◯23番(尾花康広)登壇 私は、公明党福岡市議団を代表し、令和2年度の市政運営方針並びに予算案及び重要施策、条例案などについて質問いたします。
まず、新型コロナウイルス対策についてですが、罹患した皆様にお見舞い申し上げますとともに、一日も早い御回復を心から祈念させていただきます。
2月20日、福岡市内において新型コロナウイルスの感染が発生したことから、私たち公明党福岡市議団は翌日の2月21日に髙島市長に対し、新型コロナウイルス対策に関する緊急の申入れを行いました。内容は、これまで行ってきた感染防止対策の強化とともに、次のフェーズ、段階である蔓延防止対策に取り組むことが必要な事態となっていることから、特に1、市民や福岡市を訪れた人が新型コロナウイルス感染症に対して適切な行動を取れるよう正確な情報提供を行うこと、2、保健所などの医療機関の受診に関する相談体制の強化を図ること、3、医療機関や宿泊所などの感染防止対策及び所管保健所との連絡体制を強化すること、4、不足している病床確保など感染症の検査、治療、入院に至るまでの医療体制の整備を図ること、5、罹患すると重症化が想定される高齢者や障がい者施設の蔓延防止対策を強化すること、6、イベントや行事への参加における感染防止対策や市民向け広報啓発を強化すること、7、感染者などに対する差別、偏見や事業者への風評被害を防ぐ対策を講じること、8、観光産業など感染拡大によって影響を受ける中小企業、小規模企業への相談、融資、助成等の支援を充実すること、9、本市が所管する公共施設等の職員を含めた利用者の感染防止対策に万全を期すことを項目として入れさせていただきました。
矢継ぎ早に適切な対策を打っていただいているものと承知しております。髙島市長を先頭に保健福祉局はじめ、関係機関の皆様の並々ならぬ御尽力に心から敬意を表し、厚く御礼を申し上げます。
市民の皆様が多くの不安を抱えている今だからこそ、行政と議会がワンチームとなって、民間、市民の御協力をいただきながら、オール福岡でこの難局を乗り越えていきたいと決意しております。市長の御所見をお伺いいたします。
さて、昨年5月、令和という新たな時代が幕を開けました。令和2年度予算は、まさに市民一人一人が新元号、新時代に寄せた期待や夢に応え得るものでなくてはならないと考えます。2015年9月に国連が採択した持続可能な開発目標、いわゆるSDGsの達成期限は2030年に設定されていることから、2020年は次の10年の目標達成への大事なスタートの年、SDGsが掲げる誰一人取り残さないという理念の実現に向けて、本市も力強く歩み出さなければなりません。
私たち公明党福岡市議団は、生活現場に入り、そこで寄せられた市民の生の声を取りまとめ、令和元年12月に令和2年度予算編成への要望書を髙島市長に提出いたしました。当予算に十分に反映していただいていると思いますので、それをベースに要点を絞ってお伺いしてまいります。
まず、昨年緊急要望として申入れを行い、今回重点要望として掲げた交差点の防護柵の設置やキッズゾーンの路面標示など保育施設、幼稚園等の周辺道路の交通安全対策の強化と子どもの登下校時等の防犯対策の強化について、現在の進捗状況と今後の取組をお答えください。
また、昨今、気候変動などによる深刻な自然災害が多発していることから、ソフト、ハード両面にわたる防災、減災、縮災対策を重点要望として掲げさせていただきました。災害時の電力確保、ブラックアウト対策や自律分散型エネルギー社会の構築など気候変動の影響にも強いインフラ整備や災害に強いまちづくりに向けて新年度の取組をお示しください。
併せて、気候変動の根本要因である地球温暖化対策も充実強化しなければなりません。新たな取組をお示しください。
次に、行財政改革を推進し、市民のための財源確保を目指すことはとても重要です。
髙島市長は、市長就任以来、一貫して都市の成長と生活の質の向上の好循環をスローガンとして掲げ市政運営に当たってこられました。現在、福岡市は人口も右肩上がりで増加し、市税収入も6年連続過去最高を記録するなど、都市の成長は実を結び、日本一元気なまちとして国内外からも高く評価されています。新年度は福岡160万市民に対し、その成果を生活の質の向上としてどのように還元していくのか、お答えください。
昨年10月の消費税率の引上げによる新たな財源は、全世代型社会保障に充当されることになりました。これにより従来の年金、医療、介護に加え、子育て世代への支援が加わり、国からの財源で保育の無償化等が着実に進んでいるところであります。本市がこれまで自治体施策として取り組んできた多子世帯支援策の第3子以降の保育料の減免などの財源が不要になるケースも生まれたわけですが、それら浮いた財源や子ども基金等を活用し、本市独自の子育て支援策をどのように充実させるのか、お尋ねいたします。
併せて、将来の人口減少、超高齢社会を見据えつつ全世代型社会保障を軸とした持続可能な財政運営にどう取り組むのか、その方針についてお伺いいたします。
宿泊税の導入や返礼品の見直し等によるふくおか応援寄付の充実強化など、新たな税収が見込まれる財源の使い道については、透明性の確保やアカウンタビリティー、説明責任を果たすことがとても重要と考えます。財政情報はあらゆる施策における根幹で、よく家計にも例えられますが、市民が市の財政状況を家計のように把握できれば、施策の展開についても、本当に必要なのか、それとも不要不急なものなのかが議論しやすくなります。より一層の見える化を図るべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。
平成28年1月からマイナンバーカードの交付が開始され、4年が経過いたしました。身分証明書になることや行政の各種証明書などがコンビニエンスストアで取得できることなどをメリットとして紹介し推進してきたわけですが、利用機会が少ないことなどから保有率は低迷している状況です。国は新たにマイナポイントなどマイナンバーカードを活用した様々な施策を打ち出しています。それに係る整備費用などが国の補助率100%のためか、本市の手出しがないので保有率アップに向けた福岡市の本気度が伝わってこないとの印象があります。もう一度原点に立ち返り、市民目線に立った普及促進の手だてを講じることが重要だと思います。本市はマイナンバーカードの普及についてどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。
環境的配慮から自治体において庁内でのペーパーレス会議等でタブレットなどを利用するなどの取組が推進されているところですが、本市として新年度にどのような方針で行政のペーパーレス化をさらに進めていかれるのか、お答えください。
総合評価方式については、昨年、導入から10年を経過し、社会情勢の変化などから、検証を実施し一部見直しを行ったことは一定評価できるものですが、より一層の品質確保と選定過程の透明性を図ることが大変重要です。新たな担い手の育成手法とともに、新年度の入札制度改革についての取組をお伺いいたします。
指定管理者制度のよさは、民間のアイデアにより行政では行き届かない市民サービスが図られることであります。現在、非公募案件であっても可能な限り公募によるアイデアの競争性が発揮できる制度とすべきと考えますが、御所見をお尋ねいたします。
あらゆる企業団体において優秀な人材確保は重要な課題です。次の世代を担う新規採用、社会人枠採用に加え、これまでの行政職員としての知識や経験を生かすOB人材の活用、新たな会計年度任用職員制度にも適切な対応を行い、行政サービスの向上のための人材確保を図るべきだと思いますが、御所見をお伺いいたします。
次に、一人一人が元気に輝くまちを目指す取組はとても重要です。
人口減少と少子・高齢化が急速に進む中で、持続可能な経済成長を維持し、人生100年時代に対応した社会保障制度の再構築をどのように進めるのか、人口構造の変化、地域におけるつながりの希薄化などの社会の変容や市民の生活実態を踏まえ、将来像を展望した全世代型社会保障の新たなグランドデザインを策定することが求められていますが、新年度の取組についてお伺いいたします。
本市は、人生100年時代に向け、誰もが健康で自分らしく暮らせる持続可能な社会を目指すプロジェクト、福岡100を推進しておりますが、進捗状況とその効果、新たなニーズに基づく新年度の取組をお聞かせください。
保健事業の効果的かつ適正な推進のためには、オプトアウト方式による各種検診の受診率向上を目指すことが重要ですが、新年度の取組をお尋ねいたします。
誰もが気軽に外出しやすいまちづくりの実現のため、バス停付近をはじめ、道路沿いにベンチを設置するベンチプロジェクトを推進しておりますが、この取組が市民に身近に感じられるためには設置のスピード感が大切です。新年度の設置方針、各区にどのぐらいのベンチを設置するのか、お示しください。
近年は高齢者や女性の就業率が上昇し、これまでよりも長く多様に働く社会となっています。このような社会変化を踏まえて人生100年時代に向けた本市の就業環境の整備や雇用創出の取組状況をお尋ねいたします。
高齢者雇用、活躍の推進については、働く意欲のある高齢者がその能力を十分に発揮できるよう高齢者に活躍の場を整備することがとても重要です。活躍の場は企業だけではなく、地域においても重要な担い手であり、より一層地域で活躍できるよう、有償ボランティアの仕組みや起業支援も積極的に推進していくべきであります。新年度の具体的な取組についてお聞かせください。
高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けるためのサービスを一体的に提供する地域包括ケアシステムは、全ての人が地域で暮らし、生きがいを共につくり、高め合うことができる地域共生社会の実現に向けた基盤です。新年度の地域包括ケアの推進に向けた展開をお示しください。
認知症の早期発見、早期対応に向け、かかりつけ医、地域包括支援センター、認知症初期集中支援チームなどの連携強化が重要です。地域で暮らす認知症の人や家族の困り事の支援ニーズと認知症サポーターを結びつけるためのチームオレンジを展開し、認知症の人が安心して暮らせる地域づくりをどのように進めていかれるのか、お尋ねいたします。
また、成年後見人制度の利用促進や死後事務などの終活支援を担う成年後見センター設置の実現をどのように進めていかれるのか、お聞かせください。
地域との協働による買物等の支援の推進のため、買い物支援推進員の配置や民間活力、ICT等を活用した多様で持続可能な買物支援の仕組みの構築に取り組まれておりますが、新年度の展開についてお示しください。
昨年10月から開始された年金生活者支援給付金については、対象者に確実に支給できるよう万全を期すべきであり、同時に新たに支給対象となる方に対しても給付金の請求漏れの防止などを図る必要があります。新年度の取組をお伺いいたします。
