◯31番(大石修二)登壇 おはようございます。私は公明党福岡市議団を代表して、道路及び道路上の設置物の維持管理について、福岡市民の財産である街路樹の維持管理対策について、スケートボードの運動施設整備について、以上3点について質問を行ってまいります。
初めに、道路及び道路上の設置物の維持管理についてであります。
私たちが快適な日常生活を送る中で、重要な役割を担っている福岡市内の道路。この道路について、具体的にどのような種類の道路があり、その全ての距離を合計するとどれくらいの距離になるのでしょうか。また、この莫大な距離の道路に対して、どのような維持管理を行っているのでしょうか。道路の維持管理に係る決算額について過去5年間の推移をお示しください。
以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 福岡市内の道路法上の道路につきましては、国道、県道及び市道があり、総延長は約4,000キロメートルでございます。そのうち、福岡市は国が直接管理する直轄国道や自動車専用道路を除く全ての道路を管理しており、その延長は約3,900キロメートルでございます。
道路の維持管理につきましては、損傷やふぐあいを早期に発見し、事故の未然防止を図るため、パトロール車の車上からまたは自転車や徒歩により、幹線道路につきましては月2回以上、生活道路につきましては年1回以上のパトロールを実施いたしております。また、全国に先駆けまして平成6年度から路面下の空洞調査を計画的に実施しており、空洞の早期発見、早期補修に努めております。
しかしながら、これらのパトロールや調査だけでは全ての損傷箇所を把握することは困難でございます。
こうしたことから、市民や企業の皆様が道路の損傷を発見された場合、速やかに通報していただくことを目的に作成いたしました道路の傷みカードをお配りし、通報の御協力をお願いしているところでございます。また、令和元年6月25日からはLINEを活用した通報システムの運用を開始し、市民から写真や位置情報など正確な情報を迅速にいただくことで、速やかな対応が可能となっております。
次に、道路の維持管理に係る過去5年間の決算額につきましては、平成26年度が約21億6,400万円、27年度が約20億8,200万円、28年度が約21億2,100万円、29年度が約22億6,300万円、30年度が約23億4,700万円でございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 道路上にはさまざまな物件が設置、整備されているかと思いますが、具体的にはどのようなものが存在しているのか、お示しください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 道路管理者である福岡市が道路法等に基づき設置する施設といたしまして、道路照明灯、街路樹、カーブミラー、道路標識や白線の路面標示などがございます。また、交通管理者である福岡県公安委員会が道路交通法等に基づき設置する施設といたしまして、信号機、規制標識、横断歩道や黄色の路面標示などがございます。そのほか、占用物といたしまして、上下水道管、ガス管、電柱、電線や防犯灯などがございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 今、道路上への設置物及び各種の線、路面標示について御答弁をいただきましたが、今回はその中でも街路樹、道路照明灯、防犯灯、カーブミラー、道路に白線や黄色の線で標示されている路面標示についてお尋ねをしてまいります。
まず初めに、道路照明灯、防犯灯、カーブミラーについてでありますが、それぞれの設置主体者及び設置数をお示しください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 道路照明灯及びカーブミラーにつきましては、福岡市が設置しております。平成30年度末現在の設置数は、道路照明灯が約3万7,000基、カーブミラーが約1万9,000基でございます。なお、防犯灯につきましては、自治会等が設置しており、平成30年度末現在の福岡市からの補助金交付件数からおおむね4万3,000灯が設置されているものと認識いたしております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 道路照明灯につきましては、以前に明るい町づくり照明協会という団体が設置していた時期もあるかと思いますが、明るい町づくり照明協会という団体はどのような団体だったのか、お答えください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 明るい町づくり照明協会は、昭和41年に発足いたしました任意団体でございまして、当時全国的に展開されておりました明るい町づくり運動の一環として、照明灯の普及促進により、地域の交通安全、防犯などに寄与することを目的として設立されたものでございます。
その後、道路照明灯や防犯灯の整備も進み、同協会は一定の役割を終えたものとして、平成25年度末をもって解散となったものでございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 明るい町づくり照明協会が設置した道路照明灯については、どれだけ設置されたのか、そして、その引き継ぎ状況を含めて現状はどうなっているのか、お示しください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 明るい町づくり照明協会が設置した照明灯、いわゆる明町灯の設置数につきましては、同協会が解散いたしました平成25年度末時点で約4,000灯でございました。明町灯の引き継ぎ状況につきましては、道路照明灯として福岡市に移管されたものが約400灯、防犯灯として自治会等に移管されたものが約2,500灯、撤去されたものが約1,100灯となっております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 御答弁では、相当数の道路照明灯、防犯灯、カーブミラーが設置されてきていますが、肝心であるそれぞれの維持管理、保守点検はどのように行われているのか、お尋ねいたします。また、それぞれの維持管理、保守点検費用はどのように推移してきているのでしょうか、あわせてお答えください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 道路照明灯の維持管理につきましては、日常のパトロールにより、ポールの傾きや照明器具のふぐあいなどについて確認を行っております。また、保守点検といたしまして、10年に1回、設置後10年を経過した道路照明灯を対象に、ポールの腐食状況等について、委託による定期点検を行っております。その維持管理に係ります過去5年間の決算額につきましては、平成26年度が約1億200万円、27年度が約1億1,600万円、28年度が約1億8,200万円、29年度が約1億5,900万円、30年度が約2億7,900万円となっております。
