○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子)登壇 私は公明党福岡市議団を代表して、平時、災害時の垣根を越える備えについて、朝の小1の壁を乗り越える児童も保護者も安心できる支援について、2項目を質問いたします。
初めに、平時、災害時の垣根を越える備えについてです。
9月1日から9月7日は福岡市備蓄促進ウィークとし、家庭や企業内での備蓄をはじめ、市民の皆様に防災意識を高めていただく取組を行っております。備蓄品は避難生活を余儀なくされたとき、心身の健康を守り、命をつなぎます。備蓄品や避難をしたときに利用するサービスは、災害のときにしか使えないものでしょうか。商品やサービスを、これは災害時にだけ使えるもの、これは日常使いするものと分けるのではなく、どちらのときにも活用する考え方をフェーズフリーと言い、近年その概念が広まってきています。例えば、日常に使うエコバッグを水をしっかりとはじく生地のものにすることで、災害時は水をくむバケツ代わりに使えるなどです。そのような考えの下、本市の様々な資源やサービスを平時と災害時の区別をなくし、どちらの状況でも活用することはできないか、伺ってまいります。
まず、トイレについてです。災害避難時に課題の一つとなるトイレについて、今年度、移動式トイレの導入が予算化されました。7台の導入が見込まれており、災害時の備えとして大変心強いです。移動式トイレの導入に向けた現在の状況、スケジュールについて教えてください。
以上で1問目の質問を終わり、以降は自席にて質問を行います。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 移動式トイレにつきましては、トイレカーやトイレトレーラーなど種々の形式がある中で、機動性や汚水の貯留容量など災害時の効果的な活用の観点から、車種や仕様の検討を進めており、令和8年度当初からの納品を予定しております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) トイレカーにも様々な機能があり、現在、車種や仕様を検討しているとのことです。
福祉的要素を兼ね備えたトイレカーをいち早く導入された北海道苫小牧市に視察に伺いました。
資料1をお願いします。(資料投影)トイレカーの愛称も広く募集し、とまレットと名づけられた車体は、それだけで宣伝効果になるラッピングが施されています。車椅子の方と介助者の方が安全に乗ることができるリフトがついており、乗り降りもスムーズにできます。
資料2をお願いします。(資料投影)また、車内は180センチのベッドも置くことができる広さで、大人の方のおむつ替えも可能です。写真の左下側のベージュのものですが、可動式のテーブルです。ここにつかまりながら、利用することができます。また、トイレットペーパーの右横にあるものは鏡となっており、下半身の感覚がない方も便座に座れたかを確認しながらトイレを利用できるようになっております。また、水は一切使わず、おがくずがし尿を分解するバイオトイレで、衛生的でエコな仕様となっています。近年、トイレカーを導入する自治体も増えてきましたが、仕様は様々です。トイレを何基か搭載し、多くの方が利用できるものもあるようですが、車椅子の方や高齢者の方も安心して利用できる観点も必要です。
そこで、本市に導入される移動式トイレについて、車椅子の方が対応できるバリアフリー要素があるものになるのか、またオストメイト対応など可能となるのか、検討状況を教えてください。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 移動式トイレについては、車椅子の方やオストメイトヘの対応も含めて、その仕様を検討しております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 災害時の課題であるトイレに福祉的要素が加味されることは非常に重要です。
では、老若男女問わずおむつ替えが必要な方もいます。広いベッドが置ける仕様など、多くの方が安心できる移動式トイレとなるのか、お尋ねします。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) トイレカーでは使えるスペースが限られる中で、便器数の確保も重要であることから、おむつ台としては乳幼児用の大きさでの仕様を検討しております。大人用ベッドでのおむつ替えが必要な避難者に対しましては専用テントを設けるなど、避難所の状況に応じ対応していくことといたしております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 様々検討されていることが分かりました。トイレカーについて、本市では市民局が予算化し、災害時や防災などの啓発活動に活用されると伺っております。
では、平時にも様々な活用はできないでしょうか。