隗より始めよという言葉がありますが、身体のみではなく、知的、精神障がい者の採用枠を設けた上での自治体職員の法定雇用率の遵守、障がい者施設等からの物品や役務調達を増やすなど、障がい者雇用や就労支援の充実についての新年度の展開をお伺いいたします。
障がい者が安心して社会参加できるまちづくりを推進するため、障がい者が外出中に身につけるヘルプカードの普及啓発や改善を図るとともに、障害者手帳のカード化や要望の高いリフト付福祉バスの導入、耳マークの設置に取り組んでいただきたいと思いますが、御所見をお尋ねいたします。
障がい児・者が日常生活を送る上で必要な日常生活用具については、その実態を踏まえ、緊急地震速報が受信できるテレビが聞けるラジオなど、着実に拡充すべきと考えますが、今後の取組をお伺いいたします。
また、視覚や識字にハンディのある方や外国人に対し、携帯スマートフォンのカメラ機能で音声データを記録したバーコードを読み込み、必要な情報が得られる音声コード、ユニボイスの活用や、耳の聞こえない人、聴覚障がい者と耳の聞こえる人、健聴者とをオペレーターが手話や文字と音声とを通訳することにより、即時双方向につなぐ電話リレーサービスなどの情報提供支援の拡充を図っていただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
ニーズの高い障がい者グループホーム設置の推進状況と課題認識をお伺いいたします。併せて、今後の充実策をお答えください。
障がいのある方々の就労支援として、就労継続支援A型事業所やB型事業所などがありますが、今後も利用者の意見やサポートをいただく運営者の方々の要望も取り入れて、よりよい就労につながることが大事な視点と考えますが、今後の取組方針をお示しください。
就職氷河期世代の支援強化については、公明党の粘り強い提言を反映し、着実な実行のための安定的な財源が確保され、今後3年間を集中期間として取り組むこととされていますが、自立支援に向けた本市の施策の強化についてお答えください。
福祉人材の確保も大きな課題です。介護人材確保のため、多様な介護の魅力発信や介護ロボット、IoT導入等の促進を図っていかなければなりません。また、外国人介護人材の受入れ促進のため、介護事業所等とプラットフォームの形成や福岡独自の魅力づくり等も実施しなければなりません。処遇の改善を含めた新年度の取組についてお聞かせください。
女性活躍社会の推進に向けては、事業所等実態調査を令和元年11月に実施されたそうですが、その概要と調査結果を踏まえ、新たな推進計画の策定、横断的な推進体制の整備、必要な人に必要な情報を分野にかかわらず、就労、起業、創業、子育て支援、教育、福祉等の情報を提供するワンストップ相談体制の構築にどのように取り組まれるのか、お答えください。
本市には多くの国からの在住外国人が居住しています。これまで多言語表示ややさしい日本語の活用、日本語指導が必要な児童生徒などへのサポートを展開するなど、在住外国人の生活環境の整備に努めてこられましたが、生活ルールや交通マナーの徹底、医療環境の整備や地域とのコミュニケーションの必要性など課題は多いと思われます。新年度の在住外国人の受入れ環境の整備についてお尋ねいたします。
社会全体にLGBTなどの性的マイノリティに関する正しい理解を広げることは極めて重要です。新年度に大多数の中学校で制服の見直しが実施され、LGBTの児童生徒への配慮も行われているようですが、その概要と、本市が進めるパートナーシップ宣誓制度が広域自治体に広がることなども重要と考えます。LGBTへの理解を広げる新年度の取組をお伺いいたします。
次に、子どもや若者たちが未来を語れるまちを目指すことはとても重要です。
昨年のラグビーワールドカップを契機に、これまであまり知られることのなかったラグビーのルールや選手に関心を持ち、子どもたちをはじめとした競技人口やファンが増える効果を生み出しました。見るスポーツから参加するスポーツへ、市民のスポーツ人口の増加や健康増進にどうつなげていくのか、スポーツ・レクリエーションの活動の環境づくりへの取組をお伺いいたします。
子育て世帯の経済的な負担軽減や児童生徒の健康をひとしく守るため、子ども医療費の通院費助成対象を中学3年生まで拡大する取組に向けての概要とスケジュールを明確にお示しください。
子どものインフルエンザ予防接種への助成について、まずは重症化予防の観点から受験生を対象に推進されることを望みますが、御所見をお示しください。
次に、小児・AYA世代、15歳から40歳未満の思春期、若年成人世代のがん患者の方が安心して地域や在宅で療養生活を送ることができる取組が重要です。医療従事者と教育関係者との連携を強化するとともに、情報技術、ICTを活用した高等学校段階における遠隔教育など、療養中においても適切な教育を受けることができる環境の整備や復学、就学支援など、療養中の生徒等に対する特別支援教育をより一層充実させる支援を行っていただきたいと思いますが、御所見をお尋ねいたします。
他都市の事例として、行政が関わって2,000組のカップルが誕生したと伺っておりますが、自治体が関わることで結婚を希望する男女へ安心感を与えることができます。適切な出会いの機会の創出や市ホームページでの情報提供、結婚支援ボランティアの活用など、本市が積極的に婚活支援を実施していただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
ひとり親家庭自立支援給付金の給付対象に通信制も追加されたとお聞きしましたが、その概要と周知方法をお知らせください。また、未婚のひとり親に寡婦控除の適用が拡大されましたが、本市ではどのような施策を充実させるのか、お答えください。併せて、少子化対策として有効な多子世帯支援策の拡充について、もっと目に見える形で取り組んでいただきたいと思いますが、新年度の展開についてお答えください。
教育行政についてお尋ねいたします。
本年9月に発効30周年を迎える子どもの権利条約は、今や国連の加盟国より多い196か国、地域が参加する世界で最も普遍的な人権条約となりました。障がいやジェンダー、生活環境の格差などにより教育を受ける機会が制限されてはなりません。SDGsの、質の高い教育をみんなにの実現に向けて、学校の様々な課題解決にどのように取り組まれるのか、福岡市の教育実践の指針をお示しください。
また、学校運営の質の向上には、教員の働き方改革が大きく影響を与えます。教員の子どもに向き合う時間の確保こそ、学校運営の質を向上させる要因であると考えます。教員の業務負担軽減や管理職の意識改善などをどのように進めていかれるのか、また、教員の勤務実態を示す出退勤データの徹底管理と集約されたデータの分析評価をどのように反映していかれるのか、新年度の取組をお示しください。
先日、新任教員の苦しい実態が報道され、福岡市に昨年度採用された新任教員の依願退職者数が21人と、全採用者に占める割合が全国で2番目に高いという事実に大変驚かされました。再任用も含めた人材の確保と適正な人材育成は喫緊の課題です。新年度どのように取り組まれるのか、お答えください。
全ての児童生徒に安心、安全の学校給食を提供し、保護者の経済的負担軽減や子育て支援の充実を図るために、今後、学校給食の完全無償化を進めていくべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
1人に焦点を当て、きめ細かな指導による学力向上を図るために少人数学級を推進すべきと考えますが、御所見をお尋ねいたします。
Q-Uアンケートの複数回実施を進めながら、不登校の原因となるいじめや虐待等の発見、早期対応の体制づくりを構築する必要があります。また、子どもの自尊感情や思いやりの心を育てるための共同学習を推進し、生徒同士が教え合う学習方法、いわゆるスモールティーチャー学習を進めるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
遠距離通学費等助成制度については、福岡市全体に関わることであり、制限を設けることなく対象を全児童生徒へ拡充すべきと考えますが、今後の展開をお示しください。
いつ起こるか分からない災害に対して日頃から防災意識を持ち、いざというときに子どもたちが安全に避難できるよう、災害別の避難訓練を毎年実施すべきと考えます。また、子どもを守る校内備蓄の整備を進め、防災管理マニュアルを全教職員で確認し、専門家の助言や第三者の評価を得るような体制づくりが必要です。小中学校における防災対策について、今後どのように取り組まれるのか、お示しください。
小中学校の防犯対策の強化のために設置されている防犯カメラについて、画質の改善や効果的な箇所への設置、「防犯カメラ設置中」の犯罪抑止表示、機材の更新の基準の明確化などを図る必要があります。今後の取組についてお伺いいたします。
長時間にわたってSNSやゲームに興じている現状は、子どもたちの心身に与える悪影響や事件に巻き込まれる危険性の高さを考えると看過できません。乳幼児から青少年、保護者、教育、医療関係者などを対象に、リテラシー教育を含めネット・メディア依存の予防啓発、早期発見、治療に至る実効的なネット・メディア依存対策の早期確立をずっと訴えてまいりましたが、今後の展開を具体的にお答えください。
学校規模適正化については、人口増減や住宅需要予測などの分析を専門的見地から詳細に行い、良好な教育環境の実現に向け、スピード感を持って取り組む必要があります。既に過大、過少規模が想定されている地域への対応は待ったなしの状況であります。また、校舎などの改築工事中に受ける児童生徒の心身の影響に配慮した教育カリキュラムを策定すべきと考えますが、新年度の取組について具体的にお示しください。
なかなか進まない校舎や体育館のトイレの洋式化、床面の乾式化を早期に整備すべきであります。また、特別教室、体育館への空調設置を含めた教育環境整備プランを作成し、工法や着工に向けての具体案を示していただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
SDGsの理念である誰も取り残さない社会の実現のためには、公立夜間中学校の設置はなくてはならない取組です。博多区千代中学校で行われている自主的な夜間中学校には、形式的な中学校卒業者や外国人人材など、学びを求める人たちがたくさん通われております。昨年6月、文部科学省が新たに13政令市に公立夜間中学校を設置するとの方針を示しました。福岡市において、公立夜間中学校のニーズ調査を早急に実施し、設置時期も含めた福岡県との協議会の設置に取り組んでいただきたいと思いますが、新年度の具体的な展開をお示しください。
次に、支え合う地域の絆の構築へ向けての取組はとても重要です。