次に、カーブミラーの維持管理につきましては、道路照明灯と同様に、日常パトロールにより、ポールの傾きやミラーの破損等について確認を行っております。また、保守点検といたしまして、適宜ポールの腐食状況等について、委託による一斉点検を行っております。その維持管理に係ります過去5年間の決算額につきましては、平成26年度が約2,200万円、27年度が約3,600万円、28年度が約2,200万円、29年度が約2,100万円、30年度が約6,000万円となっております。
次に、防犯灯につきましては、設置者であります自治会等におきまして適宜維持管理が行われているものと認識いたしております。なお、防犯灯の設置箇所の把握や状態の確認のため、平成21年度及び22年度におきまして、福岡市で民間灯実態調査を実施いたしております。また、先ほど申し上げました明町灯につきましても、平成25年度末に自治会等へ引き継がれた際、状態の確認を行っております。加えまして、福岡市の道路パトロールにおきまして、防犯灯のポールの傾きなどにつきましても目視確認を行っているところでございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 防犯灯につきましては、設置者が自治会、町内会等になっており、維持管理、保守点検についてもそれぞれに委ねられていますが、自治会、町内会等において具体的にどのような維持管理、保守点検が行われているのか把握していますでしょうか、お答えをください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 自治会等によっては定期的に防犯灯の見回りを行ったり、あるいはポールの腐食や照明器具の取りつけの緩みについて安全点検を行っていると伺っているところでございます。なお、ポール式の防犯灯は根元が腐食する可能性もあることから、市がLED化工事の御相談を受け付けました際には、照明器具を既存の電柱に設置する、いわゆる共架式での整備をお勧めいたしております。その際は、あわせましてそれまでのポールの撤去工事費用についても補助を行っているところでございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 各自治会、町内会等が防犯灯を設置する際には、どのような点に注意しなければいけないのか、お示しください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 自治会等は、防犯灯の設置者として適切に維持管理をする必要がございます。ポールの倒壊などの事故が発生した場合は、その賠償責任が生じる可能性もございます。こうしたことから、自治会等から防犯灯に係る補助金の申請等がなされた際に、事故発生時の賠償責任を負う可能性があることについてお知らせをいたしておりまして、あわせて賠償責任保険への加入についてもお勧めしているところでございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 仮に各自治会、町内会等が設置した防犯灯で倒壊事故などが発生し被害が生じ、補償が発生した場合は当然でありますが、各自治会、町内会等が責任を持つことになるのでしょうか、お答えください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 防犯灯の設置または維持管理が適切に行われなかったことにより他人に損害を生じさせたときは、民法等の規定により、設置者である自治会等がその損害を賠償する義務を負うこととなります。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 先ほど、各自治会、町内会等が防犯灯を設置する際に、種々の説明等を行っているとのことでありますが、事故発生時の補償対策などに対しては、ほとんどの自治会、町内会等で対策はとられていないのではないかと思っております。実態はどうなっているのか、また、どのようにお考えでしょうか、あわせてお答えください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 福岡市の道路パトロールにおきましても、防犯灯のポールの傾きなどについて目視確認を行っているところではございますが、防犯灯の事故が発生した場合の補償対策は重要なことでございますので、自治会等に対し、機会を捉えまして、賠償責任保険への加入をお勧めしているところでございます。
保険に加入している自治会等があることは承知いたしておりますけれども、ただいまの議員の御指摘を踏まえまして、保険の加入状況につきまして、早急に実態把握を行ってまいります。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 防犯灯の設置については、市で設置補助を行い、設置した後は、各自治会、町内会等が設置者ですので、何か起こった場合は設置者で責任を持ってくださいと言われているようで、これはまことに不親切、無責任で、制度の不備ではないかと思っております。これから実態調査をするとのことでありますが、対応が遅過ぎるのではないでしょうか。幸いにもこれまで大きな事故は発生していませんが、不測の事態に備えて保険の加入も含め、安全、安心の防犯灯になるよう早急な対応をお願いしたいと思います。
そこで、各防犯灯につきましても、直営灯に準じて設置や維持管理責任は福岡市で行い、電気代のみを自治会、町内会等に負担してもらう、そうであれば、各自治会、町内会等の皆さんも安心して設置ができるのではないかと思っております。こういった形に改めることはできないのか、御所見をお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 防犯灯につきましては、地域の実情を熟知している自治会等が設置箇所を創意工夫し、維持管理を行っていただくことで、地域の防犯意識の向上につながっているものと認識いたしております。今後とも、防犯灯につきましては、補助金制度を御活用いただきながら、自治会等に設置、維持管理していただくことが望ましいものと考えております。