他都市の事例を紹介します。先ほどの苫小牧市の福祉トイレカーは、夏祭りや花火大会、音楽フェスなど地域の行事から大きなイベントまで出動し、導入から6,500人近くの方が利用されているということです。また、兵庫県南あわじ市では自走式水洗トイレカーを導入しています。災害時の対応を目的に導入されましたが、平時には市内陸上競技大会などスポーツイベントで利用するほか、市が関係する地域のお祭りなどへの貸出しを行っています。青森県八戸市でも、災害対応を目的にトイレカーを本年導入しました。公務で使用しないときの有効活用を図るため、スポーツ、文化、イベント活動等ヘトイレカーの貸出しを行っています。本市では災害時の対応を目的として導入するトイレカーですが、平常時の利用も積極的に行うことで、防災啓発にもつながるのではないでしょうか。
福祉的な要素も移動式トイレに導入されるのであれば、イベントなどへ外出したいが、トイレの問題で諦める御高齢の方や障がい者の外出支援につながると考えます。そのような検討はされていますでしょうか。
○議長(平畑雅博) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 高齢者などの外出支援の観点からの移動式トイレの活用につきましては、今後の調達や運用の状況などを踏まえながら、市民局と協議してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) ぜひ協議いただき、災害時だけではなく、平時は様々なイベントなどにも活用できるよう、局を越えた本市全体の貴重な財産としてトイレカーを活用していただきたいと思います。
次に、平時には水分補給として、災害時には無償で飲料を提供できる災害対応型自動販売機について伺います。
7月にロシア、カムチャツカ半島付近を震源に起きた地震で、日本の広い範囲に津波が押し寄せ、多くの方々が避難を余儀なくされました。8月の豪雨災害も同様でしたが、猛暑の中の避難に熱中症対策をはじめ、多くの課題があることを痛感しました。特に飲料水の確保は重要です。
そこで、大規模災害時に飲料水を無償提供できる自動販売機を公民館や市民センターに設置いただいていますが、現在の設置状況について教えてください。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 公民館に設置しております自動販売機は全て災害対応型でございまして、分館を含む153館中63館に1台ずつ設置をいたしております。また、市民センターには、それぞれ1台以上、合計で13台の災害対応型自動販売機を設置いたしております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) では、公民館や市民センターにはどのような手法で設置いただいているのか、教えてください。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 公民館では、市と各事業者で締結している災害対応型自動販売機の設置等に関する協定書に基づき設置をしており、市民センターでは、市の一括公募や指定管理者による自主事業などにより設置をいたしております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 本市でも公民館や市民センターヘの災害対応型自動販売機の設置が進んでいることが分かりました。
では、避難所となる小中学校には現在、災害対応型自動販売機の設置はあるのか、お尋ねします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 災害対応型自動販売機につきましては、全ての市立小中学校において設置はございません。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 現在、小中学校には設置されていないということです。
では、本市の小中学校に大規模災害時に飲料水を無償提供できる自動販売機の設置が可能かどうか、お尋ねいたします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 小中学校への災害対応型自動販売機の設置につきましては、平常時の利用において、児童生徒の金銭管理や設置場所などの課題を整理していく必要があると考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 設置には様々解決しなければならない課題もあるようです。
ここで、熊本市の取組を紹介します。市立小学校、92校中48校、中学校、42校中23校に災害対応型自動販売機を設置しています。教育委員会から小中学校長へ文書にてモデル校の募集や概要について周知し、設置が進んだとのことです。また、商品が購入され、得た収益は設置校に還元される仕組みとなっています。