地域コミュニティの機能強化のためには自治会活動を活性化させることが必要であります。自治会活動への参加啓発とNPO等との連携によるコミュニティの魅力向上、空き家などの資源を活用した地域の居場所づくりの推進など、どのように取り組むのか、お伺いいたします。
民生委員・児童委員の研修体制に関わる各区の予算を十分に確保するとともに、スキルアップや地域課題の共有化を図り、委員の空白区の解消を図り、民生委員の活動費の増額にも取り組むべきと考えますが、御所見をお聞かせください。
児童虐待の防止、予防対策として、子育ての不安や孤立を防止するため児童相談所の相談体制を強化し、各区の要保護児童支援地域協議会の職員等の研修を充実させ、子どもを守る地域ネットワークの連携強化を図っていただきたいと思いますが、今後の取組をお伺いいたします。
2006年から公明党が主張してきた幼児教育の保育料の無償化がようやく実現いたしました。この制度のスタートに合わせて、全国の公明党議員が中心となって制度の不具合がないか利用者と施設運営者を対象に約3万件の聞き取り調査を行いました。アンケートでは約9割の利用者から高評価をいただき、今後の取組として期待しているものは、保護者の声として保育の質の向上が47.5%、ゼロから2歳児への無償化の拡大が37.8%と続いております。事業者の声として保育士の処遇改善がトップで82.9%、施設の安定に必要な人材の育成、確保への支援が必要との意見が最も多く寄せられました。保育人材の確保に関して、保育士の業務負担の軽減としてのICTの活用、電話のみではなくSNSによる保育士からの悩み相談体制の拡充などが必要と思われますが、どのようなインセンティブ施策により実効的な保育人材の確保を図るのか、お伺いいたします。
新たな保育ニーズの対応については、まず新年度は待機児童対策として、どういう手法により何人分の受皿を準備するのか、お尋ねいたします。また、ニーズの高い、副食費を無料にするお考えはないのか、併せてお伺いいたします。
医療的ケア児、障がい児に対する保育施策に関しては、受入れの促進、保育の充実を図るとともに、療育環境の整備については、現在、基本設計に入っている支援拠点施設に対して、専門家や保護者、民間団体などから要望を集めて基本方針に反映し、並行通園や重度障がい児に対する取組を強化していただきたいと思います。新年度、医療的ケア児、障がい児の保育及び療育環境の充実にどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
留守家庭子ども会については、共働き世代の増加などに伴い、各施設の人数が増加することが予想されています。今のうちに検討委員会の立ち上げなど早急な対応が必要と思いますが、御所見をお尋ねいたします。
各区に子育て世代包括支援センターを設置されていますが、新年度はどのような機能の拡充を図るのか、産後ケアや産後ヘルパー事業はとても大事な施策と考えておりますが、多胎児支援など、今後の事業展開についてお伺いいたします。
子育て在宅親子への支援策については、子どもプラザの機能強化として、ニーズの高い一時預かり室の設置や教育、保育の常設相談窓口の設置、校区の子育て交流サロンの充実などにどう取り組むのか、お伺いいたします。
次に、安全、安心で良好な生活環境の充実を目指すことはとても重要です。
バリアフリーのまちづくりの推進については、福祉的な観点からバス停周辺などの上屋やベンチの設置を促進するとともに、鉄道駅のバリアフリー化については、東部療育センターの利用者が多いJR香椎線の舞松原駅など、1日当たりの平均利用者数が3,000人未満の鉄道駅におけるバリアフリー化への取組の推進が重要だと思われます。新年度の取組をお伺いいたします。
道路整備アクションプランの主要施策である道路のバリアフリー化については、特に生活道路において未整備箇所が多く、着実な道路整備を実施していただきたいと思いますが、答弁を求めます。
住宅確保に配慮が必要な方に安価で良質な住宅を提供するためには、民間賃貸住宅のセーフティネット住宅への登録の推進が大変重要であります。面積基準の緩和や家賃補助、高齢者や障がい者などの入居支援や生活支援といったオーナーの不安を軽減させる施策が必要不可欠であります。新年度の登録目標と具体的な支援策についてお答えください。
市営住宅の建て替え、改善等に当たっては、市営住宅のセーフティネット機能の強化の観点から、高齢化が顕著な住宅については、所得要件緩和などを行い、ファミリー世帯の入居を促進するとともに、大規模建て替え時には高齢者、障がい者施設等の機能導入を進め、まちづくりの観点から地域課題の解決を図ることが重要と考えます。新年度の取組についてお伺いいたします。
住宅用火災警報器の設置が義務化されてから10年以上が経過したことを考慮し、100%設置を目指すとともに、適切な時期での交換や点検を促す広報活動にどう取り組むのか、お尋ねいたします。
人口増や高齢化の進展に伴う救急車の出動回数増加に適切に対応するため救急隊の増隊を図るとともに、人命救助を的確に行うための体制強化や装備の充実を図る必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
福岡市立小中学校での指導者資格を取得した教職員などによる救命講習の実施率は全国政令市の中でトップであるものの、今後はさらに教育委員会と連携を図り、全213校での実施を目指すべきと考えますが、今後の展開をお答えください。
駅周辺などの自転車駐輪場では満杯状態を超えても受け入れざるを得ない箇所もあるため、実態調査を行った上で、新たな駐輪場整備や機械式駐輪場の設置を拡充すべきと考えますが、今後の展開をお尋ねいたします。
小中学校の直結給水化を着実に推進するとともに、民間小規模貯水槽の水質管理を大規模、10トン超え並みに強化、具体化し、より安全でおいしい水の供給に努めていただきたいと考えますが、御所見をお尋ねいたします。
安全、安心な水道水を将来にわたり安定供給するため、IoTやAIなどの先進技術を導入し、水道管などの特に更新が必要な箇所を把握する手法で水道経営の安定と効率化を一層推進すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
近年頻発化、大規模化している災害に対応するため浄水場なども含め水道関連施設全般の耐震化にどう取り組むのか、また大規模停電時に備え避難所となる施設などで給水が途絶えない対策をどう推進するのか、お尋ねいたします。
昨年、千葉県を襲った台風被害では電柱の倒壊などによる停電が広域化、長期化したことを教訓とし、福岡市無電柱化推進計画を拡充し、強力に推進すべきと考えますが、御所見をお尋ねいたします。
公共施設や民間施設の非常用発電設備については、点検を確実に実施するとともに、特に避難所となる公共施設の非常用発電設備の完全設置を急ぐべきと考えますが、どう取り組まれるのか、お伺いいたします。
また、近隣住民が安心して暮らせるよう、管理不全空家等に対し、条例と法律の一体的な運用により、公表や緊急的な危険防止措置を含めた取組を強化することが重要です。今後、空き家の有効活用に向けた固定資産税の減免措置なども視野に入れる必要があります。所有者不明土地対策や管理不全空家の是正完了件数を増やすための取組についてお聞かせください。
平成30年6月の大阪府北部地震でブロック塀倒壊により小学生が死亡した事故を受け、小中学校の通学路のブロック塀の緊急点検の実施や撤去、改修などの安全対策等に取り組んでいただいているところでありますが、安全性に問題があったブロック塀への対応状況と新年度の取組についてお聞かせください。
次に、人と地球に優しい持続可能な都市の構築に向けての取組はとても重要です。
地球温暖化対策は待ったなしの状況です。温室効果ガス排出量削減目標の達成に向け、事業所省エネ計画書制度の参加事業所数を増やすとともに、積極的な優良事業所の公表や表彰、排出量取引制度の創設、条例によるCO2削減義務化などを検討すべきと考えますが、御所見をお聞きいたします。
事業系古紙の分別と再資源化、家庭ごみの雑がみ回収についてどのように推進していくのか、併せてペーパーレス化についても推進すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
プラスチックごみによる海洋汚染が世界的問題となる中、レジ袋やストローなど使い捨ての不要なプラスチックをできるだけ使わないという市民へのリフューズの啓発にどう取り組まれるのか、お聞きいたします。
食品ロス削減に向け、食品ロスの削減の推進に関する法律を踏まえ、市民や事業者への普及啓発をさらに推進するとともに、フードバンクへの支援を強化すべきと考えますが、どう取り組むのかお尋ねいたします。
今年度の道路照明灯のLED化ESCO事業によりLED化は約84%が完了する予定ですが、防犯灯と併せ早急に完全LED化を果たすため、今後の計画をお聞かせください。
下水汚泥についてはセメント原料や、焼却灰の有効活用が進められていますが、さらなる有効活用についてどう取り組むのか、お示しください。
昨年末に発生した東部資源化センターの火災では、鎮火に時間を要し、ごみの受入れが休止となる事態が発生しましたが、どのような原因究明に至ったのか、また今後の対策について答弁を求めます。今後、スプレー缶や電池などの不燃ごみの収集の仕方や市民への広報強化を図るべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
市民に身近な公園の利活用における新たな取組がコミュニティパーク事業であります。地域住民に喜ばれ、使いやすく、魅力的な公園の再整備や使用ルールの見直しに取り組むとともに、自律的な管理運営の促進のために、行政としてのワークショップへの関わり方など、地域の合意形成をどのように支援していくのか、公園の再整備と適正管理についての展開をお尋ねいたします。
樹木診断や剪定費用などの補助を活用し、保存樹の維持管理を適切に行うことが重要であります。倒壊の危険性の高い街路樹について、倒木などによる事故を未然に防ぐための早急な対策が必要です。保存樹と街路樹の適正管理についての新年度の取組をお伺いいたします。
次に、誰もが魅力を感じる観光・MICE都市福岡への取組はとても重要です。
福岡市は従業者ベースで第3次産業が9割を占めており、特に観光産業については裾野が広く、その消費は様々な分野に波及することから、福岡を訪れる人を増やすことが経済の活性化につながります。
東京オリンピック・パラリンピックの開催により多くの外国人の来日が想定され、世界の注目が寄せられています。福岡市としてインバウンドの対応にどのように取り組まれるのか、スポーツ、健康、まちづくり、持続可能性、文化、教育、経済、テクノロジーなどオリンピック・パラリンピックへの関わり方についての御所見をお伺いいたします。