しかしながら、先ほど議員から御指摘をいただきましたように、事故発生時の補償対策におきまして、自治会等の負担が過剰となる可能性もございますことから、先ほど申しました保険の加入状況の実態把握を早急に行いますとともに、維持管理や保険加入のあり方などの対応策につきまして、市民局と連携しながら早急に検討を進めてまいります。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) それから、道路照明灯、防犯灯、カーブミラーにつきましては、この全てを合わせれば相当な設置数になります。これらについて、データの管理はどのように行っているのでしょうか。一元管理を行ってデータベース化はできているのでしょうか。効率的、効果的な管理に資する取り組みが必要かと思いますが、御所見をお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 道路照明灯や防犯灯、カーブミラー等のデータ管理につきましては、福岡市全域の道路の維持管理を効率的に行うために平成10年度から道路維持管理システムを運用し、おただしの施設の位置や点検結果等の情報につきまして、一元管理を行っております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 次に、道路上の各種の線についてお尋ねをいたします。
道路上には横断歩道を初め、路肩の白線や道路中央の白線など、たくさんの種類の線、路面標示が引かれています。最近は安心、安全意識の向上から、道路上での対策について市民意識が大変に高くなってきております。福岡市内全域にはどのような線、路面標示があり、また、それぞれの設置者は福岡市や県公安委員会などありますが、どこになるのか、具体的にわかりやすくお答えください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 福岡市が管理する道路には、道路管理者である福岡市が設置する路面標示と、交通管理者である福岡県公安委員会が設置する路面標示がございます。道路管理者が設置する路面標示といたしましては、道路法等に基づき、道路の構造を保全しまたは交通の安全と円滑を図るために設置する路肩や道路中央の白線、車線を区分する白い破線などがございます。また、交通管理者が設置する路面標示といたしましては、道路交通法等に基づく交通規制等を行うために設置する横断歩道や停止線、道路中央の黄色い線、最高速度の標示などがございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 質問の冒頭に、福岡市が維持管理をしている道路の距離数をお聞かせいただきましたが、約3,900キロメートルと日本列島を縦断してもまだ余るという、相当の距離を維持管理していることがわかりました。そういった中で、夜間や雨降りの車の運転時に、消えかかった白線や完全に標示が消えていて危険だとか、道路中央の白線が消えている道路、路線が多い、早急な対策をとってほしいなどという指摘、要望が市民の皆さんから寄せられております。
実際に市民の皆さんから区役所や本庁を含め、年間にどれだけの相談、要望が寄せられているのでしょうか、お答えをください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 道路に関する市民や企業の皆様からの相談、御要望につきましては、平成30年度は約1万1,900件でございましたが、このうち路面標示に関するものは約220件となっております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 白線や路面標示については、市民の皆さんの中で、陳情までに至らなくても不満が潜在化している可能性もあるのではないかと思っております。
そこで、本市では過去、道路総点検や道路に特化した市民アンケートを実施したことはあるのか、また、先ほど御答弁いただいた道路パトロール等で得られた情報はどのように生かされているのか、あわせてお答えください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 路面標示を含む道路施設の総点検につきましては、道路法に位置づけられた法定点検と、福岡市の自主点検がございます。法定点検につきましては、橋梁やトンネル、横断歩道橋等の道路施設を5年に1度の頻度で実施をいたしております。また、自主点検は、道路側溝の格子状の鉄ぶた、いわゆるグレーチングでございますけれども、これやカーブミラー等につきまして、適宜一斉点検を行っており、直近では、グレーチングは平成27年度、28年度、29年度の3カ年におきまして、また、カーブミラーは平成30年度に実施をいたしております。
次に、道路に関するアンケートにつきましては、福岡市が毎年実施する市政アンケート調査を活用いたしまして、2年に1回実施をいたしております。
次に、道路パトロールやLINEによる通報等で得られました情報につきましては、システムで一元管理をいたしまして、情報の共有や対応状況の進捗管理に役立てており、優先度の高い箇所から速やかに補修を行っております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 福岡市内では数多くの種類の線や路面標示があり、また、設置者が福岡市であったり県公安委員会であったりと、市民の皆さんには大変わかりづらくなっていますが、本市においては年間にどれくらいの距離の線や路面標示の新設、補修に取り組んでいるのか、過去5年間分の決算額と施工延長についてお示しください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 路面標示の過去5年間の決算額とその施工延長につきましては、平成26年度が約1億3,300万円、約260キロメートル、27年度が約1億800万円、約163キロメートル、28年度が約9,300万円、約150キロメートル、29年度が約1億5,400万円、約131キロメートル、30年度が約1億3,800万円、約141キロメートルでございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 県公安委員会が道路上の線を引く場合は、福岡市とはどのように連携をとっておられるのでしょうか。