そのうち本人や家族に基礎疾患があることや新型コロナウイルス感染の不安を理由に登校を控えた児童生徒の人数と在籍児童生徒数に対する割合は、小学校は198名で約0.3%、中学校は46名で約0.1%、特別支援学校は13名で約1.5%、高等学校は1名で約0.03%となっております。
次に、テレビ放送を活用した学習動画の配信については、市立学校の全市一斉臨時休業に伴う暫定的な措置として実施しておりましたが、6月1日からの全員登校開始に伴い、5月末をもって終了いたしております。登校できない子どもたちを支援するための学習動画については、現在の家庭学習を支援する小中学生向けのコンテンツをより充実させ、インターネット回線を経由した福岡 TSUNAGARU Cloudからの配信によって子どもたちの学びを保障してまいりたいと考えております。
オンライン授業については、現在、小学校において、基礎疾患により登校していない児童やコロナウイルスへの感染を心配して登校していない児童を対象に、オンラインによる授業を希望する児童が在籍する56校で実施しております。中学校及び特別支援学校については、貸出用の端末機などの環境整備が整う6月中旬から順次実施してまいります。市立高等学校については、西陵高校が4月13日から、福翔高校、博多工業高校、福岡女子高校が5月15日からオンラインによる授業を開始しております。以上です。
○副議長(楠 正信) 久田こども未来局長。
○こども未来局長(久田章浩) 留守家庭子ども会に関する御質問にお答えいたします。
留守家庭子ども会に4月に入会した児童数につきましては、平成31年が1万6,880人、令和2年が1万8,065人でございます。また、令和2年4月及び5月の間で留守家庭子ども会を利用した児童数が1か所で最も多かった人数は202人でございます。
次に、1部屋の利用児童数の考え方についてでございますが、通常は条例で規定している児童1人当たりの面積を確保するようにしておりますが、学校の臨時休業期間中につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、1部屋当たりの児童数を減らして運営しております。感染のおそれのある3密の状態にならないよう運営するために、留守家庭子ども会の施設では、広さが足りない場合については、教育委員会と連携し、学校施設を利用して運営してきております。
次に、臨時休業期間中の支援員等の人数についてでございますが、休業期間中につきましては、通常は春休み等の長期休業期間に任用している支援員を任用するなど、長期休業期間と同様に、通常時より人数を増やして運営を行い、支援員については約450人、補助支援員については約200人増員いたしております。また、教員については、臨時休業期間中の3月~5月までの間、支援を受け、4月に支援を受けた人数は1日おおむね1,000人でございます。
なお、5月については、一部公立保育所の保育士の支援を受けております。
次に、留守家庭子ども会が終日開設を行った際に支援員から上がっていた声とその対応についてでございますが、3月は出席児童数が多い状況の中で感染防止対策を講じて終日開設しておりましたが、支援員からは感染防止対策の観点から、児童数を抑えることができないかといった声がございました。4月は緊急事態宣言の発令を踏まえ、御利用されている保護者の皆様に各家庭での児童の見守りをお願いして御協力いただいたことにより、利用児童数は減少し、感染リスクを抑えることにつながるとともに、支援員の負担も一定軽減されたものでございます。
また、分散登校期間中の午前中の利用人数についてでございますが、5月に緊急事態宣言が解除され、学校の再開に伴う分散登校により児童の授業がない日につきましては、学校再開となり放課後に児童を預かる留守家庭子ども会とは別に、午前中の児童の見守り支援事業を行い、平均して1日当たり約3,000人の利用があっております。以上でございます。
○副議長(楠 正信) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 災害時の避難所の運営に関する御質問にお答えいたします。
過去5年における災害で最も避難者が多かった避難所につきましては、平成30年7月豪雨時の鶴田小学校で、避難者数は68人でございます。