また、世界水泳選手権などの大型MICEの開催も控えていますが、これらは福岡の魅力を発信する好機であり、集客拡大が期待できると考えます。外国人観光客は食やショッピングのみならず、歴史、文化への関心が高く、体験型の観光コンテンツも好まれるなど、さらなる観光の魅力創出、ユニークベニューの開発など、福岡独自の観光資源の活用に向けて取り組む必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
MICE施設等の都市機能を高め、幅広い国、地域から誘客し、九州各地へ周遊させるなどの取組が必要と考えますが、九州のゲートウェイ都市機能の強化に向けた今後の取組について御所見をお伺いいたします。
夜を彩る屋台は、福岡市を象徴する文化であり、観光客など多くの人が訪れ、にぎわっています。屋台をはじめとしたナイトタイムエコノミーの充実について御所見をお伺いいたします。
また、集客拡大に対しては、多様な国の文化や習慣に対応する受入れ環境の充実が重要であります。地域における集客促進と消費拡大のため、キャッシュレス化の推進や多言語対応などが求められますが、外国人観光客をはじめとする受入れ環境の充実について、今後どのように取り組んでいくのか、お尋ねいたします。
次に、好循環を生み出す力強い福岡経済を目指す取組はとても重要です。
天神ビッグバン、博多コネクティッド、ウォーターフロントネクスト、箱崎九大キャンパス跡地などのまちづくりについては、髙島市長が常々言われている、高付加価値をそれぞれのまちづくり事業にプラスアルファすることは大変効果的だと考えます。そこで、福岡県立美術館が移転した場合の文化拠点施設と一体で整備される須崎公園の再整備をウォーターフロント地区に隣接する天神北エリアの交通政策を含めた整備により、どのような高付加価値をつけて整備するお考えなのか、お聞かせください。
建て替えが検討されている福岡県立美術館の移転先が、芸術文化エリアとしての魅力向上のため大濠公園が望ましいとする報告書が福岡県知事に提出されました。セントラルパーク構想など大規模公園の再整備における憩いや集客の拠点づくりの観点から、本市の御所見をお伺いいたします。
また、貝島家の旧宅を生かした公園整備や身近な公園における健康遊具等の整備、緑の創出など、特色ある公園づくりについて新年度どう取り組まれるのか、お聞かせください。
交通対策に関してですが、都心部の交通対策として博多駅や天神を含めた都心拠点間の交通ネットワークを図るため、都心循環BRTの形成やウォーターフロント地区再整備に伴う交通アクセス強化にどのように取り組まれるのか、新年度の取組についてお尋ねをいたします。
また、都心部に目が向けられがちですが、地域の生活交通を守ることも大変重要であります。公共交通空白地、不便地などにおけるデマンド型交通の維持、導入促進は当然ながら、地域において幹線と接続して支線の役割を持って運行される路線バスなどのフィーダー系統交通の充実に新年度どのような地域でどのように取り組まれるのか、具体的にお答えください。
今後、国内外から多くの来訪者が見込まれる中、ユニバーサル都市・福岡として、高齢者や障がい者などの交通利便性の向上を図ることが重要であり、ノンステップバスやユニバーサルデザインタクシーなどのさらなる導入促進が必要であると考えます。新年度の取組についてお伺いいたします。
地下鉄車内や駅構内など、さらにユニバーサルデザインへの配慮が求められますが、ヘルプマークの車内表示や駅での配布、駅案内サイン、昇降機の整備などにどう取り組まれるのか、お伺いいたします。
地下鉄七隈線延伸事業の2022年度の開業が迫る中、工事の安全対策に万全を期すとともに、昨年は茶山駅コンコースのタイルの剥落が発生したことを踏まえ、どのように安全対策を進めるのか、お答えください。
昨年、台風19号により北陸新幹線10編成120両が水没し、廃車されるという目を疑うような被害が発生しましたが、地下鉄車両基地や駅構内などの浸水対策にどう取り組むのか、お尋ねいたします。
国内外からの来訪者の利便性向上やおもてなしをどう進めるのか、地下鉄駅構内や連絡通路などでの駅ナカビジネスをどう推進し、にぎわいを創出するのか、新年度の展開をお答えください。
次に、魅力あふれる農林漁業の振興と発展に向けての取組はとても重要です。
農地や森林、海など豊かな自然が身近にあり、市民生活に多面的恩恵を与えていることは、福岡市の大きな魅力の一つであります。これらの自然を良好に保全し、次代に引き継いでいくことは我々の責務であり、そのためには魅力ある農林水産業の振興と発展に向けて取り組むことが必要であります。
そこで、農地の保全や耕作放棄地の活用、鳥獣被害対策、森林の保全、再生と林道整備、海と漁場の再生事業や環境整備など、農林水産業の生産環境の改善、強化を図るためにどのように取り組んでいるか、お尋ねいたします。
また、地産地消の推進や市内産農畜産物の6次産業化、唐泊恵比須かきや砂ゼロアサリ等の水産物ブランド化の推進など、農林水産業の経営強化の支援にどのように取り組まれるのか、お聞かせください。
平成30年の7月豪雨では、西日本各地で多くの農業用ため池が決壊し、甚大な被害が発生しました。本市においても、農業用ため池の情報を適切に把握し、地域住民に周知するなどの対策が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。
さらに、安全で安心の市場の確立に向けて、鮮魚市場の高度衛生管理整備事業を着実に進めるとともに、農林水産物の輸出促進へ、市場内での輸出証明書交付などの周知に努め、輸出手続ワンストップ化を推進するため、どう取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。
農福連携の取組が全国的に広がりを見せています。農福連携が進むことで障がい者や高齢者、生活困窮者の働き口を創出できるとともに、農業分野では高齢化による後継者、働き手不足の問題を解消することができます。新年度の具体的な展開をお伺いいたします。
次に、人流、物流共にアジアの拠点となる博多港と空港を目指す取組はとても重要です。
本年1月に国内線側において、平行誘導路の二重化が完成し、1時間当たりの発着回数の上限値が35回から38回に拡大するなど、航空機混雑の緩和や利便性の向上が図られています。また、我が国のインバウンド施策も背景に、アジアを中心とする地域からのビジネス客や旅行客がますます増加していくものと考えます。新たな航空需要に対応するためにも、滑走路増設事業の取組を一層推進していく必要があると考えますが、御所見をお尋ねいたします。
博多港においては、日本を代表するクルーズ船の寄港地として、アジアクルーズ市場の変化や国内他港の受入れ環境整備の状況などを踏まえ、寄港地観光の質の向上やクルーズ船の受入れ環境整備にどのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。
また、博多港は福岡市の経済活動や市民生活を支えており、これまでの都市の成長に大きく貢献するとともに、災害時においても港の重要性が再認識されています。このような中、令和元年度のコンテナ取扱数は約96万TEUとなっておりますが、さらに積極的な航路誘致を推進するとともに、満杯であるコンテナターミナルの問題解決のため、国により進められているC2岸壁延伸部分の供用開始を急ぐとともに、D岸壁全体の早期完成を国に強く求めるなど、アイランドシティコンテナターミナル全体の完成に取り組むべきと考えますが、今後の展開をお示しください。
福岡市のヨットハーバーは、今後、民営化が予定されていますが、これまでの良好なヨット環境を引き継いでいくとともに、恵まれたロケーションを生かしたにぎわいづくりを行い、周辺施設との連携や回遊性を高めることで、人々が集まり、憩い、楽しむことができるような場となることを期待しております。ヨットハーバーの民営化に当たって、今後どのように取り組んでいかれるのか、お答えください。
以上、市政全般にわたりお尋ねしてまいりました。あなたたちを許さない、地球温暖化対策に本気で取り組んでいない大人たちを叱責した、国連の気候行動サミットでの16歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリ氏の凛とした訴えが耳朶から離れません。彼女たち青年がなぜ怒っていたのか、それは気候変動は単なる環境問題にとどまるものでなく、地球上に生きる全ての人々と将来の世代への脅威という意味において、核兵器の問題と同様に人類の命運を握る根本課題にほかならないもので、私たちの時代を決定づける問題だと深く認識しているからだと思います。
また、気候変動による災害対策を考えるとき、地域共生社会の実現が困難を抱えた人々を置き去りにしないことへの基盤になることがはっきりしております。災害時に障がい者や高齢者などが物理的に置き去りにされてしまう行為と日常生活において障がい者や高齢者などのケアが十分に行き届いていない状況とは、とてもつながりがあると言われております。
ふだんの生活の中で共に生きるというつながりを幾重にも育む土壌があってこそ、災害発生時から生活再建への歩みに至るまで、多くの人々の命と尊厳を守る力を生み出し続けることができるからです。ぜひ福岡市も防災と生活再建を支えるレジリエンス、困難を乗り越える力の強化において、この1点を深く銘記していただければと思います。
私たち公明党福岡市議団は、福岡市において市民一人一人の幸福と市政の発展が一致する名実ともに住みよい都市を目指し、誰もが自分らしく生きていける共生社会の実現に向けた施策の推進に全力で取り組むことをお誓いいたします。
最後に、木を植えるグリーンベルト運動で知られるケニアの環境運動家のワンガリ・マータイ博士の言葉、「未来は未来にあるのではない。今、このときからしか未来は生まれないのです。将来、何かを成し遂げたいなら、今やらなければならないのです」を紹介し、令和2年度の代表質疑の結びといたします。御清聴ありがとうございました。
◯副議長(楠 正信) 髙島市長。
◯市長(髙島宗一郎)登壇 ただいま公明党福岡市議団を代表して、尾花議員より御質問をいただきましたので、まず私から御答弁いたします。
最初に、新型コロナウイルスに関する御質問にお答えします。
現在、福岡市においてはホームページやSNSなどにより正確、迅速な情報提供に努めております。また、相談ダイヤルにより24時間体制で市民からの相談を受け付けるとともに、保健所を帰国者・接触者相談センターと位置づけ、感染が疑われる方を適切に医療機関につないでおります。さらに、保健所から医療機関や宿泊施設などに院内感染予防や施設内の衛生管理の徹底を周知しており、今後とも、連携を強化してまいります。また、高齢者施設や障がい者施設についても、衛生管理の徹底とともに、手洗いや消毒に関する注意喚起を行うなど対策に努めております。