さらには、福岡市からの要望については十分に応えてもらっているのか、お答えをください。市民の皆さんには、福岡市か県公安委員会かは関係なく、きちんと安全、安心の対策がとってもらえればよろしいわけで、恐らくですが、本来、県公安委員会への要望であっても一番身近な区役所へ届いているのではないかと思っております。そういう観点から確認をしているところでありますので、御答弁をよろしくお願いいたします。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 県公安委員会が設置、管理いたします路面標示に関する市民からの御要望につきましては、主に区役所でお受けし、その都度、各警察署へ内容をお伝えしております。また、各警察署におかれましては、各種の要望につきまして、優先順位に基づき対応しているものと聞いているところでございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 今、線、路面標示についてお尋ねをいたしましたが、この種の白線、路面標示は設置場所によって消えるまでの期間に違いがあるように思われますが、その要因についてお示しください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 路面標示の摩耗度合いにつきましては、設置場所によって大きな差があり、その要因といたしましては、交通量の多寡、車の重量や発進、停車に伴う負荷、あるいは道路勾配など路面の状況等によるものでございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 白線、路面標示について、耐久性をお尋ねしましたが、引き直しや新たに整備をする際には、公的な基準か何かがあるのか、お示しください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 路面標示の設置に関する公的基準につきましては、内閣府・国土交通省令である道路標識、区画線及び道路標示に関する命令において、設置場所、標示内容や規格等について示されております。なお、補修に関して定めた公的基準はございません。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 各種の線や路面標示の耐久性については、交通量、路面の状況等、さまざまな要因で大きく変わってくるとの説明でありましたが、現在の福岡市において、消えた路面標示の再標示については、どれだけの周期で取り組んでおられるのか、お示しください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 路面標示につきましては、交通量や路面の状況等により摩耗の進みぐあいが大きく異なることから、補修の周期などに関して定めた公的基準はございません。福岡市では、道路パトロールや通報で得られた情報をもとに、交通量の多寡、通学路の有無、また、カーブ区間の見通しの状況などを総合的に判断し、優先度に応じて速やかに補修を行っているところでございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 福岡市において、再標示に関する周期について定めた基準は特にはないとのことですが、それでは、実際に消えた路面標示についてはどうするのか、今後の取り組みをお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 路面標示の補修につきましては、道路構造の保全、安全な道路交通の確保の観点から重要な課題であると、このように認識をいたしております。限られた予算の中で優先順位に従って速やかに補修を行っているところでございます。今後とも、各区役所や交通管理者と緊密に連携し、補修に取り組んでまいります。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 消えた白線について、優先順位をつけて取り組んでいくとの御答弁でありますが、何年も路面標示が消えたところが絶対に出ないように、しっかりとした取り組みを要望しておきます。
路面標示の耐久性に大きく影響すると思われます道路の舗装材についてお尋ねをいたしますが、最近、市内でアスファルト舗装材と並び、白っぽいコンクリート舗装材ではないかと思われる舗装材とが混在した舗装形態がよく見受けられるようになりました。
天神中央郵便局前バス停付近もそうですが、なぜこのような混在舗装形態の取り組みを始めたのでしょうか。路面標示の耐久性確保と何らかの関係性があるのでしょうか、お答えください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 議員御指摘の天神中央郵便局前バス停付近の舗装につきましては、アスファルトのすき間にセメントミルクを浸透させたもので、半たわみ性舗装と称しております。この舗装は、通常のアスファルト舗装に比べますと、車両の重量による負荷に強く変形しにくいことから、舗装の剥離やわだち対策に有効であるため、大型車両の通行が多い幹線道路の交差点やバス停付近に施工しているものでございます。
なお、路面標示の耐久性につきましては、通常のアスファルト舗装の場合と半たわみ性舗装の場合とで材質の違いによる差はないものと考えております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 今、御答弁いただきましたようなアスファルト舗装と半たわみ性舗装の使い分けというような取り組みは、今後拡大されるのでしょうか。それぞれのメリット、デメリット、経済性の観点を含めてお答えをください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 半たわみ性舗装は、施工単価が高く費用を要しますが、アスファルトよりかたく、耐久性にすぐれていることから、幹線道路の交差点やバス停付近などに今後とも、積極的に採用してまいりたいと考えております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 今後、車両が道路上の線や路面標示等を感知しての高齢者や交通弱者の安全確保、そして、自動運転車両の普及など、夜間を含めた視認性の向上など、はっきり確認できる白線を中心とした路面標示の重要性は、今後さらに高まってくるのではないかと思っております。当然、予算の問題もありますが、消えにくく、耐久性や視認性の高い新材料、新素材の使用や、先進事例の研究など、局としてさらに積極的に取り組むべきではないかと思いますが、これまでの取り組みとこれからの取り組みについて御所見をお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 駒田道路下水道局長。