次に、最も避難日数が長い災害については、同じく平成30年7月豪雨で避難所を5日間開設いたしました。また、1人当たりの避難スペースは、公民館では内野公民館で約5.4平方メートル、学校では鶴田小学校で約10.4平方メートルでございます。
次に、3密を防ぐために必要な避難所数については、平成30年7月豪雨時の避難状況を例にしますと、土砂災害のおそれがある場合には9か所、河川氾濫など浸水のおそれがある場合には15か所の避難所を通常よりも多く開設することになります。また、それに伴う避難所運営職員の増加数につきましては68人となります。
次に、指定避難所以外の避難所設置については、必要に応じて民間施設等との協定による臨時避難所も活用することとしており、また、地域の方々が集会所などに自主避難される場合もございます。
次に、段ボールベッドについては、保管スペースや再利用等の課題もあり、現在備蓄はしておりませんが、国からのプッシュ型支援の一つとして段ボールベッドが供給されることとなっており、必要に応じてそれを設置することとしております。
なお、避難所のベッドについては、キャンプ用の折り畳みベッドを400台備蓄しており、災害時にはまずそれらを活用することといたしております。
次に、間仕切りに使う段ボールなどの備蓄については、段ボール間仕切り1,500セットと避難所用テント200張りを備蓄しており、長期避難が必要となる場合は、これらを使って避難された世帯ごとのプライベート空間を確保してまいりたいと考えております。
最後に、避難所で必要となる備品については、議員御指摘のとおり、感染予防対策として、スリッパ、ビニール手袋、消毒液、体温計、マスクなどがあり、福岡市でもマスク、体温計、消毒液、ビニール手袋などを備蓄してきており、さらに追加補充するため、今回、補正予算を提出させていただいております。以上でございます。
○副議長(楠 正信) 山口剛司議員。
○30番(山口剛司) それでは、2回目の質問に入ります。
新型コロナウイルス感染症における支援策について、1問目でそれぞれの直近の状況をお伺いいたしました。担当職員の皆様の短期間の努力の結果に敬意を表しますとともに、これからも感染症対策は長い闘いになります。担当職員のサポートを含め、仕事が特定の職員だけに集中しないよう、ぜひ努めていただきたいと思います。
そこでまず、経済対策分野の支援策の状況について何点かお尋ねいたします。
休業要請した事業者への家賃支援4月第1期の50万円ですが、1万7,000件の事業者からの申請見込みに対し、申請がいまだ1万件に達していません。約7,800件です。5,000件は支給されていますが、第2期の30万円でも830件の支給と少ない状況です。
まだ数は増加に動いているとは思いますが、事業者向けの広報においてはどのように実施し、また、当局はこの申請状況をどのように考えておられるのでしょうか、お伺いいたします。
次に、休業等を要請されていない施設への支援です。
この制度を歓迎されている事業者がたくさんおられます。当初見込みの1万件の申請予定に対して3,183件、支給はそのうち648件です。
私はこのいまだ少ない状況、何か申請される事業者と受付をする役所とが隔たりがあると考えておりますが、それについてどう思っておられますでしょうか、お伺いいたします。
次に、飲食店へのデリバリーとテークアウト支援です。
テークアウト支援は、市内約9,000店舗ある中で申請見込みとほぼ同じ3,400件の申請件数となっています。この支援で事業者の皆様には僅かでも応援はできたと思いますが、デリバリー支援については、飲食店の方から制度が分かりづらかったとの声も聞いています。ですから、申請もいまだゼロになっております。
いまだ飲食店の来店客が増えていない現在、お店の継続のためには、形こそ違えてもまだ何らかの支援が必要だと考えますが、御所見をお伺いいたします。
宿泊事業者支援の対象約700件の事業者に対し、6月12日時点では166件でした。施設で働いている人も長期の休みになったりして生活に本当に御苦労されています。次の支援をぜひ考えてもらいたいものです。
他都市では予約で割引販売をされている自治体もありますが、今後どのように市内宿泊施設の利用促進を図っていくのか、所見をお伺いいたします。
テレワーク支援では、400件の見込みを大幅に超えて919件の申請がなされています。働き方がこれまでより大きく変化するこのときに、中小事業者の皆様を支援することは大事な点です。これからの新しい働き方を実のあるものにするためにも、専門相談をさらに充実させてほしいものです。また、国の制度が使いづらいとの声を聞きますので、ここは国にも現場の意見として本市から改善点を上げていただくようお願いいたします。