医療体制の整備については、感染が疑われる方の早期の検査、受診のため、検査体制を拡充するとともに、患者数の増加に備えて指定医療機関や医師会などと連携をし、充実に取り組んでおります。
また、イベントなどの中止、延期などの対策を企業などと連携をして実施しております。
患者が発生した場合には、差別や風評被害を生じさせないよう、人権に配慮した公表を行うなど、十分留意してまいります。
影響を受ける中小企業については、特別相談窓口による経営、金融相談に加え、事業者が支払う信用保証料を福岡市が全額負担する新たな融資メニューの創設などにより支援の充実を図っております。
また、福岡市の美術館など多数の方が集まり、かつ閉鎖性の高い公共施設を一時休館とするとともに、引き続き稼働している施設においては、衛生管理の徹底や感染予防の呼びかけなどを行い、職員を含めた全ての利用者の感染防止対策に引き続き万全を期してまいります。
次に、保育施設などの周辺道路の交通安全対策の強化については、市内153か所の交差点や保育施設などの周辺道路の点検を踏まえ、交通安全施設の整備に引き続き取り組んでまいります。
キッズゾーンについては、国の通知を踏まえ、関係機関と連携をしながら対応を検討してまいります。
子どもの登校時の防犯対策については、小学生を対象にIoTを活用した見守り対策を実施するとともに、下校時の見守り活動の支援など、地域や警察と連携をしながら取り組んでまいります。
子どもの登下校時などの防犯対策に関する御質問については、後ほど教育委員会から御答弁いたします。
次に、気候変動の影響に強いインフラ整備については、自律分散型エネルギー社会の構築の推進と災害時の電源確保を図るため、住宅用エネルギーシステムの導入助成の対象を拡充してまいります。
また、雨水整備Doプラン2026や天神地区における雨水整備レインボープランに基づき、浸水対策を進めてまいります。
災害に強いまちづくりについては、電気自動車を活用した公民館の非常用電源の確保や内水ハザードマップの作成、災害対策本部機能の充実強化に取り組んでまいります。
また、避難所の運営を学ぶワークショップの開催や運営を支援するエキスパートの育成に加え、避難行動要支援者対策のさらなる推進など、行政、市民、企業の共創による防災先進都市づくりに取り組んでまいります。
次に、地球温暖化対策につきましては、脱炭素社会の実現に向けて、計画の改定を進めるとともに、市役所が率先してさらなる省エネをはじめ、再生可能エネルギーの導入や利用の拡大を推進してまいります。
また、温室効果ガスの排出削減を図るため、市民や事業者にマイボトル利用などの行動を促すとともに、次世代モビリティーなどの革新的な環境技術の創出を支援してまいります。
次に、行財政改革に関する御質問にお答えをいたします。
まず、生活の質の向上については、特に次世代に誇れるまちを実現するための施策を最重点として位置づけ、保育支援員の配置や小中学校の特別教室への空調整備など、次世代を担う子どもたちのための施策をはじめ、高齢者や障がい者を含むあらゆる人がその能力を存分に発揮できる環境を整えてまいります。特に福岡市独自の子育て支援策として、令和2年度から障がいの程度が重い児童や医療的ケア児の受入れに必要な費用の助成、育児疲れの軽減などに有効なショートステイ受入れをNPO法人との共働により実施いたします。
また、第3子以降の児童の副食費助成の対象施設を幼稚園、企業主導型保育施設、認可外保育施設にまで、そして保育士に対する家賃の一部助成や奨学金の返済支援の対象施設を幼稚園、企業主導型保育施設にまで拡大するなど、施策の充実を図ってまいります。
次に、財政運営については、財政運営プランに基づき、生活の質の向上と都市の成長のために必要な施策事業の推進による税源の涵養を図りつつ、超高齢社会に対応する仕組みづくりやアセットマネジメントの推進、市債残高の縮減に向けた取組などにより将来にわたり持続可能な財政運営を推進してまいります。
また、財政情報の見える化については、市政だよりを活用し、宿泊税の使途を含む予算の内容を市民に分かりやすくお知らせするほか、ふくおかしの家計簿を作成し、区役所などで配布するとともに、ふくおか応援寄付の活用状況も含め、ホームページへ掲載するなど、積極的な情報発信に取り組んでまいります。
次に、マイナンバーカードの普及については、国によるマイナポイントなどの施策の実施に合わせ、メリットの周知、広報を一層進めるとともに、令和2年度は公民館などに出向き、申請をサポートするなど、普及促進に積極的に取り組んでまいります。
次に、行政のペーパーレス化については、地球温暖化対策実行計画に基づく令和4年度の目標達成に向け、コピー用紙使用量の削減を推進しております。引き続き、電子決裁や電子申請などデジタル化を推進するとともに、タブレットなどOA機器を活用したペーパーレス会議について検討してまいります。
次に、総合評価方式については、令和元年8月に対象工事や技術提案などを見直したところであり、さらなる品質や透明性の確保に向け、分かりやすい評価方法の検討などを進めてまいります。
また、建設業の働き方改革につながる施工時期の平準化やICT活用工事などを推進し、担い手となる地場企業の育成に努めてまいります。
指定管理者制度については、公募による選定を原則とし、非公募の施設においても公募に向けた検討やモニタリングによる工夫などを通して効果的な制度となるよう取り組んでまいります。
次に、職員の採用については、社会人経験者の採用や面接をより重視した採用など、優秀な人材の確保に努めております。また、退職した職員の再任用により、その専門的知識や経験を活用するとともに、会計年度任用職員の適切な採用を実施し、行政サービス向上のための人材確保に努めてまいります。
次に、一人一人が元気に輝くまちを目指す取組についての御質問にお答えをいたします。
まず、全世代型社会保障への取組については、超高齢社会が到来し、社会の在り方が大きく変化する中、子どもから高齢者まで誰もが安心して暮らすことのできる持続可能な社会を構築するため、現在策定中の次期保健福祉総合計画の中で検討を進めてまいります。
次に、福岡100については、人生100年時代の健寿社会モデルの構築に向け、令和7年度までに100のアクションの実施を目指し、現在56の取組を着実に進めております。令和2年度はAIを活用したケアプラン作成システムの構築や認知症の方の支援から活躍へとステージアップをサポートするなど、認知症フレンドリーシティ・プロジェクトをしっかりと進めてまいります。
次に、保健事業については、令和元年12月に集団健診のインターネット予約を開始し、オプトアウト方式による申込みを採用しております。令和2年度はけんしんナビを周知するとともに、未受診者に再度ダイレクトメールを送付するなど、受診率の向上を図ってまいります。
ベンチプロジェクトについては、バリアフリー重点整備地区やバス停付近、地域要望を踏まえた身近な場所へのベンチの設置のため、バス事業者との連携やベンチ購入の補助制度の活用などにより、民間事業者や地域団体などにも御協力をいただきながら、スピード感を持って進めてまいります。
次に、就業環境の整備や雇用創出の取組については、企業の働き方改革に向けて支援するとともに、中小企業の経営基盤の強化や成長発展の促進を通し、雇用の創出に取り組んでまいります。
高齢者雇用、活躍の推進については、シニア活躍応援プロジェクトを本格展開し、働きたい高齢者と企業のマッチングに取り組んでまいります。また、シルバー人材センターなどとの連携により、就業やボランティアの機会を提供するとともに、起業セミナーを開催するなど、高齢者が活躍できる環境づくりに取り組んでまいります。
次に、地域包括ケアの推進については、医療と介護の連携強化、身近な地域での生活支援や見守り、支え合いの充実、地域包括支援センターによる相談への対応、支援などに引き続き取り組むとともに、新たにAIを活用したケアプランの作成や高齢者の運動習慣定着推進事業など、介護予防の取組を進めてまいります。
認知症の方が安心して暮らせる地域づくりについては、本人や家族の悩み、身近な生活支援ニーズなどを認知症サポーターなどの支援者へとつなぐ取組を推進するとともに、企業や地域の事業所との連携を強化し、活躍の場を創出するなど、認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくりに取り組んでまいります。
また、成年後見センターについては、開設準備のための組織を新たに整備し、国の計画を踏まえ、家庭裁判所や弁護士会などと協議をしながら、相談窓口、支援体制の在り方などの検討を進めてまいります。
次に、買い物支援の推進については、引き続き買い物支援推進員を配置するとともに、令和2年度から、インターネットによる買物先との中継やスマートフォンによる買物教室などのICTの活用に加え、宅配などを行う商店の情報を校区ごとにまとめた買物支援ガイドブックを作成、配布するなど、多様で持続可能な仕組みを構築してまいります。
次に、年金生活者支援給付金については、国において対象者へ確実に支給できるよう取り組まれており、令和2年度は新たな支給対象者にも請求書を送付できるようにするなどの見直しが検討されております。
次に、障がい者雇用については、令和2年度から障がいのある方を対象とした正規職員採用試験の受験資格を見直すこととし、引き続き法定雇用率を上回るよう、さらなる雇用拡大を進めてまいります。
障がい者施設の物品などについては、目標を定めて、さらなる調達に取り組むなど、就労支援の充実を図ってまいります。
ヘルプカードについては、福岡市版を作成し、区役所などで配布するとともに、耳マークについても、区役所窓口などに設置しており、引き続き普及啓発に努めてまいります。
障害者手帳のカード化については、行政手続の電子化や利便性の向上の観点を含めて、総合的に検討してまいります。
リフト付福祉バスについては、利用者の御要望に応えられるよう運行会社と協議してまいります。
次に、障がい児・者の日常生活用具については、今後とも、利用状況や他の施策での給付の有無などを総合的に検討し、給付する種目や品目の追加などを行ってまいります。
なお、緊急地震速報の受信については、一般に普及しているテレビ、ラジオ、携帯電話などで可能であり、給付対象とはしておりません。
また、視覚障がい者等への情報提供については、福岡市の印刷物の点字版や録音版を作成するとともに、手話通訳者の派遣などを行っております。今後とも、音声コード、ユニボイスの普及啓発や電話リレーサービスの活用など様々な手法を検討しながら情報提供の充実を図ってまいります。