◯道路下水道局長(駒田浩良) 路面標示に関する新技術、新素材につきましては、事故を未然に防ぐ観点から重要であると認識しており、夜間や雨天時の視認性の向上、あるいは摩耗に対する耐久性の向上に寄与するものと期待をいたしております。
福岡市が管理する道路での事例といたしましては、国道263号の三瀬峠の一部区間におきまして視認性の高い路面標示を平成24年度に施工いたしております。
引き続き、新技術、新素材の開発動向を注視し、費用対効果も踏まえまして、活用を検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) この質問の最後に、高島市長の道路設置物に対する維持管理、安全、安心対策への取り組みについて御所見をお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 高島市長。
◯市長(高島宗一郎) 道路は安全で安心な市民生活と都市活動を支える重要な都市基盤でありまして、市民共有の財産でございます。
道路及びその設置物の維持管理に当たりましては、日常的なパトロールや定期点検を行うなど、ふぐあいの早期発見、そして、早期補修を行いまして、安全、安心の確保に努めますとともに、令和元年6月25日から、市民の皆様から手軽に、また、迅速かつ正確な情報を提供していただけるように、LINEを活用した通報システムの運用を開始いたしました。11月末までに道路、河川、公園など公共施設のふぐあいに関する通報がおよそ1,150件寄せられておりまして、これらの情報をもとに、迅速な対応が可能となってございます。
今後とも、安全、安心で快適な道路としていくため、引き続き市民や企業の皆様に情報提供をお願いしますとともに、効果的、効率的な維持管理にしっかりと取り組んでまいります。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) それでは次に、福岡市民全体の大きな財産である街路樹についてでありますが、ことしの7月、国においてグリーンインフラ推進戦略という政策が打ち出されております。ここでいうグリーンとは、単に緑、植物という意味合いだけを持つのではないようでありますが、地方自治体とのかかわりや自治体が取り組むべきことなど、具体的にお示しください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 国のグリーンインフラ推進戦略とは、社会資本整備や土地利用などのハード、ソフト両面において、自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある地域づくり等を進める取り組みであるとされておりまして、具体的には、治水対策や暑熱緩和、自然環境豊かな魅力ある都市空間の形成などについて、多様な主体の幅広い連携のもと取り組んでいくものであるとされてございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 今、グリーンインフラ推進戦略の御説明をいただきました。今回質問を行う街路樹の維持管理や利活用施策については、国の政策から見れば、単なる個別事業にしかすぎないかもしれませんが、緑全体の政策から見れば大変に重要な意味合いを持つ政策であると思っております。
そこで、福岡市の緑、街路樹についてお尋ねをいたします。
今現在、福岡市内には全域に数多くの街路樹が植えられていて、市民を初め、福岡市を訪れる多くの来訪者の皆さんに潤いと安らぎを与えております。
今日までの福岡市内の街路樹の沿革、街路樹がもたらす効果、効能について、また、福岡市内の街路樹の樹種について、樹齢についてはどうか、高木、中低木とそれぞれどれだけの数を維持管理されているのか、さらには、福岡市の街路樹の特徴があればお示しください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 福岡市内の街路樹につきましては、大正11年に香椎参道にクス並木を整備したことを初めといたしまして、これまで四季を感じることができる筑紫通りのイチョウや地域性を生かした渡辺通りのクロガネモチの植栽などを行ってまいりました。街路樹がもたらす効果としましては、都市景観の向上や防災機能の向上、都市の環境改善などがございます。
また、街路樹の樹種につきましては、ホルトノキ、ケヤキ、イチョウ、クロガネモチ、クスノキ等がございまして、樹齢につきましても、植栽されて間もない数年程度のものから50年を超えるものまで路線によってさまざまでございます。
市内の街路樹の数につきましては、高木は5万5,000本余、中木は2万7,000本余、低木は170万本余を管理しており、その特徴といたしましては、市の木であるクスノキやクロガネモチを初めとした郷土色豊かな常緑樹を多く取り入れていることなどでございます。また、剪定におきましては道路上の安全を確保しつつ、各樹木の持つ本来の姿を尊重する管理を行っており、都市景観の向上に寄与しております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 街路樹のもたらす効果、効能や役割などをお示しいただきましたが、一方で、街路樹に対する相談もふえてきているのではないか、そのような心配もしていますが、市民等から寄せられる街路樹に対する相談はどうなっているのか、過去5年間分をお示しください。また、相談内容はどのような内容があるのか、あわせてお示しください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 相談件数につきましては、平成26年度は1,276件、27年度は1,373件、28年度は1,574件、29年度は1,255件、30年度は1,505件となってございます。また、相談内容につきましては、街路樹の剪定や刈り込みのほか、街路樹の除草や落ち葉の清掃、毛虫などの害虫に関する要望などがございます。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 私のところにも街路樹の御相談が寄せられています。樹木の剪定、落葉対策、根上がり対策、イチョウの実のにおい、汚れ問題、下水管の根詰まり、街灯や標識の妨げ、倒木の心配など、結構多くの問題が提起されてきました。