文化・エンターテインメント事業者への支援については6月末が締切りと聞いておりますので、申請の準備に事業者の時間がかかるようですが、市民が視聴することを楽しみにしていますので、各相談者にアドバイスを行い、しっかり支援できるよう要望いたします。
次に、保健福祉分野の支援策についてです。
住居確保給付金について、生活自立支援センターが窓口となり、住宅の家賃等を肩代わりしてくれるセーフティーネットの政策拡充ですが、先ほどの答弁では、2,081件の申請があり、支給決定が827件、率にして40%でした。6月議会でも補正予算が提出されていますが、どうしても書類だけのやり取りなので、不備もあり、申請から支給まで約4週間かかっています。これでは約1か月ですので、これでは安心して住み続けられません、そういう声も私は聞いております。
今後の受付体制を拡充することと審査から支給に至るまでの日数を短くすることが求められますが、どのようにされる考えか、お伺いいたします。
介護者や医療従事者に対する給付金では、いまだ申請されていない方々がおられます。命がけで仕事をされています。ぜひサポートして、全ての方が申請できるように努力していただきたい。
これからこの状況をどのように改善されるのか、伺います。
高齢者、介護施設の個室への改善計画についてですが、私は思った以上の申請が来ないものだと感じています。2億円近くの予算を組んだものの、金額ベースで半分の予定です。
もし工事はしても国の申請が通らないのではないかなど、事業者が不安を抱いているのであれば、ぜひサポートしていただきたい。御所見をお伺いいたします。
また、事業者だけではなく、生活に困っている市民も多数おられます。一例として、外出自粛やテレワーク、学校の短縮授業などでステイホームの時間が多くなっている影響から、家庭の水道料金の負担が増えています。手洗いも30秒間、水を流してしっかり洗うことが推奨されています。
ここは今回の我が会派の緊急要望第4回に記載しました水道料金の家事用料金を減免することなど、当面の施策として考えていただきたいのですが、御所見をお伺いいたします。
次に、学校についてです。
終日開催した留守家庭子ども会のときで、学校の教室に入られない子どもたちが留守家庭子ども会に来て過密になったと聞きました、全ての児童に対して、教室であれ、留守家庭のルームであれ、教育委員会が全て状況を把握していなければ、学習保障や生活の安全は保たれません。先ほど約1,000人近くが休業期間中に留守家庭子ども会へ支援に入られたと聞きました。また、公立保育所からも応援に入られたとも聞きました。現場を預かる支援員の勤務時間で、残業が100時間を超えた支援員もいたと聞いております。最高で200人を超える留守家庭子ども会があったとのことですが、教室も借り、二、三十人程度で運営した時期もあったようです。1部屋に対して2名以上の支援員を必要としている以上、あしたは何人来るか分からなかった現実がありました。支援員の人の手配やおやつなど、事前に準備しなくてはならない仕事があります。
これからは事前に来週の子ども会に参加する予約人数を取る必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
また、教育委員会の研修センターで作成された福岡 TSUNAGARU Cloudは、担当職員が短期間で制作されました努力を評価しますとともに、これからも感染症対策は長い闘いになります。自宅学習などを含めて大いに活用されますことを期待しています。
そこで、3、4、5月の休校期間中に何人の児童生徒が視聴したか、気になるところです。人数の把握ができないものか、お伺いいたします。
そして、このクラウドはいつまで続ける考えでしょうか。また、感染状況の拡大等により再び休校等の措置がなされた場合、テレビのサブチャンネルでの放送は再開されるつもりがあるのか、お尋ねいたします。
クラウドなどの視聴ですが、留守家庭子ども会に来ている児童の視聴として学校の教室を利用できないものでしょうか。また、登校できない児童などに対して、学習環境の広がりのために学校以外の公共施設でもオンライン授業などを受けることは重要と考えていますが、御所見をお伺いいたします。