障がい者グループホームについては、令和元年12月末現在で171か所設置されております。職員の手厚い配置が必要となる重度障がい者を受け入れるグループホームに対する運営費補助制度を福岡市独自で創設するなど、障がいのある方の親なき後を見据えた支援の充実を図ってまいります。
障がいのある方の就労支援については、就労継続支援事業所において就労の機会を提供するとともに、知識の習得や能力向上のための訓練が行われております。事業者を対象としたセミナーの開催など、今後とも、継続的な支援を行ってまいります。
次に、就職氷河期世代の支援については、各区の就労相談窓口において支援を行うとともに、就労が不安定で生活にお困りの方については、生活自立支援センターにおいて包括的支援を行ってまいります。
また、ひきこもり支援については、ひきこもり成年地域支援センターを核として関係機関が連携をし、多角的支援を行ってまいります。さらに、国、県、経済団体などの関係機関とともに構成するふくおかプラットフォームにおいて支援に取り組んでまいります。
次に、介護人材の確保については、新たな人材の参入促進、介護ロボットのレンタル制度の試行、介護職員に対する処遇改善加算の取得促進など、労働環境、処遇の改善及び研修を通した資質の向上に一体的に取り組んでまいります。
また、外国人の受入れを促進するため、ミャンマーなどへ介護士を派遣し、現地での教育支援を行うとともに、外国人の介護人材と地域住民との草の根交流などに取り組んでまいります。
次に、女性活躍社会の推進については、市内事業所の実態調査の分析などを踏まえ、第2次働く女性の活躍推進計画を策定し、全庁一体となって取り組んでまいります。
また、相談については今後とも、男女共同参画推進センターに加え、就労、起業、子育て、教育、福祉など専門の相談窓口において助言や支援を行ってまいります。
次に、在住外国人の受入れ環境の整備については、テレビ電話通訳やAI多言語音声翻訳システムを区役所に導入するなど、窓口における多言語対応の充実を図るとともに、転入手続時の生活ガイダンスにより、ルール、マナーなどの周知に取り組みます。
また、地域住民との交流促進を図るなど、外国人にも暮らしやすいまちづくりに取り組んでまいります。
次に、性的マイノリティへの支援については、パートナーシップ宣誓制度の他の自治体との連携拡大に努めるとともに、企業や団体に対して引き続き性的マイノリティに関する理解を促進する取組を進めてまいります。
市立中学校の新たな標準服に関する御質問については、後ほど教育委員会から御答弁いたします。
次に、子どもや若者に関する御質問にお答えをいたします。
まず、スポーツ・レクリエーションの環境づくりについては、総合体育館や今津運動公園野球場の供用を開始しており、今後とも、地区体育施設の計画的な改修や福岡マラソンの開催、子どもたちを対象としたスポーツビュッフェの実施などに取り組んでおります。
次に、子ども医療費助成制度については、令和3年度からの制度拡充に向け、制度の検討、システムの改修、新しい医療証の交付などの準備を進めてまいります。
小児のインフルエンザ予防接種については、国において社会全体の流行を抑止するほどの客観的な事実は存在しないとの見解が示されており、法に基づく定期接種ではなく、個人の任意接種とされております。福岡市としましては、せきエチケットなどの予防法の啓発に努めるとともに、国の調査研究の動向を注視してまいります。
小児・AYA世代のがん患者への支援に関する御質問については、後ほど教育委員会から御答弁いたします。
次に、婚活支援については、福岡エリアでは民間団体が毎年300を超える出会いイベントを実施しており、福岡市は県が集約したそれらの情報をホームページやチラシなどにより周知しております。また、県と共同で婚活セミナーを開催しており、引き続き支援に取り組んでまいります。
次に、ひとり親家庭自立支援給付金事業については、高等職業訓練促進給付金の給付対象を働きながら通信制を利用して資格取得を目指す場合などにも拡充しており、ホームページや区役所窓口のほか、個別にも周知してまいります。今後とも、施策の充実や利用促進に取り組んでまいります。
少子化対策については、多子世帯への支援として保育所を利用する第3子以降の児童の副食費の助成を福岡市独自に実施しており、令和2年度からは対象施設を幼稚園、企業主導型保育施設、認可外保育施設にまで拡大いたします。
次に、教育行政についての御質問でありますが、まず小中学校など地域における公的備蓄及びネット・メディア依存対策に関する御質問について、私から御答弁いたします。その他の質問については、後ほど教育委員会から御答弁いたします。
小中学校など地域における公的備蓄については、各小学校に防災倉庫を設置し、避難所で必要となる発電機や照明器具などの資機材を配備するとともに、各公民館に食料、水、簡易トイレなどを備蓄しております。
次に、ネット・メディア依存対策については、保育士向けの研修会を実施するとともに、乳幼児健康診査などの機会を捉え、啓発に引き続き取り組んでまいります。また、依存の早期発見、支援については、精神保健福祉センターで専門相談を行うとともに、自助グループの周知に努めてまいります。なお、国が判断基準などの整備を検討しており、その動向に留意してまいります。
次に、地域コミュニティについては、地域デビュー応援事業や公民館における事業などを通して、幅広い世代の住民の地域活動への参加を支援するとともに、共創コネクターの配置などにより、企業やNPOなど地域をつないでおります。また、地域集会施設への補助を行っており、空き家の活用も含め、地域の居場所づくりに取り組んでまいります。今後、自治協議会や自治会、町内会の位置づけの明確化や新たな支援の検討を行うなど、共創の地域づくりを推進してまいります。
民生委員・児童委員については、令和2年度より研修体制や欠員地区に対する支援を拡充し、活動費を増額するとともに、引き続き業務の精査など負担軽減に努めてまいります。
次に、児童虐待の防止、予防対策については、産後早期の母親に対する健康診査や子育てに困難を抱える家庭に対するヘルパー派遣を新たに実施するほか、こども総合相談センターの児童福祉司や児童心理司を増員するとともに、研修の充実など職員の専門性の強化を図ってまいります。
また、乳幼児健康診査において医療機関の受診を促すほか、保健師などの家庭訪問による状況の確認や保健指導に加え、各区の要保護児童支援地域協議会や児童虐待防止医療ネットワークにおいて関係機関が連携をしながら、虐待の早期発見、早期対応に取り組んでまいります。
保育人材の確保については、就職準備金の貸付けなどにより、潜在保育士の確保に積極的に取り組むとともに、福岡市独自の制度として保育士への勤続手当、初任給調整措置費の支給や家賃の一部助成、奨学金の返済支援など、保育士の処遇改善に取り組んでおります。また、保育士の負担を軽減するため、保育業務のICT化を進めるとともに、悩みの相談窓口を設置しております。さらに、令和2年度からは新たに保育支援員の配置費用を助成することにより、就業継続と離職防止を図ってまいります。
待機児童対策と幼児教育の負担軽減については、保育所の新設や増改築のほか、幼稚園の活用などにより、令和2年度は新たに1,000人分の受皿を確保してまいります。
副食費については、国の制度により低所得世帯や多子世帯は負担が軽減されております。さらに、福岡市では保育所を利用する第3子以降の児童の副食費の助成を独自に行っており、令和2年度からは対象施設を幼稚園、企業主導型保育施設、認可外保育施設にまで拡大いたします。
次に、医療的ケア児の保育については、令和2年度から全ての公立保育所で実施するとともに、民間保育所などの看護師の雇用や幼稚園などへの看護師の派遣の費用を助成いたします。
障がい児保育については、令和2年度から全ての公立保育所で1対1で対応する児童の保育を実施するとともに、受入れを行う民間保育所などに保育士の雇用費を助成いたします。
また、保育所などに通う障がい児への支援については、療育センターによる外来療育や保育士などによる訪問支援、児童発達支援センターの分園との並行通園などを引き続き実施するとともに、新たな分園の設置についても、検討を進めてまいります。
留守家庭子ども会については将来的な利用児童数を予測して、今後とも、学校施設の活用を含めて計画的に整備を進めてまいります。
子育て世代包括支援センターについては、妊娠届出時の面談や乳幼児健診、保健師による家庭訪問や育児相談など、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援に引き続き取り組んでまいります。
産後ケア、産後ヘルパー派遣事業については、令和元年度から手続の簡素化や自己負担の軽減を行っており、今後とも、充実に努めてまいります。
また、地域子育て拠点の充実については、子どもプラザにおける一時預かり事業の実施や相談機能の強化に向けた検討を進めるとともに、子どもプラザや子育て交流サロンと各区保健福祉センターとの連携を図ってまいります。
次に、安全、安心で良好な生活環境についての御質問にお答えをいたします。
まず、バス停の上屋やベンチの設置については、バス事業者による設置を基本としつつ、福岡市もバリアフリー重点整備地区内などにおいて設置を進めてまいります。
また、鉄道駅のバリアフリー化については、国の基本方針見直しの動向を見極めながら、鉄道事業者と協議してまいります。
道路のバリアフリー化については、バリアフリー基本計画に定めた生活関連経路の重点的な整備を進めるとともに、その他の生活道路においても優先度を勘案し、整備に取り組んでまいります。
次に、セーフティネット住宅については、令和元年度実績を上回る登録数の確保を目指し、新たに家賃低廉化補助などの経済的支援に取り組むとともに、民間賃貸住宅への円滑な入居を支援してまいります。
市営住宅については、子育て世帯に対する収入基準の緩和や募集枠の確保など、ファミリー世帯の入居促進に引き続き努めてまいります。
また、建て替えにより創出される将来活用地においては、地域課題の解決に資する施設の立地を誘導してまいります。
次に、住宅用火災警報器については、積極的な広報活動に取り組むとともに、設置義務化から10年を機に自治協議会等を通して、地域に対する啓発を推進してまいりました。今後はさらに民間企業などとの連携を図り、設置及び点検の啓発に取り組んでまいります。
消防力の強化については、救急需要の動向などを踏まえ、令和2年度は博多消防署に救急隊1隊を増隊するなど、体制を強化してまいります。
また、水害時などに多くの方を一度に救助できる高機能救命ボートを機動救助隊に配備するなど、人命救助のための装備などの充実を図ってまいります。
次に、教職員による救命講習については、小学5年生と中学2年生を対象に取り組んでおり、平成30年度は市立小中学校の約9割で実施しております。今後とも、教育委員会と緊密に連携をし、全ての小中学校での実施を目指してまいります。