本市の中学生から、熊本の自動販売機設置のニュースを見て、ぜひ本市にも設置してほしいとの声を伺いました。設置の理由は熱中症対策としての視点を含んだものでした。部活動などがある中学校での現在の熱中症対策についてのお取組を教えてください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 中学校での熱中症対策につきましては、文部科学省の通知に基づき、登下校時や部活動における教育活動全般における熱中症の事故防止と適切な対応の徹底について各学校に周知しております。各学校におきましては、熱中症警戒情報等の把握に努めるとともに、暑さ指数を計測し、環境省が示す熱中症予防運動指針に沿って活動の実施を判断しております。また、生徒の発達段階や状況、学校の実情を踏まえ、適切な休憩時間を設定することや水分補給を促すことなどにより取り組んでおります。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 様々取り組みいただいています。熊本市の災害対応型自動販売機は、平常時は部活動に参加する生徒や、また、夜間開放で校庭や体育館を利用する一般の方が活用し、熱中症対策にも一役買っており、好評とのことでした。また、災害時には五、六百本の飲料を手動で取り出すことができ、販売機によっては固形の栄養調整食品も配備しています。
北九州市、また、その周辺市町でも小中学校へ災害対応型自動販売機の設置が進んでいます。本市から部活動の遠征で他都市へ行き、中学校に自動販売機が設置している状況に驚いたとの生徒の声を伺いました。特に部活動に励む生徒は、どれだけ大きな水筒を自宅から持参しても水分が足りないこともあるようです。尋常ではない猛暑が続く中、安全に学校生活を送り、スポーツや勉学に励む環境を整えることも重要ではないでしょうか。
平時の熱中症対策、災害時の備蓄として本市でも小中学校の意向を確認し、今後、災害対応型自動販売機を設置することを検討できないか、御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 災害対応型自動販売機の小中学校への設置につきましては、児童生徒の金銭管理など、学校運営上の様々な課題を踏まえ、学校ごとに日常的な運用方法を定める必要があるものと考えております。今後、他都市の先行事例や民間企業の意向などを踏まえるとともに、希望する学校があれば、設置の可能性について検討してまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) ぜひお願いいたします。
これまで本議会でも多く議論された避難時の課題の一つ、乳幼児を連れた方々の避難所利用について伺ってまいります。
本市においても、地域防災計画や避難所運営の手引きなどにおいて乳幼児のいる家庭に配慮した授乳スペースや育児スペースの確保など、マニュアル化されています。また、お母さんの中には、お乳を搾る、いわゆる搾乳が必要な方もいます。体重1,500グラム未満で生まれた赤ちゃんは入院が必要となるため、お母さんが搾乳し、病院に届ける必要があります。避難所などでも搾乳が必要となる可能性があります。また、それは平常時も同じです。公共施設や商業施設の授乳室では搾乳もできるようになっていますが、お母さん一人で授乳室を利用しようとすると、赤ちゃんがいないのにどうして授乳室に入るのかといった目線があるとのことです。授乳室でも搾乳ができることが一目で分かるシンボルマークなどを掲示することで理解が深まるのではないでしょうか。
資料3をお願いいたします。(資料投影)神奈川県では、当事者団体であるNPO法人penaと連携し、リトルベビーとその家族に対する支援を行っています。その中で、この搾乳ができることを示すシンボルマークを作成し、それを公共施設や商業施設などの授乳室に掲示、搾乳に関する理解を広く推進しています。
本市においても平時から授乳室に搾乳ができるマークなどを掲示し、安心して搾乳できる環境づくりを進めていただき、災害時という混乱が生じるときにも理解と環境が構築されているべきではないかと考えますが、御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 福岡市では、乳幼児親子が外出しやすい環境づくりを進めるために授乳やおむつ替えのスペースを提供できる施設を赤ちゃんの駅として登録し、登録施設にシンボルマークなどを掲示しております。赤ちゃんの駅の授乳室は、搾乳での御利用も現行、平時においても可能でございますけれども、今後も気兼ねなく御利用いただけるよう検討してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) ぜひお願いいたします。
また、乳幼児を連れた保護者が避難所を利用するストレスは計り知れません。子どもの泣き声で迷惑をかけるのではと避難をためらう方もいます。
本市において、妊産婦、乳幼児専用の避難所は設置されていますでしょうか、お尋ねします。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 本市では、妊産婦、乳幼児専用の避難所は設置しておりませんが、公民館の和室や小学校の教室等を福祉避難室として活用し、妊産婦等が安心して避難生活を送れるようにいたしております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 能登半島地震で幼い子どもたちと避難生活を経験した母親は、一般的な避難所では相当なストレスを感じたと、当時を振り返り、専用の避難所の重要性を訴えました。子どもたちは声を出して遊ぼうとしますが、母親は周囲に気を遣って注意をすることが増え、子どもたちは不機嫌になってまた注意が増えるという悪循環に陥ったとのことでした。そうした中、保育所を避難所として開設し、専用の避難所の重要性が改めて認識されたとのことでした。