また、就学援助の申請手続は順調でしょうか、昨年と比較して申請割合はどのような状況でしょうか、申請漏れや申請が遅れてはいないでしょうか、お伺いいたします。
次の質問項目で、コロナ時代での避難所運営では、感染症対策が大切です。本市ではどのような対策を取るのか、お伺いいたします。
避難所に避難される方々に対しては事前にどのようなことを呼びかけておく考えか、お聞きします。
次に、臨時避難所の活用についてですが、外部の施設との協定での設置は、地域が独自に協定を結んだりして把握されていないとのことですが、避難所を外部に開設されて、物資等を役所から搬出したり避難者の安否確認を迅速に行うためにも把握は必要ではないかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
そして、避難所の運営についてですが、学校の教室を避難所として使用する場合は10人以下にするといった別の自治体のマニュアルもあります。本市も体育館だけではなく、教室を借りるときのマニュアルの準備が必要と思います。公民館では、人数が多かったら密にならない状況をつくるのが大変です。各校区で、この地域の人は公民館で、小学校でとか、今から考えて分散してもらうことが大事ではないでしょうか。
そして、避難所を設置するためには多くの人の力が必要となります。各避難所で設置の練習は、過去5年程度で全ての場所、校区で行われましたでしょうか、お尋ねいたします。
これまでの経験から、女性や高齢者、乳幼児や障がいがある方などの避難所生活で課題が数多く上がっていました。現在の解決方法など、今回、新たに導入しようとされていることがありましたらお示しください。
避難者が自ら用意をして持って来るものは事前にどのようなものを要請していますでしょうか、お尋ねいたします。
また、避難所の受付について、区役所等の職員だけでは到底不足するだろうと想像できます。受付の流れなど各校区にもお知らせして、お手伝いいただくなど、今のうちから考えて要請していてはいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。
以上で2回目の質問を終わります。
○副議長(楠 正信) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 新型コロナウイルス感染症における支援策についての御質問にお答えします。
まず、家賃支援に関する事業者向けの広報につきましては、市政だよりやホームページ、新聞広告による広報を行っているほか、経済団体を通じた周知徹底を図っております。また、申請状況につきましては、申請受付の締切りは7月31日であり、申請件数、支給件数のいずれも第1期、第2期ともに順調に推移しているものと考えております。
次に、休業等要請対象外施設への支援につきましては、申請受付の締切りは7月31日であり、申請件数、支給件数のいずれも順調に推移しているものと考えております。今後も引き続き周知に努めてまいります。
次に、飲食店への支援につきましては、安全対策に配慮した店内での飲食利用促進のため、新しい生活様式に対応する飲食店を支援するアドバイザー業務を実施するとともに、安全対策を実施した飲食店の情報発信を行ってまいります。
次に、宿泊事業者への支援につきましては、福岡観光コンベンションビューローにおいて、クラウドファンディングを活用し、宿泊施設の利用券を返礼品とした寄附を受け付けており、福岡市としましても広報に努めてまいります。また、今後は国や県の宿泊促進事業等の情報を収集、周知し、市内宿泊施設の利用促進につなげてまいります。以上でございます。
○副議長(楠 正信) 舟越保健福祉局長。
○保健福祉局長(舟越伸一) 保健福祉分野の支援策についてお答えいたします。
まず、住居確保給付金につきましては、受付窓口である福岡市生活自立支援センターの分室を開設し、支援員を増員するなど、体制の強化を図りますとともに、受け付けた申請の事務処理を専ら行う事務処理センターを新たに設置し、支給事務の効率化を図ることといたしております。
次に、医療・介護従事者に対する特別給付金、また、市民の感染患者を受け入れる医療機関への特別給付金につきましては、いずれも全体の約7割の申請をいただいておりまして、順調に進捗しているものと考えております。
なお、未申請の介護施設や医療機関等に対しましては、申請勧奨を行いながら、今年度末まで申請を受け付けることといたしております。