次に、駅周辺などの駐輪場については、公共によるほか、附置義務駐輪場の整備の促進などにより確保に努めてまいります。
水道に関する御質問については、後ほど水道事業管理者から答弁いたします。
無電柱化の促進については、引き続き防災の観点から緊急輸送道路を中心に計画に沿って取り組んでまいります。
公共施設の非常用発電設備については、法令に基づき点検を実施してまいります。さらに、避難所となる公共施設については、災害時の避難支援として電気自動車を活用した公民館の非常用電源の確保などに取り組んでまいります。
次に、所有者不明土地対策については、九州地区所有者不明土地連携協議会とも連携をし、取り組んでまいります。
また、管理不全空家等の対策については、条例などに基づき、所有者などへの指導、助言、その他必要な措置を迅速に行うなど対策を一層推進してまいります。
小中学校の通学路のブロック塀に関する御質問については、後ほど教育委員会から御答弁いたします。
次に、人と地球に優しい持続可能な都市の構築についての御質問にお答えします。
まず、地球温暖化対策については、事業所省エネ計画書制度への参加を促進するため、エネルギー管理士などによる計画書の作成支援を新たに実施します。排出量の取引や二酸化炭素削減の義務化などについては、事業所の取組や削減の状況などを把握しながら、引き続き検討してまいります。
雑がみについては、回収促進袋を全戸配布する校区の拡大をはじめ、資源物を出す場所を分かりやすく示したマップの配布など、さらなる回収促進を図るとともに、事業系ごみについては、令和2年10月から新たに古紙の分別を行うなど、古紙の資源化を強化してまいります。また、事業所への戸別訪問を実施し、会議資料の電子化などの啓発を行い、ペーパーレス化を推進してまいります。
リフューズの啓発については、レジ袋などを断る取組を市政だよりや出前講座などで呼びかけるとともに、令和2年度からは小学校の社会科副読本に解説を加え、子どものうちから実践行動の意識を高めるなど、環境学習の充実を図ってまいります。
また、若年世代向けのコンビニ用マイバッグの作成や事業者との共同マイバッグキャンペーンを実施するなど、プラスチックごみの削減を推進してまいります。
次に、食品ロス削減については、家庭で未利用の食品を集めるフードドライブの実施や、外食時の適量注文を呼びかける福岡エコ運動協力店の拡大など、実践行動の促進を図ってまいります。また、食品関連事業者によるICTやAIを活用した発生抑制の取組を支援してまいります。
フードバンクへの支援については、ガイドブックを活用し、活動の認知度を高めながら、新規企業の開拓や食品提供量の確保を図ってまいります。
次に、市が管理している道路照明灯のLED化については、令和8年度までに完了するよう取り組んでまいります。また、自治会、町内会などが設置している防犯灯のLED化については、引き続き補助制度やメリットを周知し、促進してまいります。
下水汚泥については、固形燃料化施設を令和3年2月の供用開始に向け、整備してまいります。
東部資源化センターの火災については、スプレー缶のガスなどに何らかの原因で引火したと推定しており、今後、危険物の排除の徹底に加え、発火監視装置の設置など火災の予防及び監視、消火体制の強化に取り組んでまいります。
また、市政だよりや家庭ごみルールブックに加え、出前講座や環境イベントなど、様々な機会を捉えてごみ出し方法の周知を図ってまいります。
安全な収集方法については、排出状況などを踏まえ検討してまいります。
次に、コミュニティパーク事業については、地域による公園利用のルールづくりと自律的な管理運営により、地域にとって使いやすい魅力的な公園づくりを目指すものであり、きめ細やかな支援を行ってまいります。
保存樹については、所有者の適切な維持管理のため、樹木診断や剪定費用の補助などの支援を行ってまいります。
街路樹については、倒木などによる事故を未然に防ぐため、樹木医による街路樹診断などを計画的に実施してまいります。
次に、観光・MICEに関する御質問にお答えします。
まず、東京オリンピック・パラリンピックにおけるインバウンドへの対応については、開催時期に合わせて、福岡市美術館において夜間楽しめるイベントを開催するなど、福岡の新たな観光の魅力を創出するとともに、外国人観光客への観光案内の強化や観光情報サイト「よかなび」などによる情報発信の充実を図ってまいります。
また、福岡独自の観光資源については、鴻臚館、福岡城などの史跡を活用したにぎわい創出のほか、生の松原元寇防塁の駐車場整備や住吉神社などの歴史資源のユニークベニューとしての活用を図るとともに、博多旧市街プロジェクトをさらに推進するなど、福岡の歴史、文化を生かした観光振興に積極的に取り組んでまいります。
九州のゲートウェイ都市機能の強化については、マリンメッセ福岡B館などの整備を進め、供給力向上を図るとともに、デジタルマーケティングを活用した幅広い国や地域からの誘客、九州の自治体と連携をした周遊ルートの魅力発信などに取り組んでまいります。
ナイトタイムエコノミーの充実については、屋台の営業者確保に向けた公募を行うとともに、情報発信に努めてまいります。
また、都市型観光として観劇やエンターテインメントのほか、体験コンテンツなど、夜の魅力の充実を図り、PRを行ってまいります。
次に、外国人観光客などの受入れ環境の充実については、多言語やキャッシュレスに対応した店舗を拡大してまいります。また、災害時の情報提供や多様な食文化への対応など、外国人観光客が安全、安心に過ごすことができる環境の充実を図ってまいります。
次に、都市基盤の整備に関する御質問にお答えします。
まず、須崎公園については、拠点文化施設との一体的な整備、活用により、天神とウォーターフロントを結ぶ新たな回遊拠点づくりに取り組んでまいります。
大規模公園の整備や特色ある公園づくりについては、それぞれの特徴や資源を生かすとともに、市民や企業と共働しながら取り組んでまいります。
次に、都心部の交通対策については、都心循環BRTをはじめ、フリンジパーキングの確保や交通マネジメントなどを総合的に進めるとともに、ウォーターフロント地区再整備における将来的な交通需要に対応するため、必要な交通対策の検討などに取り組んでまいります。
生活交通の確保については、条例に基づき休廃止対策や不便地対策などに取り組むとともに、住民意識調査の結果などを踏まえ、持続可能な生活交通の確保に努めてまいります。
また、主要な鉄道駅における折り返し系統バスの導入などに関係者と連携をしながら取り組んでまいります。
ノンステップバスやユニバーサルデザインタクシーについては、事業者への補助を行うなど、引き続き導入促進に努めてまいります。
地下鉄のユニバーサルデザインへの配慮など、交通事業に関する御質問については、後ほど交通事業管理者から御答弁いたします。
次に、農林水産業に関する御質問にお答えします。
まず、農林水産業の生産環境の改善、強化については、農地情報の収集、活用や耕作放棄地対策を進めるとともに、ICT、IoTを活用したイノシシの捕獲活動など、効果的な鳥獣被害対策を推進してまいります。
また、森林の適切な経営管理や林道の整備、博多湾の底質改善に取り組むなど、生産基盤の保全に努めてまいります。
農林水産業の経営強化については、市内産農水産物の学校給食への活用や産地見学会などによる地産地消を推進するとともに、新たな商品開発に取り組む生産者への支援など、ブランド化や6次産業化を促進してまいります。
水産物のブランド化については、国内外の有名シェフの招聘や砂ゼロアサリの商談などによる販売力の強化に取り組んでまいります。
農業用ため池については、適切な維持管理や整備保全に取り組むとともに、地域住民への情報提供に努めてまいります。
次に、鮮魚市場の高度衛生化については、国や市場関係者との協議を行いながら、施設整備を着実に推進してまいります。
農水産物の輸出手続については、平成29年度から輸出証明書を市場内で発行することでスピードアップにつながり、件数も着実に増加してきており、今後とも、手続の短縮に努めてまいります。
農福連携については、農業者と福祉事業者との意見交換会、福祉事業所職員を対象とした農業指導、農地情報の提供などにより農業従事者の確保や障がい者などの農業分野での就労の促進に取り組んでまいります。
最後に、福岡空港と博多湾に関する御質問にお答えをします。
まず、福岡空港については、九州・西日本地域の経済発展や交流を支える重要な交通基盤であり、その機能の強化は福岡の発展や地域の活性化にとって重要な課題です。現在の混雑状況や将来の航空需要に適切に対応するため、滑走路増設の早期完成を国に強く要望するとともに、福岡市としても協力してまいります。
博多港におけるクルーズの受入れにおいては、福岡らしい自然や歴史、伝統文化などを生かした観光の推進や個人旅行の促進など、寄港地観光の質の向上に取り組んでまいります。
また、民間活力を生かした施設の整備、運営など、クルーズ拠点港にふさわしいターミナル機能の強化に向けて取り組んでまいります。
博多港の航路誘致については、九州・西日本地域の経済を支える物流拠点としての役割を果たすため、特にアジアの主要港との多様な航路網の構築を進めるとともに、物流ITシステムをはじめ、効率性の高い物流機能の強化を図るなど、戦略的な取組を進めてまいります。
また、アイランドシティにおいて、国と連携しながら岸壁や背後のヤード整備など、コンテナターミナルの機能強化に取り組むとともに、D岸壁全体の完成に向け、国に対して今後も提言を行ってまいります。
ヨットハーバーについては、これまでのヨット環境を引き継ぐとともに、新たなにぎわい空間を提供し、市民サービスの向上を図るため、民間のノウハウを活用しながら魅力を高め、市民にとって貴重な財産となるよう取り組んでまいります。
以上、市政各般にわたり御答弁いたしましたが、承りました御意見、御提言に留意し、市民の代表である議会との対話を真摯に進めてまいります。今後とも、経済的な成長と安全、安心で質の高い暮らしのバランスが取れたコンパクトで持続可能な都市として、九州全体の発展に貢献し、アジアの中で存在感のある都市づくりを進め、人と環境と都市活力の調和が取れたアジアのリーダー都市の実現を目指して全力で市政運営に取り組んでまいります。よろしく御協力をお願いいたします。
◯副議長(楠 正信) 清森水道事業管理者。
◯水道事業管理者(清森俊彦) 水道に関する御質問にお答えいたします。
安全でおいしい水の供給については、子どもたちに安全、安心でおいしい水を届けるため、教育委員会が実施する小中学校の大規模改造などの機会を捉えて、直結給水化を支援してまいります。