東京都葛飾区では児童館のほか、子ども未来プラザなど子ども向けの催しを開いている区独自の子育て関連施設を、妊産婦とおおむね生後6か月までの乳児を受け入れる避難所として今年度から開設予定にしているそうです。
本市においても、災害時、乳幼児を連れたお父さん、お母さんが少しでも安心して過ごせるよう、子どもプラザを妊産婦や乳幼児を連れた方々の避難所として活用してはいかがでしょうか、御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 妊産婦や乳幼児がいる家庭専用の避難所につきましては、子育て関連施設の活用など、他都市の事例も参考にしながら、こども未来局と連携をして検討してまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) ぜひお願いいたします。
本市の災害時の備え、また、その備えを平常時に活用できないか、平常時に利用しているところで災害時も過ごすことができないかなど、様々尋ねてまいりました。本市の貴重な資源やサービスをフェーズフリーの考え方で生かし、また、その視点を社会全体に広げることで市民の備蓄に対するハードルを下げ、大切な命を守る備えにつながると考えます。
この質問の最後に、災害への備え、また、平時の運用も含めた有効な対策を講じ、市民を守る防災対策へ向けた髙島市長の御所見をお伺いいたします。
○議長(平畑雅博) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 令和6年の能登半島地震をはじめ、近年、日本各地で大規模な自然災害が発生しておりまして、この状況を踏まえて、まち全体の防災力の強化を図っていくことが大変重要と考えてございます。このため、公的備蓄の拡充に取り組みますとともに、トイレカーの配備や温かい食事の提供、また、心身が休まる生活空間の確保に取り組むなど、被災者に優しい避難所環境の整備を進めております。また、教育や福祉など、既存の施設や設備を災害時にも有効に活用できるようにするなど、避難者の多様なニーズに応える環境づくりにさらに取り組んでまいります。今後とも、市民の貴い命と財産を守ることを第一に、災害に強いまちづくりにしっかりと取り組んでまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 次に、朝の小1の壁を乗り越える児童も保護者も安心できる支援についてです。
小学校進学に伴い、生活スタイルが変わることで仕事と育児の両立が難しくなる、いわゆる小1の壁が報道などでも取り上げられています。預ける時間が短くなる、預け先がないことで今までの勤務時間の出社が難しくなる共働き世帯は働き方を変えざるを得ない状況になるとの相談を受けます。社会全体での子育て世帯への理解と子どもを育てる環境が必要です。
本市の現状を確認してまいります。
こども家庭庁において、小学校の長期休業中におけるこどもの居場所に関する調査研究報告書が公表されました。市町村への調査として、平日の朝の子どもの居場所確保に向けた施策の有無の問いがありましたが、本市は回答されましたでしょうか。また、回答されていた場合はどのような回答をされたのか、教えてください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) こども家庭庁の調査につきましては、放課後児童健全育成事業の所管課へ、夏季休業中の放課後児童クラブの状況と併せて、平日の朝の子どもの居場所確保に向けた取組についても質問されたもので、未検討と回答しております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 本市としては今のところ検討されていない状況とのことでした。
では、働く世帯の状況について確認してまいります。
本市における子どもを持つ共働き世帯は、令和2年の国勢調査では9万6,313世帯となっており、平成27年の8万8,539世帯から7,774世帯も増加しております。子どもが未就学の際は共働きの多くの家庭が保育園を利用します。
そこで、保育園の開園時間は何時からでしょうか。また、保護者が園児を預ける主な時間が分かれば教えてください。
○議長(平畑雅博) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 認可保育所等の開園時間につきましては、原則午前7時となっております。また、保護者が園児を預ける主な時間について、これまで全園を対象とした調査は行っておりませんが、公立保育所7か所における令和7年7月の実績を見ますと、登園時間はおおむね午前7時30分から9時30分までとなっております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 早い時間から保育園では預かりを実施しています。小学校に上がると、保育園に預ける時間帯と小学校に登校する時間帯が変わる家庭も多いです。そのため、小学校の開門前に保護者と一緒に家を出る児童、保護者が先に家を出て、一人で戸締りをし、学校へ行く児童など、これまでとは異なるスタイルを余儀なくされる場合があると考えます。
