▲光山副市長(中央右)に要望書を手渡す公明党福岡市議団
新型コロナウイルスのワクチンについては、ワクチンの必要量確保というフェーズ(段階)から、確保できたワクチンの円滑な接種をどう進めるかという次のフェーズに移行している状況を踏まえ、市民の皆様から寄せられた声などをもとに、本市における課題を洗い出し、ワクチン接種に関する緊急要望を行いました。
新型コロナウイルスワクチン接種に関する緊急要望
政府においては、新型コロナウイルスの「変異株」などによる全国的な感染拡大に対応するため、3回目となる緊急事態宣言を、福岡県を含めた9都道府県に発出し、さらに、まん延防止等重点措置の区域の追加等の対策がとられているところであります。
本市においては、今まで以上に感染予防対策の実施や医療提供体制の拡充を行うととともに、何よりも、市民への円滑なワクチン接種を万全の準備で進めることが最重要と考えます。
つきましては、本市におけるワクチン接種の体制整備について、下記のとおり緊急要望いたします。
記
- 高齢者の方から接種の事前予約のコールセンターへ電話がつながらない、地域のクリニックでの予約が難しいなど、多くの相談が寄せられている。これまで以上に家族等の協力によるネット予約への誘導等、高齢者の接種予約の支援の拡充を実施されたい。
- 政府は、7月末を念頭に高齢者への接種を終えられるよう取り組むとしているが、多くの高齢者が接種を希望していることから、本市の接種計画の精度を高めるとともに、県と密接な連携の下、接種に当たる医療従事者への優先的な接種を早急に実施されたい。
- アナフィラキシーショック等の副反応報道がなされている中、接種に不安を抱える市民も多い。今後ファイザー社に加えモデルナ社やアストラゼネカ社のワクチン供給が期待される中、ワクチンの安全性等についてタイムリーで分かりやすい丁寧な情報発信に取り組まれたい。
- 集団接種会場において事前に予診票を記入していないことも想定される。
会場でアドバイスを受けながら記入できるよう、アドバイザー職員と記入用の座席の確保などの配慮に努められたい。 - 接種会場に赴くことが困難な接種希望者等のため、天神や博多駅と接種会場を結ぶシャトルバスの運行、自宅から接種会場までのタクシー利用等、移動のために必要な支援策を検討し実施されたい。また、認知症や重度障がい者等を対象に、訪問診療などの活用による接種も検討されたい。
- 今後、高齢者の優先接種と本市独自の優先接種の前倒し、基礎疾患を有する者への優先接種が並行することも想定される。国から示されている「先行予約期間」の設定を適切に行い、この期間においては、きめ細かな配慮を行い、速やかな予約につながるよう特段の取り組みを行われたい。
- 視覚・聴覚障がい、発達障がい、精神疾患などのある接種希望者に対しては、事前の情報提供の充実と接種会場での円滑な接種に必要な手話通訳や筆談ボードなどの合理的配慮を十分に講じられたい。
- 車いす利用の接種希望者が会場で移動の不自由が生じないよう、スロープの用意や幅広い動線の確保、車いす対応トイレへのアクセスなど、合理的な配慮を十分に講じられたい。
- 一般の市民に対する接種の迅速化のため、民間の協力体制の下、職域での接種や大学等での集団接種などの方策を検討し、早急に結論を得て、広範な接種体制を整備されたい。
- 集団接種会場における経過観察時間を活用して、接種済者が注意すべき事項、例えば接種後すぐに体内の免疫が形成されるわけではなく引き続き十分な感染予防が必要であること、翌日に発熱などの副反応が顕著であることなどについて分かりやすく周知を図る映像などを上映されたい。
以上
福岡市長 髙島 宗一郎 様
令和3年5月19日
公明党福岡市議団
黒子秀勇樹 大石 修二
山口 剛司 楠 正信
松野 隆 尾花 康広
篠原 達也 高木 勝利
古川 清文 大坪真由美
川上 多恵 勝山 信吾