次に、高齢者施設における設備改修につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために多床室の個室化改修を行う本補助制度の活用に関して、複数の相談がありましたけれども、各施設のスペースや構造上の制約により申請に至らなかったケースもあったものでございます。今後とも、対象施設に対しましては、制度内容等について丁寧に説明するなど、適切な対応に努めてまいります。以上でございます。
○副議長(楠 正信) 坂本水道事業管理者。
○水道事業管理者(坂本秀和) 水道料金の減免に関する御質問についてお答えいたします。
山口議員御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症予防には手洗いが有効であることから、水道局におきましては、市民が安心して安全な水道水をいつでも使用できるよう、現在、水道料金の支払いにお困りの方には期限を定めることなく支払い期限の延長を行うなど、お客様に寄り添った丁寧な対応に努めております。
水道料金の減免につきましては、例えば、家事用の2か月分を全額減免した場合、約34億円の所要額が見込まれますけれども、現行の福岡市の水道事業の経営環境や新型コロナウイルス感染症が料金収入に与える影響を考慮いたしますと、将来に大きな負担を残すことも危惧されるところでございます。一方で、議員御指摘のとおり、お困りの方へ寄り添って支援していくことはもちろん大切であると考えておりますので、今後の新型コロナウイルス感染症の影響も踏まえながら、さらなる支援の方策について検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
○副議長(楠 正信) 久田こども未来局長。
○こども未来局長(久田章浩) 留守家庭子ども会を利用する児童の人数の事前把握についてでございますが、特に5月は緊急事態宣言の解除や学校再開など、留守家庭子ども会を取り巻く状況の変化が大きく、利用状況を見込むことが難しかったことから、保護者に対して事前に利用予定を提出していただき、配置人数の参考にしたところでございます。今回の結果を踏まえまして、今後とも、感染拡大などの状況の変化に合わせて必要な対応を適切に実施できるよう検討していきたいと考えております。以上でございます。
○副議長(楠 正信) 星子教育長。
○教育長(星子明夫) 学校の再開と今後の学習支援の質問にお答えいたします。
臨時休業中に福岡 TSUNAGARU Cloudから配信した学習動画の視聴数については、延べ53万2,263回でございます。
次に、福岡 TSUNAGARU Cloudからの学習動画の配信は、児童生徒の家庭学習を支援するため、今後も継続して実施してまいります。また、コロナウイルス感染症の拡大により、再度市立学校を臨時休業とせざるを得ない場合については、テレビ放送を活用した学習動画の配信についても検討してまいります。
次に、留守家庭子ども会に在籍する児童の動画の視聴については、学校の休業期間中に学校の教室を活用して福岡 TSUNAGARU Cloudなどの学習動画を視聴することは可能であり、具体的にどのような方法で視聴するかはこども未来局と協議してまいります。
次に、学校以外の施設におけるオンライン授業については、登校できない児童生徒にとって、双方向の学習形態であるオンライン授業は、家庭と教室をつなぎ、実際に学校の授業を受けることができる効果的な手段であると認識しております。家庭にインターネットの通信環境がない児童生徒が学校以外の公共施設を利用してオンライン授業に参加できることは大切なことであると考えており、具体的な仕組みについて検討を進めてまいります。
次に、就学援助についての御質問にお答えいたします。
就学援助は、経済的な理由により就学困難な児童生徒の保護者に対して就学に必要な援助を行う制度ですが、今回、新型コロナウイルスの影響で家計が急変するなど、収入が減少した方からの相談を受けた際には、しっかりと状況をお伺いし、認定及び支給を迅速に行っているところでございます。緊急事態宣言の影響もあり、令和2年度の申請件数は、令和元年度と比較すると、5月末時点の累計は約1割減少していますが、学校開始後1週間の申請件数は同程度まで増えてきております。また、就学援助の申請期限を1か月延長するとともに、周知については学校を通じて繰り返し行っており、引き続き申請漏れなどがないようしっかり取り組んでまいります。以上です。