特に根上がりの問題については深刻な相談が多いと感じているところでありまして、先日は、御商売をされている方からでしたが、歩道に設置されている植栽から根上がりを起こして店の中まで入り込み、店の床を押し上げてコンクリートが割れたというケースや、雨降りの夕方に根上がりにつまずいてしまい転倒してしまったと、膝から下を30針縫った上に足首を骨折した事故など、大変な問題でありました。
この根上がり問題については、具体的にどのような対策をとっているのか、お示しをください。また、剪定やイチョウ問題などを含め、その他の相談についてもお示しください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 根上がりの対策といたしましては、区役所と連携しまして、根切りなどを適宜行ってございます。また、根上がり防止対策として、植栽時に防根シートを設置することや、舗装の下の路盤部分に根を誘引しやすい基盤材を用いることなども行っております。
その他、剪定やイチョウなどの相談につきましても、まず現場を確認して安全に支障があるものなど緊急性が高いものにつきましては、できるだけ速やかに対応することといたしております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 街路樹の整備及び維持管理につきましては、住宅都市局と道路下水道局の役割分担はどのようになっているのでしょうか、お示しをください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 街路樹の整備につきましては、計画時に街路樹の配置や樹種などについて住宅都市局と道路下水道局とで協議を行いまして、植栽工事は道路下水道局が行っております。
街路樹の維持管理につきましては、住宅都市局は植樹帯内の樹木などを管理し、道路下水道局は植樹帯外の道路全般の管理を行うことといたしております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 街路樹の維持管理については、住宅都市局と道路下水道局がかかわっていますが、実際に事故が起こった場合は、事故の内容にもよると思いますが、責任の所在はどのようになるのでしょうか、お答えください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 先ほどお答えいたしましたとおり、植樹帯内は住宅都市局、植樹帯以外の道路の根上がりは道路下水道局といたしておりますが、街路樹の根は植樹帯の外にも伸びていくために、事故が起こった場合などは、双方で現場の状況を確認し対応することといたしております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 福岡市内全体の街路樹の維持管理にはどれだけの費用がかかっているのでしょうか、過去5年間の維持管理費用をお示しください。また、市民1人当たりに換算すると幾らになるのか、全政令市で比較するとどうなるのか、お示しください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 維持管理費用につきましては、平成26年度約4億4,600万円、27年度約4億4,300万円、28年度約4億4,100万円、29年度約4億8,900万円、30年度約4億9,400万円となってございまして、近年は徐々にではありますが、増額してきたところでございます。これを市民1人当たりに換算いたしますと、約310円となっております。また、市民1人当たり額の他政令市との比較につきましては、街路樹管理費用の対象となる内容が都市によって異なりますため、他都市との単純な比較は困難でございますが、管理費用についての回答を得られた16政令市を区分いたしますと、400円未満が2都市、400円以上600円未満が7都市、600円以上が7都市となっております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 今、御答弁をいただきましたが、福岡市民1人当たりの街路樹にかける予算は約310円と、全政令市の中でも多分ですが下のほうに位置していると思います。街路樹の維持管理費用は、ここ数年大きくはふえていません。街路樹を取り巻く予算は大変に厳しい状況だと思っております。
先日、視察に行った名古屋市、京都市、仙台市なども街路樹関係の予算は減ることはあってもなかなかふえていかないと心配をされておりました。しかし、その中でも、各都市とも市民の皆さんや企業と協働して、路線ごとのネーミングライツや街路樹パートナーシップ制度など、知恵を絞った取り組みを行っておりました。本市においても、大きく、市民やCSR活動の盛んな民間企業などを巻き込んだ全市的な取り組みが必要な時期に来ているのではないでしょうか、御所見をお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 街路樹そのものではございませんが、植樹帯の中の花壇づくりにつきましては、市民や企業との共働により花や緑を維持管理する制度として、一人一花ボランティア花壇制度やスポンサー花壇制度に取り組んでございまして、今後とも、他都市の事例も参考にしながら、市民や企業を巻き込んだ取り組みなどについて検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 福岡市では御答弁にありましたように、高木が約5万5,000本余り、中低木が約172万本余りと、相当数の街路樹の維持管理を行っております。樹木情報や作業情報など、街路樹のさまざまな情報をデータベース化して一元管理することは、業務の効率化に大いに資するものと思います。東京の杉並区では、街路樹に係るデータを一元的に管理し、樹種、所在地、樹木画像、施設番号を表記した電子地図を一般公開することで、住民からの問い合わせや苦情への対応を円滑に進める取り組みを行っております。本市の取り組みはどうなっているのか、お聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 街路樹の管理データにつきましては、植栽時の情報や市民要望、作業履歴などを一元管理するシステムを設けておりまして、緑のまちづくり協会が運用いたしております。