保護者の不安や悩みは尽きないと考えますが、そのような声を聞く、また、相談できる機会はあるのでしょうか。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 保護者の相談機会につきましては、入学前年度に実施される就学時健診や入学説明会において、入学についての不安や悩みを保護者が学校に相談できる機会を設けております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) では、保護者から相談があった際、学校はどのように対応されるのか、伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 保護者からの登校に関する不安や悩みに対しましては、通学路における危険箇所を確認していただくことや御近所の子どもたち複数での登校などの助言を行っております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 保護者から相談する機会はあり、対応もいただいているようですが、家庭内で解決すべき問題と考え、相談ができず不安を抱える保護者も多いのではないかと考えます。子育てしながらでも意欲を持って働き続けられる環境をつくることは大切なことです。
資料4をお願いいたします。(資料投影)さきに伺ったこども家庭庁の調査でも、保護者へ意見を聞いています。学校がある日の朝、子どもが自宅で過ごしていると回答した保護者に対して、自宅以外の居場所の利用希望の有無を尋ねた結果です。自宅以外の居場所をとても利用したいと思う、利用したいと思うの合計が30.3%と、学校がある日の朝の居場所を求める保護者も一定数見られる状況です。
資料5をお願いします。(資料投影)また、この調査を学年別に見たところ、とても利用したいと思う、利用したいと思うと回答した小学校1年生の保護者の合計が42%、2年生の合計が31.6%、3年生の保護者が32.4%と、低学年の保護者は高い割合で朝の居場所を希望していることが分かります。また、利用したいと回答した保護者に対し、利用してみたい場所を尋ねたところ、学校との回答が59.8%と最も多い結果となりました。
そこで、本市の小学校の現状についても、確認してまいります。
本市の小学校の校門開放時間は学校により異なると考えますが、平均的な開放時間が分かれば教えてください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 小学校の門の平均的な開放時間につきましては、小学校には複数の門があり、職員が通勤で利用する門は、多くの学校が通勤時間に合わせて7時30分頃に門を開けております。そのほかで児童が利用する門は、多くの学校がおおむね7時50分頃から8時頃に門を開けております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) ある小学校では、15名ほどの児童が校門の開放を待っている現状があると伺いました。いつ事故に巻き込まれてもおかしくない状況です。
午前7時からの小学校見守り事業を実施する大阪府豊中市に視察に伺いました。空き教室や体育館など指定の場所で見守り員2名が対応し、教室に入ることができる時間まで過ごします。事前登録制となっており、事業開始の令和6年から延べ1万7,490人が利用しています。今年度からは夏休みなどの長期休暇期間中もこの事業を拡大し、働く保護者を支援しています。豊中市は、子育ては親だけがやるものという考え方から脱却し、子育ての社会化を目指しますと宣言し、子ども政策の充実、強化を図り、その一環としてこの事業を実施しています。
本市でも、保護者の出勤に合わせて家を出た児童の居場所を校舎内につくることで保護者支援につながると考えますが、所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 児童の登校時における安全確保につきましては大変重要であると認識しており、そのため各学校では、児童が日の出が遅い冬季においても安全に登校できるよう登校時間を設定しております。また、登校中の安全確保のため、通学路において多くの方に児童を見守っていただくとともに、保護者には登校時間を守るよう協力をお願いしているところです。登校時間前に学校に来る児童の対応については、安全面等の課題も含め、他都市の状況を調査してまいりたいと考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 保育園から小学校に上がる環境の変化は、子どもにとって大変大きなものです。送り迎えがあった保育園から自分の足で学校に通う、人間関係の規模が大きくなり、勉強という新たな習慣も始まる、ストレスがかかりやすい時期とも言えます。それに加え、今までになかった誰もいない家を1人で出る習慣が加わったり、不安を抱えて学校の前で待つ時間が出てくるということは、想像するだけでも小さな体に心に大きな負担をかけているのではと考えます。