○副議長(楠 正信) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 災害時の避難所の運営に関する御質問にお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた避難所運営につきましては、避難所における新型コロナウイルス感染症対応マニュアルを作成し、各避難所の運営を行う区役所と共有し、災害時には適切に対応できるよう取り組んでいるところでございます。具体的な対応としましては、公民館に加え、学校施設なども早期に開設するなど、より多くの避難所を開設することとしております。また、避難所においては、間仕切りや養生テープでゾーニングするなど、避難者間のスペースを十分に確保するとともに、小まめな換気を行うこととしております。さらに、マスクの着用や手洗い、消毒を徹底するなど、避難所における感染症対策に取り組んでまいります。
次に、避難に関する事前の呼びかけについては、ハザードマップで災害種別ごとに避難の必要性をあらかじめ御確認いただいた上で、避難が必要な方は安全な場所にある親戚、知人宅への避難を御検討いただくとともに、避難所への避難が必要な場合は、避難所では感染症対策に万全を期すようにいたしておりますので、ちゅうちょなく早めに行動を取っていただくよう、市政だよりやホームページなどで周知しております。
次に、臨時避難所については、区災害対策本部において、地域の集会所など、指定避難所以外の施設をあらかじめ把握するとともに、集会所などに避難された場合は連絡を頂くよう事前の申合せを行っているところもございます。しかしながら、地域が独自で確保されている施設に避難される方や車中泊避難をされる方もおられると想定されますことから、災害が発生した場合には、地域の方々の協力や防災アプリ、ツナガル+(プラス)を活用するなどして、指定避難所以外に避難されている方々の人数や安否、必要物資等を把握し、必要に応じた支援を迅速かつ適切に行ってまいりたいと考えております。
次に、各校区における避難者を分散させるための取組については、避難者を1か所の避難所に集中させないよう、校区内の自主的な取組として、町内ごとの避難先を事前に割り振っておくなどの工夫を行っている地域もございます。福岡市としましても、避難者間のスペースを十分に確保できるよう、より多くの避難所を開設するとともに、学校教室を有効に活用してまいります。
次に、各避難所における設置訓練については、平成29年度から毎年度、最大震度6弱以上の地震が福岡市内で発生した場合を想定し、全ての校区の公民館や小学校など、指定避難所337か所を対象に、市職員、地域及び施設管理者の3者による避難所の開設や避難者の受入れ訓練を実施いたしております。今後とも、出前講座や避難所運営ワークショップなどにおいて、実践的な避難所運営訓練をされている校区の事例を紹介するなど、区役所と連携し、各校区において効果的な訓練が実施されるよう支援してまいります。
次に、避難所における女性や高齢者、乳幼児や障がいのある方などへの配慮については、平成28年熊本地震など、過去の大規模災害を踏まえ、避難所運営の手引きの改定や女性の視点を活かした防災ミニブックなどの作成を行っており、その中で女性などの要配慮者への配慮について記載しております。具体的には、男女別更衣室や授乳室などの設置、女性トイレへの防犯ブザーの設置など、誰もが安心して避難生活を送ることができるよう生活環境の整備に努めるとともに、食事や排せつ、移動等の一部に介助が必要な方や妊産婦及び乳幼児などの場合は福祉避難室において対応し、食事や排せつ、移動が一人でできない方や家族の付添いがなく常時介護が必要な方などの場合は福祉避難所へ移送することなどとしております。
最後に、避難所に御持参いただきたいものにつきましては、通常の非常持ち出し品に加え、マスク、消毒液、体温計、スリッパなどをお持ちいただきたいと考えています。また、避難所運営に係る地域への協力要請につきましては、まず区役所において、避難所における新型コロナウイルス感染症対応マニュアルに基づき、避難所運営職員向けの研修、訓練等を行ったところであり、今後、同マニュアルを地域とも共有し、地域の御協力も得ながら適切に避難所運営ができるよう取り組んでまいります。以上でございます。
○副議長(楠 正信) 山口剛司議員。
○30番(山口剛司) それでは、3回目の質問に入ります。