今後につきましても、システムの更新を進めるとともに、必要に応じて機能の強化を図ってまいります。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 街路樹は誰のものか。それはもちろん、福岡市民全体の財産であります。そういった意味からいけば、市民全体で街路樹を支えていく必要があるのではないかと思っております。現在の福岡市においては、市民と街路樹の距離は遠く感じられます。市民の皆さんにもっと街路樹を身近に感じ、関心を持ってもらう取り組みも必要ではないでしょうか。これまで街路樹に特化した市民アンケートなど、実施したことはあるのでしょうか、お答えください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) これまで街路樹に特化したアンケートは実施しておりませんが、福岡市基本計画の成果指標に関する意識調査におきまして、毎年、道路の緑が豊かであると感じている市民の割合を調査いたしておりまして、過去5年ごとの推移は、平成20年が55.6%、25年は66.4%、30年は72.6%と年々上昇いたしております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 視察に行った仙台市では、街路樹に特化した市民意識調査を実施しておりました。その意識調査をもとに、街路樹施策やまちづくりに生かしているとのことでありました。本市でも、街路樹に特化した市民意識調査を行い、施策に生かしていくことはできないでしょうか、御所見をお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 街路樹についての満足度調査はいたしておりますけれども、特化したものはしておりませんので、今後、緑の基本計画の改定に着手することといたしておりまして、街路樹のあり方に関しても市民アンケートなどを実施し、計画に反映させてまいりたいと考えております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) これからの福岡市の街路樹の維持管理をどうしていくのか、そして、福岡市民の貴重な財産を、どのように守り育んでいくべきか、このことは大変に重要なことであります。
名古屋市では、将来に向け道路空間や沿道環境との調和を重視した街路樹へ世代交代を進めるなど、量の拡大から質の向上へと街路樹管理の取り組みの方向性を見直しました。また、杜の都、仙台市においても、街路樹を生かしたまちづくりのための街路樹マネジメント方針の策定を予定しており、現在、審議中のようであります。
全国的にも、将来を見据えて街路樹への取り組みを強化してきております。
福岡市においても、市民の財産としての街路樹について、これからの本市の街路樹とまちづくりの羅針盤になる、街路樹の総合マネジメントの策定が必要かと思いますが、御所見をお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 石橋住宅都市局長。
◯住宅都市局長(石橋正信) 平成21年に福岡市新・緑の基本計画を策定しておりまして、道路の緑化につきましては、緑の連続性を持たせた風景づくりを行うこと、適正な管理を行い、緑の質とボリュームの向上に努めること、道路空間での花づくりなどを市民、市民団体、企業の共働により進めることなどを施策の基本的な考え方といたしております。
今後予定している緑の基本計画の改定におきまして、議会や市民の御意見を伺いながら、街路樹を含む街路空間の緑化のあり方についても検討してまいります。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 福岡市民の貴重な財産としての街路樹について、これからどのように取り組んでいかれるのか、この質問の最後に高島市長の御所見をお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 高島市長。
◯市長(高島宗一郎) 街路樹は、街路空間を彩り、都市景観の形成、都市の防災性の向上、都市環境の改善などに寄与する市民の貴重な財産であります。
そのため、福岡市では、これまで道路の整備にあわせて計画的な街路樹の植栽に努めるとともに、近年では、市民や企業、行政が一体となって一人一花運動を推進し、花と緑を通じた共創のまちづくりに取り組んでおります。
今後とも、市民の貴重な財産である街路樹を守り育んでいくとともに、市民や企業と共働し、風格ある緑豊かなまちづくりを進めてまいります。以上です。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 次に参ります。皆さん、B3スポーツというスポーツを御存じでしょうか。余りなじみがないかと思いますが、BMX、スケートボード、インラインスケートの3つの種目の総称をB3スポーツと言うようであります。2020年の東京オリンピックの種目に、野球・ソフトボール、空手、スポーツクライミング、サーフィン、そして、スケートボードの5競技18種目が決まりましたが、今回は、その中のスケートボードにつきましてお尋ねをしてまいります。
スケートボードは、その手軽さとファッション性などから、いわゆるストリートスポーツとして広く若者の中に浸透しているようであります。しかし片方で、スケートボードが若者に普及、浸透していくにつれて、問題が生じていることもさまざま指摘を受けているところであります。一部の心ないスケートボード愛好者によるまちなかでの走行や、手すりや段差、一般の公園施設で遊ぶことによる破損や騒音問題などを引き起こし、管理者や地域住民との間でトラブルに発展することもあるようであります。しかし、ほとんどの多くのスケートボードの愛好者の皆さんは、ルールをしっかりと守り、スポーツとして楽しんでおります。
そこで、お尋ねをいたしますが、現在、福岡市ではこのスケートボードに対してどのような御認識をお持ちか、お聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 下川市民局長。
◯市民局長(下川祥二) スケートボードにつきましては、2020年の東京オリンピックで新たに競技として正式採用された、特に若い世代に人気があるスポーツであると考えております。