では、小学校の開門前に地域で児童を見守ることを行っている校区などがあるのか、把握していれば教えてください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 地域での児童の見守りにつきましては、多くの学校において、登校時間を中心に自治協議会など地域ボランティアや保護者が通学路の要所で登校の安全見守りを行っていただいております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 通学路には多くの地域の方、また、保護者が見守りを行っていただき、通学の安全を確保いただいています。学校の開門を待つ状況に何か対策はないかと動いた東京都三鷹市にも視察に伺いました。三鷹市では、地域の有志が小学校と話し合い、校庭を開放し、自主的に見守りを行っていました。その需要の高さに市としても対策が必要と考え、保護者支援とコロナ禍で低下した児童の体力向上を目的に、朝の校庭開放事業を行っておりました。多い小学校では児童200人以上が校庭開放に参加し、朝から元気に校庭を駆け回っているとのことです。各学校にはシルバー人材センターヘ委託した2名の見守り員が配置され、予算は各学校年間120万円ほどで実施しているとのことです。
仕事を求めるシルバーの方にとって、朝の時間帯だけ、また、近所の小学校で働くことができる環境を喜ぶ方も多く、地域で小学生と挨拶ができる関係が築かれているとのことでした。安全面では、見守り員の目が届く範囲で遊ぶなどのルールを設け、大きな事故などは起きていないとのことです。また、高学年が自然と低学年の面倒を見るなど、低学年の児童も安心して参加ができている状況です。
私も朝の時間帯に様々な本市の小学校を回ったところ、さきに答弁がありましたように、7時30分には開門をしている学校もあり、多くの児童が校内で過ごしていました。校庭の隅で砂に絵を描いている児童、昇降口で待つ児童、校舎の裏で座る児童、様々でしたが、校舎に入ることのできる時間まで待っているような状況でした。また、別の小学校では、7時45分の時点で校内に入っている様子も見られました。門をくぐった子どもたちの対応が必要になったとき、学校の先生が対応しているのではないでしょうか。朝早い時間に開門し、児童が校内で過ごすことが教員の負担になることも大いに考えられます。そのため、豊中市、三鷹市ともに教員に負担をかけないことを朝の居場所づくりの大切な観点の一つとしているとも伺いました。
教員の働き方改革を推し進める本市としても、各学校に差はあるかもしれませんが、先生方の対応に頼るのではなく、見守り員を配置し仕組みづくりをすること、働く保護者を支え、社会全体で子育てしていく体制が必要ではないでしょうか。
見守り員を配置し、安全な環境で運動ができる朝の校庭開放事業は有意義であると考えます。本市でも昼間校庭開放事業を朝に拡充してはどうか、所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 昼間校庭開放事業につきましては、現在、地域の有償ボランティアの協力を得ながら実施しておりますが、見守りをする人員の確保が課題の一つとなっております。また、市内146校の事情も様々であることから、朝への拡充については、まずは他都市の事例を参考にしながら、人員の確保や費用など、様々な課題も含め整理する必要があると考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 現状では、校舎内や運動場での見守りを実施するに当たっては課題があるとのことでした。しかし、どうしても仕事のために早い時間に家を出なければならない保護者が、安心して子どもが登校できるようにするのは、やはり大切なことではないでしょうか。
先ほど登校に関する保護者の相談が仮にあった場合、複数での登校を促すなど助言をされていると答弁がありました。保護者同士が事前に連絡を取り合い、登校時に友達の家などに立ち寄って登校時間まで待機し一緒に登校する、あるいは一時的に友達の家に待機してもらったりするなどの話も聞いたことがあります。このようなことをすることで安全が確保されていくとも思います。また、そのことで保護者同士の連携も生まれ、つながりの中で保護者の不安も払拭されていくと思います。こういった取組なども進めることはできないか、教育長の御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 朝の登校につきましては、児童が安心して登校できるような環境をつくることが重要なことだと考えております。現在、地域や保護者の方に通学路の見守りを行っていただいておりますが、議員御指摘のとおり、保護者が連携し、児童同士が声をかけ合いながら登校することなどは、児童の社会性を育むとともに、地域全体で見守るという点でも大変意義があると考えております。今後も、保護者同士が連携して見守りができるような工夫を学校から保護者に提案していくなど、保護者の心配や不安の声に寄り添いながら、児童の登校時における安全確保に努めてまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 本市の小学校を見回る中でも、多くの保護者や地域の方が善意で子どもを見守ってくださる現状を拝見しました。持続可能な保護者支援、子どもの朝の居場所づくりのためには、本市の努力も重要です。引き続き本市の保護者や児童の意向、現状もしっかりと確認しながら、本市独自の朝の居場所づくりを推進していただきますようお願いいたします。