まず、避難所についてお伺いいたします。
コロナ環境の現在の避難所は大丈夫かと市民は不安に思っています。これからどのように広報や周知を行うのか、伺います。
市民の皆様に、万一避難が必要になったときは、事前に打ち合わせたとおり個々に来てくださいなど、周知が必要と考えます。災害は日時を選びません。実際、東京で起こった事例で、ある箇所の避難所が定員を超えたので、これ以上の人は収容できないとの理由で避難者の受入れを断ったと聞きました。
本市でも、住んでいる人だけではなく移動中の人も、どこに避難したらいいか分かる方法や帰宅困難者の受入れも積極的に発信すべきではないかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
今後の学校の取組として、感染対策に向けての施策は、分散授業であれ、午前中授業であれ、児童生徒を全て見守ることが重要と考えます。留守家庭事業でも課題はないか、現場の要望や意見を取りまとめ、改善要請などをどうか小まめに教育委員会とこども未来局はこれまで以上に話を聞いて取り組んでいただくことを強く要請いたします。
子どもたちの精神的なケアが今必要な時期であると思います。どうか子どもたちの様子の変化を注視して対応をお願いいたします。
就学援助について申請状況を先ほどお聞きいたしました。これまで自分たち家族には所得要件が当てはまらないとして申請されていない家庭で、今回の感染拡大で、経済の縮小で所得が大幅に減少した家庭があります。申請していいかどうか分からない家庭があります。家庭経済の激変にも子どもたちの学習保障と生活保障が同時に進められるようお願いいたします。
また、就学援助の対象となるひとり親世帯は児童扶養手当も対象になります。6月補正で低所得のひとり親世帯への臨時特別給付金が盛り込まれました。4月補正の1人1万円の臨時特別給付金と同じく、児童扶養手当の支給を受けている家庭では、1世帯5万円プラス第2子以降1人3万円の基本給付が申請しなくても支給になります。さらに、今回は直近の収入が一定の水準を下回れば1世帯5万円の追加給付や児童扶養手当対象外の家庭への基本給付もありますが、これには申請が必要です。申請が必要なものは9月以降の支給見込みと聞いていますが、10万円の定額給付金と同じようにマンパワーが要ります。審査のための人員が不足して支給が遅れることがないよう、臨機応変に人を雇うなど、対応を取ることを要請いたします。
学校での今後の備えとして、感染が拡大した場合には、今回実施しましたように分散登校などを行う必要があります。その状態が仮に年明けまで続くと、今度は学習保障のことが気になります。半分の人数での学習で空き教室が足りなくなったときこそ、学校に来られなくなった児童生徒がいることも考えて、他の市有施設などを臨時的に使用することも検討いただきたい。
今後どのような事態が起こるか分からない今日、第2波、第3波が来ることを想定し、教育委員会が全て主体で準備することが必要と考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。
どうか学校運営はバランスよく運営していただき、気を緩めることなく、これまでの不足した学習を一気に取り戻すのではなく、一歩ずつ前進させるという気概で臨んでいただきたいと要請いたしまして、このテーマの質問を終わります。
次に、新型コロナウイルス感染症における支援策についてです。
市民の皆様にお願いすることは、治療薬やワクチンがない現在、ソーシャルディスタンスが必要です。うつらない、うつさない、ゆっくりの間隔を空けた行動を市民の皆様には求められています。いまだ昨年のような経済活動や日常の市民生活が戻っていないことを考えると、今後も引き続き市の支援が必要と考えています。先ほど順調に推移していると当局は考えられているようですが、私はこのままでは支援が行き届かないのではないかと危惧しております。事業者、団体と接しているそれぞれの部署で、これらの方々から要望をぜひ聞いて、支援すべき方々へ速やかに支給していただきたい。
先ほど水道料金についてお答えいただきました。私どもは4月に髙島市長が100億円を使う、こう宣言されたのを非常にすばらしいと思っております。そして、今、私は今回の質疑で途中経過を支給されている各局からお伺いしております。少し残るのではないだろうかという期待を持っております。私たちの要請は、この夏、市民の皆様に思い切って水を使ってウイルスも流して、熱中症にもならないように、福岡のおいしい水を使っていただきたいのです。料金の還元方法を検討するとの励ましのメッセージが市民に伝わりますようぜひよろしくお願いいたします。