なお、平成30年度に本市が実施したスポーツに対する意識と活動の実態に関する調査において、過去1年間にスケートボードやローラースケートなどを実施したと回答した人は0.9%であり、回答した人のうち約8割が30代以下となっております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 御答弁いただきましたように、本市でもスケートボードは若い人に人気があるスポーツであります。来年の東京オリンピックの正式種目でもあり、今後ますます競技人口はふえていくものと思います。
そこで、これから取り組まれる福岡市スポーツ振興計画の改定においては、ぜひスケートボードについてもしっかりと取り組んでいただきたい、そして、その際には、実際の競技者、愛好者であり、実際に活動している皆さんの御意見を十分にお聞きいただきたいと思いますが、御所見をお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 下川市民局長。
◯市民局長(下川祥二) スポーツ振興計画の改定に当たりましては、各種競技団体を含め、広く市民の皆様の御意見を伺いながら進めてまいります。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 先日、日本スケートボード協会の役員の方やスケートボード愛好者の皆さんから御意見をお聞きする機会がありました。福岡市には2009年に経営破綻するまでビッグエアという民間の屋内施設があり、そこで皆さんはスケートボードで活動していたとのことでありました。そして、他のスポーツは各種目別の施設が整備されていますが、スケートボードにはなかなか専用施設が整備されませんと心配をされていたのがとても印象的でありました。確かに、現時点では全国的にもスケートボードの専用施設は数が少ないようではありますが、片方で、競技人口の増加に伴い少しずつ施設整備が進んできているようでもあります。
福岡市内ではどうでしょうか、公園も含めてスケートボードができる施設がありますか、お答えをください。
◯議長(阿部真之助) 下川市民局長。
◯市民局長(下川祥二) 本市におけるスケートボードができる施設につきましては、雁の巣レクリエーションセンターに、指定管理者の自主事業として初心者向けの専用練習エリアが開設されております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 日本スケートボード協会の役員の方やスケートボード愛好者の方が熱く語っておられたのは、福岡市にぜひスケートボード専用施設を整備していただきたいということでありました。
なぜ福岡市にスケートボード専用施設が必要なのか、何点か挙げてみたいと思います。
まず、青少年の健全育成の観点からの施設整備の必要性であります。最近は、スケートボードの愛好者が低年齢化してきていると専門家は指摘をしております。全国のスケートボード施設に行くと親子連れの姿が数多く見受けられ、小さい子どもから小中高生、大人まで滑る順番待ちが出たり、福岡市内でもスケートボードのイベントを開催すると、たくさんの親子連れでいっぱいになることも多いとのことでありました。さらに、スケートボード協会の役員の方がおっしゃっていたのは、中学、高校の部活動にスケートボード部があれば、間違いなく人気の部活になるという指摘であります。スケートボードというスポーツが幅広い年代に拡大していることがよくわかると思います。
次に、スケートボードが持っている経済効果であります。すばらしいスケートボード施設には、日本中から、時には世界中から多くの人が集まるということであります。福岡市はアジアの拠点都市でもあり、もしも福岡市にすばらしいスケートボード場が整備されれば、アジアからの観光や交流人口の増加につながる可能性が非常に高いということであります。実際、先ほどの日本スケートボード協会の皆さんや愛好者の方々にお話をお聞きした際にも、その方々も日本全国や海外にまで競技をするために出かけていくとのことでありました。
まさに若者が集まる場として、さらに、観光や誘客資源としての可能性は大変に有望ではないかと思っております。御所見をお聞かせください。
◯議長(阿部真之助) 下川市民局長。
◯市民局長(下川祥二) スケートボード施設につきましては、若者文化の発信、居場所づくりやにぎわいの創出につながるなど、プラスの面がある一方、騒音や利用者による迷惑行為、マナーの悪さなどの課題もあると認識しております。以上でございます。
◯議長(阿部真之助) 大石修二議員。
◯31番(大石修二) 非常にマイナスな御答弁でしたけれども、今の御答弁でスケートボードの課題についても御指摘をいただきましたが、ルールを守らない人たちはほんの一握りで、ほとんどの愛好者はルールを守りながらスケートボードを楽しんでおります。多くの愛好者の皆さんが心配されていたのは、一部のルールを守らない人たちのせいでスケートボードが悪く見られてしまうこと、そのことでありました。愛好者の皆さんは、指摘されている課題についても、みんなで乗り越えていきたいと決意をしておられました。
質問の最後に、福岡市内のスケートボーダーの皆さん、そして、スケートボード協会の関係者の皆さんなど、スケートボードを愛する全ての皆さんの思いは、この福岡市に九州一、日本一のスケートボード場を整備していただきたい、そして、福岡市を日本各地から、また、アジアの国々から若者が集まる場所にしてほしい、この皆さんの思いを高島市長へお伝えをして、スケートボード場整備への前向きな御答弁を期待申し上げまして質問を終わります。
◯議長(阿部真之助) 高島市長。
◯市長(高島宗一郎) 承りましたけれども、市民スポーツの振興を図る上で、まず、スポーツ環境の整備については大変重要なものというふうに考えてございます。
大石議員お尋ねのスケートボードにつきましては、2020年の東京オリンピックで新しく競技として採用された、若者に大変人気のスポーツで、その施設は、若者の文化の発信ですとか居場所づくりなどの効果もあると考えています。ただ、今、大石議員もごく一握りという形でおっしゃいましたように、そうした方による騒音を初め、規定時間外での利用ですとか、ごみの散乱ですとか、また利用者のマナー違反などの課題もあると聞いておりまして、整備については、これらの課題や市民ニーズなどを踏まえますとともに、民間の活用など、そのあり方を含めて調査や検討が必要であるというふうに考えています。
今後とも、スポーツをする、見る、支えるの3つの視点に立って、スポーツの振興に取り組んでまいります。以上です。