朝の居場所について尋ねてきましたが、社会全体で子どもの居場所づくり、また、保護者と子どもが過ごせる時間の確保を行うことも重要です。
東京都品川区や、さきに紹介した豊中市では、小学校6年生までの子どもがいる区、市の職員を対象に、1日2時間以内で勤務時間を短縮できる制度を導入しています。これまで対象は未就学の子どもを持つ職員に限っていましたが、子どもが小学校6年生になるまで利用できるよう拡大したとのことです。
現在、本市でも育児中の職員が勤務時間を短縮できる制度を導入しています。一般企業では3歳未満に限って実施しているところが多いようですが、本市では就学前まで対応しています。
他都市を参考に、福岡市の部分休業制度も対象である子どもの年齢を小学校6年生までに拡大し、本市全体へ意識を醸成する取組を実施してはいかがでしょうか、御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) 福岡市の部分休業については、地方公務員の育児休業等に関する法律に基づき、小学校就学の始期に達するまでの子を養育している職員を対象としておりますが、放課後児童クラブなどへの迎えが必要な職員については休憩時間を短縮し、終業時間を早める制度が利用できます。また、柔軟なワークスタイルの実現に向け、令和7年度から勤務時間の長さや始業時間を変更できるフレックスタイム制を本格導入するとともに、通勤時間を子育てなどにも充てられる在宅勤務制度を拡充しております。引き続き、職員の仕事と子育ての両立支援に取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 多くの働く保護者がぶつかる小1の壁を打開する取組を実施することが、本市全体で子育てをしていく機運の醸成につながると考えます。
社会全体で子育てに取り組む対応として、本市の企業などでも柔軟な働き方の導入や働く保護者を支え合っていく雰囲気をつくっていく必要があります。働く職場が子育てを応援してくれる、これほど心強いことはありません。企業などへ広く働き方や子育て支援について啓発していく必要があると考えますが、御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 野中こども未来局長。
○こども未来局長(野中 晶) 社会全体で子育てを応援する機運の醸成は重要であることから、令和7年3月に策定した第6次福岡市子ども総合計画において、社会全体で子育てを応援する環境づくりを施策の一つに掲げたところでございます。これまでの「い~な」ふくおか・子ども週間の促進に加え、今年度は新たに仕事と子育ての両立に向けた企業の先進事例などの情報を発信し、横展開を図ることとしております。今後とも、社会全体で子育てを応援する機運の醸成に向け、企業や地域、関係局と連携し取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 田原香代子議員。
○16番(田原香代子) 2人目のお子さんを考えているお母さんがママ友と話をしているとき、2人目を考えているなんてぜいたくねと言われた。子どもを産むことがぜいたくと考える世の中って悲しいですねとお話をされました。核家族が増え共働きが増える中、子どもを育てる苦労や大変さ、また、子どもが育っていく社会への不安を抱える方も多いように感じます。
社会全体で子どもを育てていく、希望を持って子育てし、明るく前向きな気持ちがあふれる真ん中に子どもたちがいる、そのような本市の姿にさらに進められますよう、各家庭において大きな転換となる小1の壁を、家庭だけではなく社会全体で受け止めることで、子育てのしやすさをさらに実感できる福岡市になることを期待します。
最後に、髙島市長の御所見を伺い、私の質問を終わります。
○議長(平畑雅博) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 朝の登校も含めて、小学校入学時における保護者の不安や悩みを解消することは、保護者が子育てと仕事を両立していく上でも重要なことであると認識をしています。福岡市では、家庭、学校、地域、企業などと連携をして、社会全体で子どもと子育て家庭を見守るとともに、仕事と子育ての両立支援など、安心して子育てできる環境づくりを進めており、引き続き教育委員会とも連携をしながら、子どもや子育て家庭に優しいまちづくりにしっかりと取り組んでまいります。以上です。
