ウイルスは今も存在しています。今は鎮静化しているとはいえ、第2波感染の可能性が否定できません。万一感染拡大が起きた場合の対応として、今年3月、4月に行われた自粛要請などの措置をただ同じように繰り返すわけにはいかないのではないかと思います。支援にはお金とそこに携わる人が必要です。これからも予備費が幾らくらい使えそうかといった財政的な裏づけを持ちながら、医療体制を崩壊させない仕組みや抗体検査の万人規模の実施をサポートすることなど、考えなくてはなりません。
これから大規模に感染者を発生させないための取組について、また、発生した場合の取組について、これまでの感染症対策を検証し、東京都のように段階的なケースごとの対策を本市でも用意していただければと考えますが、最後に、髙島市長に御所見をお伺いし、私の質問を終わります。
○副議長(楠 正信) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 災害時の避難所の運営に関する御質問にお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症対策の広報につきましては、福岡市の取組並びに市民の皆様に御協力をお願いしたいことについて市政だよりやホームページなどで周知するとともに、報道機関に対して新型コロナウイルス感染症対策の重要性やポイントとなる点を丁寧にお伝えし、市民への分かりやすい広報、周知に御協力いただいております。また、避難等が必要となった場合には、防災メールやテレビ、ラジオなどを通じ、適切な避難行動等についてお知らせすることといたしております。
次に、帰宅困難者への対応につきましては、官民が共働して作成した天神・博多駅周辺地区都市再生安全確保計画において、買物客や観光客などの、いわゆる寄る辺のない帰宅困難者を受け入れるための一時退避避難施設の確保を進めており、各施設管理者の御協力を得ながら帰宅困難者の受入れを行ってまいります。また、帰宅困難者への一時退避避難施設の開設状況等の情報提供については、テレビ、ラジオ、エリアメールのほか、災害時における街頭ビジョン等による情報提供に関する協定に基づき、民間施設の街頭ビジョンを活用するなど、情報提供に努めてまいります。以上でございます。
○副議長(楠 正信) 星子教育長。
○教育長(星子明夫) 学校の再開と今後の学習支援の質問にお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症の収束の見通しが不透明な状況においては、予想しておくべき第2波、第3波に備えることは極めて重要であると認識しております。新型コロナウイルス感染症への対策を十分に講じながら、子どもたちの安全と健康を守ることと学びの保障を両立させ、目指す子ども像の実現に向けて取り組むことは教育委員会の責務であり、今後も学校と教育委員会が一体となって、子どもたちの学びを止めることなく、切れ目のない教育を行うための準備を進めてまいります。以上です。
○副議長(楠 正信) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 新型コロナウイルス感染症の拡大の防止に当たりましては、山口議員御指摘のとおり、ウイルスは身近に存在しており、第2、第3の波は必ず来るという前提で備えておく必要があると考えています。
第2波の発生をできる限り遅らせ小さくするためには、市民、事業者の皆様の御協力が不可欠であることから、密閉、密集、密接の3密の回避や、手洗い、マスクの着用といった基本的な感染予防策、新しい生活様式、業種ごとの感染予防ガイドラインなど、引き続き積極的に周知、啓発を行ってまいります。
また、第2波に備えて感染拡大の兆候を早期に把握し、迅速な対応が取れるように、市内の感染状況をモニタリングするとともに、ドライブスルー方式のPCR検査センターを増設して検査体制の充実に取り組んでいるところであります。感染拡大の兆候を把握した際には、市民や事業者の皆様へ速やかにお知らせするとともに、福岡県などとも連携をし、適切な医療提供体制の維持と感染拡大の防止に向けた迅速な対応について全庁を挙げて取り組んでまいります。以上です。