また、小規模貯水槽については、これまでの調査で管理が不十分であった施設を対象に実施している改善状況の確認や再指導などのフォローアップを令和2年度で完了し、貯水槽の管理や水質に関する相談については引き続き丁寧に対応するなど、今後とも、保健福祉局と連携し、適正管理に向けた指導の徹底を図ってまいります。
次に、IoTやAIなどの先進技術の導入については、ポンプなどの設備機器の点検の効率化に加え、故障の予兆発見や劣化診断などへの活用を検討しており、引き続き経営の効率化に向け取り組んでまいります。
最後に、水道施設の耐震化については、浄水場の耐震化を進めるとともに、配水管の新設、更新時には全て耐震管を使用するなど計画的に実施しております。特に避難所などへの給水ルートについては優先的に耐震化を進めており、令和6年度までに整備してまいります。
また、大規模停電時に給水ができない一部の地域については、令和2年度に非常用発電設備を整備するなど、市内全域で安定した給水ができるよう取り組んでまいります。以上でございます。
◯副議長(楠 正信) 重光交通事業管理者。
◯交通事業管理者(重光知明) 地下鉄に関する御質問にお答えいたします。
まず、地下鉄のユニバーサルデザインへの配慮については、国や市の新たなガイドラインを踏まえた駅施設の案内サインなどの総点検の実施、宿泊税の活用による博多駅筑紫口や天神駅東口での昇降機の増設、2000系車両の大規模改修に合わせた車内案内表示器の4か国語対応やドア開閉予告灯、チャイムの新設などに取り組むほか、ヘルプマークについては、駅窓口でのカードの配布と駅構内、車内での周知に努めてまいります。
次に、地下鉄七隈線延伸工事については、土木本体工事をはじめ、順次着手する線路や駅建築などに関する工事においても、細心の注意を払って安全措置を講じるなど安全対策に万全を期してまいります。
営業線の車両や施設などの安全対策については、日常点検や定期検査の充実を図り、状況に応じて迅速かつ的確に修繕を実施するとともに、経年劣化の状況を踏まえて、計画的、予防的に工事などに取り組むことにより、維持管理の徹底を図ってまいります。
次に、地下鉄の車両基地や駅構内などの浸水対策については、当面の対応措置を講じるとともに、今後、新たに示される浸水ハザードマップも踏まえながら、必要となる施設、設備などの改修計画を策定し、速やかに実施してまいります。
次に、国内外からの来訪者の利便性向上やおもてなしの推進については、博多駅に配置している多言語対応の駅コンシェルジュの福岡空港駅への拡大配置や、コンベンション施設、博多旧市街プロジェクトと連携した駅の魅力づくり、国内外からの来訪者に使いやすい企画券の検討や実証実験などのほか、世界水泳選手権大会の開催に向けた機運醸成にも取り組み、観光・MICEの振興にも寄与してまいります。
駅ナカビジネスについては、天神駅と博多駅構内での新店舗区画の創出などにより、店舗誘致に取り組み、駅のにぎわいづくりにつなげてまいります。以上でございます。
◯副議長(楠 正信) 星子教育長。
◯教育長(星子明夫) 教育に関する御質問に対しまして教育委員会からお答えいたします。
まず、子どもの登下校時の防犯対策については、交通安全活動を行う地域や保護者の方に防犯の観点からも児童生徒の見守りをしていただいております。また、学校、警察、教育委員会で構成する協議会などを通して、校区の危険箇所や不審者などの情報共有を行い、適切に各学校に情報を提供しております。さらに、防犯避難訓練やスクールガードリーダーによる防犯教室を実施しており、今後も登下校時の防犯対策の充実に努めてまいります。
次に、市立中学校の新たな標準服については、機能性や耐久性、保護者の経済的負担の軽減、性的マイノリティへの配慮などについて検討し、基本モデルを作成しております。なお、特徴の一つとして、スラックスやスカート、キュロットの中から生徒自身が選択できるようにしております。
次に、医療従事者と教育関係者との連携については、児童生徒の病気の状況に応じて情報を共有する会議を行っており、今後も連携強化に努めてまいります。
市立高等学校におけるICTを活用した遠隔教育については、療養中の生徒が適切な教育を受けることのできる環境整備について検討してまいります。
復学、就学支援については、就学相談を通して適切な学びの場を検討するなど、今後も療養中の生徒等に寄り添った教育の充実に努めてまいります。
次に、教育実践の指針については、第2次教育振興基本計画において、目指す子ども像に「やさしさとたくましさをもち、ともに学び未来を創り出す子ども」を掲げ、その実現に向けて、確かな学力の向上やグローバル社会を生きるキャリア教育の推進など、17の施策に取り組むこととしております。特に重視する教育の方法として示す、教育、心理、福祉の専門スタッフが連携した、子ども、家庭への支援やICTを活用した教育活動の充実などを通して施策を推進し、SDGsが掲げる目標の実現につなげてまいります。
次に、教員の働き方改革については、教職員の業務改善のための実施プログラムにより、教職員の長時間勤務の解消や業務改善に向けた取組を引き続き進めてまいります。
また、管理職の意識改善については、管理職対象の研修において働き方改革に関する内容を取り入れており、今後とも、意識の向上に努めてまいります。
併せて、教員の在校時間の客観的な把握を徹底するとともに、勤務時間の上限を定め、業務量の適切な管理や健康管理に取り組んでまいります。
次に、教員の人材確保については、平成30年度実施の採用試験から年齢制限を緩和するとともに、実践力や人物重視の選考方法を導入したところであり、引き続き人物重視の選考を行い、実践力を備えた教職経験者や専門性や豊かな社会経験を有する多様な人材を積極的に採用してまいります。
新任教員の人材育成については、各学校における校内研修が新任教員の負担にならないよう配慮しつつ、充実したものになるよう、管理職や指導教員に対して指導を行うとともに、新任教員の課題やニーズに応じた研修の機会をつくり、適正な人材育成に努めてまいります。
次に、学校給食費の無償化については、学校給食費は法令により保護者負担とされているもののうち、食材料費相当額のみを負担していただいておりますが、経済的理由により援助が必要な世帯に対しては、就学援助などによる支援を行っております。
次に、少人数学級については、第2次教育振興基本計画に基づき、小中学校9年間の発達段階区分に応じた教育を推進するため、小学校1年生から4年生までは35人以下学級、中学校1年生については、学校の選択による35人以下学級としており、令和2年度も引き続き実施してまいります。
また、小学校5、6年生の一部教科担任制における教科の拡大やチームティーチングなどの少人数指導における対象学年と教科の拡大を図り、教員の専門性を生かした指導や児童生徒の学習状況に応じた指導の充実に努めております。
少人数学級の在り方については国の動向に留意するとともに、今後とも、教職員定数の充実を国に要望してまいります。
次に、Q-Uアンケートの実施については、小学校4年生から中学校3年生までの全ての児童生徒に年1回または学校の実態に応じて年2回実施し、いじめや不登校などの発見や早期対応に努めており、今後もより効果的な実施に向けて検討してまいります。
児童生徒が互いに教え合う共同学習については、新学習指導要領で定められている思考力や判断力、表現力を育成するとともに、自尊感情や思いやりのある心を醸成するための有効な手段であると考えております。第2次教育振興基本計画においても、新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業改善を実施し、主体的かつ対話的で深い学びの実現を図ることとしており、今後とも、共同学習などの指導方法の充実に努めてまいります。
次に、遠距離通学費の助成については、就学援助制度において実施しており、公共交通機関を利用する児童生徒全員を対象とした通学費助成については、今後、その在り方について検討してまいります。
次に、小中学校における防災対策については、学校の危機管理マニュアルに基づき、毎年、火災や風水害、地震や津波などに対応する避難訓練を計画的に実施するとともに、避難訓練モデル校において、気象庁や消防署の専門家の指導の下、緊急地震速報を活用した公開避難訓練を実施しております。今後も各学校の訓練結果の評価などを集約し、防災対策の充実に努めてまいります。
次に、小中学校及び特別支援学校の防犯カメラについては、設置及び運用に関するガイドラインの見直しや防犯カメラの更新等も含め、子どもたちの安全確保のための取組を進めてまいります。
次に、学校におけるネット・メディア依存対策については、全小中学校において各教科や道徳の時間などで自分の言葉に責任を持ち、相手を思いやることのできる心を育てる取組の充実を図っております。
また、通信会社と連携し、メディアについて正しく学ぶ授業の実施や児童生徒や保護者などへの啓発に努めております。今後は児童生徒がインターネットやゲームへの依存の状態を客観的に把握できるような取組について検討してまいります。
次に、学校規模適正化については、子どもたちに安心して学ぶことができる良好な教育環境を提供するため、関係局と連携し、長期推計を含めた児童生徒数の推計の改善を図りながら、西都地区及びアイランドシティ地区の新設小学校の整備や高取小学校の校舎増築など、良好な教育環境の実現に向けた取組を推進してまいります。なお、工事期間中の教育環境を損なわないよう、騒音防止などの対策を行うとともに、運動場などの使用制限がある場合には、指導内容や方法の工夫、代替施設の活用など、状況に応じた指導計画を作成してまいります。
次に、学校トイレの整備については、大規模改造事業や単独事業において洋式化及び乾式化を標準として整備に取り組んでおり、今後も早期の整備に努めてまいります。
特別教室については、夏季の授業における不都合を解消する必要があること、また、災害時には学校の教室を地域住民の福祉避難室として活用することも想定されることなどから、空調設備の整備に向け取り組んでまいります。
体育館への空調設備の整備については、多額の整備費を要することから、施策の優先順位を総合的に判断していく必要があり、今後の検討課題であると考えております。
次に、公立夜間中学の設置については、夜間中学に関する認知度を上げることが必要であり、引き続き広報に取り組んでまいります。また、他都市の公立夜間中学では、市外から通学する生徒も多く在籍しており、広域での取組や調整が必要であることから、県と協議しながら教育機会の確保に向けた取組を進めてまいります。
最後に、小中学校の通学路のブロック塀については、大阪府北部地震発生直後に教職員による安全確認と専門家による一斉調査を行っており、その結果を基に関係局と連携しながら対応を進めております。
今後も各学校での通学路点検の際に、ブロック塀の状況も併せて確認し、児童生徒の安全確保に努めてまいります。以上でございます。