▼令和4年 第1回定例会 古川 清文 補足質疑 (令和4年3月4日)

○17番(古川清文)登壇 皆様おはようございます。私は公明党福岡市議団を代表し、高木勝利議員の代表質問を補足し、公園整備に関し、東平尾公園のリニューアルについて、SDGsに関し、SDGsの推進状況と今後の課題について、以上2項目質問いたします。
 初めに、東平尾公園のリニューアルについてです。
 令和4年度当初予算案のテーマは、ぬくもりと彩り。本市は新型コロナウイルス感染症の長期化により市民生活に様々な影響が広がる中、特に困難な環境に置かれている子どもたちがぬくもりを感じられるよう、しっかりと支援するための取組を推し進める、また、天神ビッグバン等により都市機能のアップデートが進む中、経済的な価値にとどまらない多様な魅力が輝くよう、まちに彩りを加えるための取組を推し進めると説明されております。
 ぬくもりを感じられるまち、そして、多様な魅力が輝く彩りのあるまちを構築するための観点から、公園のリニューアルに関し、質問してまいります。
 コロナ感染症パンデミックの影響で、修学旅行、遠足、運動会といった学校行事の相次ぐ中止、給食の時間も友達との距離を置き、全員と会える機会も少なくなった学校生活。部活の中止や各種大会の縮小、学生時代の楽しみや思い出を奪われ、夢や希望を諦めた子どもたちもいるかもしれません。家庭の経済状況も大変な中、我慢を強いられることも多く、この数年のコロナ禍で子どもたちがストレスを感じていると思えてなりません。私が子どもの頃は公園で夢中で遊び、ストレスを発散していたと思うのですが、近年では地域の公園もボール遊びは禁止され、思いっ切り遊べる公園が少なくなった印象であります。
 そのような中、博多区にある東平尾公園は、都心から車で15分から30分圏内に位置しながら、自然の地形と広大な敷地を生かした公園として人気です。特に大谷広場においては、全長80メートルのロングローラー滑り台や、自然の地形を生かした人工芝草スキー、遊具も多く、大広場ではバスケットゴールが常設され、屋外でもバスケットボールができる環境であります。今日はちょっと写真を持ってまいりました。(パネル表示)見えますでしょうか。こういう形ですね。
 人気の理由は自然の環境であり、遊具施設を何回利用しても無料ということ。家族連れが大半で、何よりも小さな子どもたちを思いっ切り遊ばせることができるため、保護者にも本当にありがたいと好評であります。これが、緑のやつが草スキーになっていますし、奥の山の中に見えるのが80メートルある……(発言する者あり)じゃ、こっちにも。この滑り台を降りていったところに遊具がたくさんある、また別の公園があるという状況です。
 それでは初めに、この東平尾公園及び大谷広場の設立の歴史、運営概要、コロナ禍の現在においての大谷広場の利用状況をお伺いいたします。
 この公園で驚きなのは、ここで人気な遊具施設である人工芝の草スキー場。草スキーの道具を借りるのも無料ということです。何回滑っても無料ということに、初めて訪れた家族連れは驚かれます。
 遊具施設の使用料や草スキーの道具を無料で提供できる仕組みをお伺いいたします。
 一方、楽しい公園ですが、人工芝の破損など、施設の老朽化という重大な課題があります。昨年の春、親子で遊びに来ていた知り合いから、破損して危険との御指摘をいただき、私もすぐに現地に見に行きました。住宅都市局や緑のまちづくり協会に報告し、人工芝の張り替え等、対応をお願いしたものの、改修費用が高額であるためか、全面的な解決には至っておりません。
 そこで、令和4年度予算で計画されている東平尾公園のリニューアル関連の事業と予算額をお伺いいたします。
 私は東平尾公園に関する相談をいただいて以来、何度か訪れ、子ども目線や保護者の立場から様々な御意見を伺いました。その上で、利用者の意見を代弁し、3つの提案があります。
 1点目は、何といっても家族連れに人気の大谷広場をリニューアルすべきだということ。具体的には、利用禁止となることが多い老朽化したローラー滑り台や草スキーのマットの改修など、遊具施設の更新をするとともに、バリアフリー化され、衛生的なトイレへの更新、遊んでいる子どもたちを見守りながら保護者がくつろげるベンチ等を設置するべきです。
 大谷広場のリニューアルはすぐにでも取りかかるべきだと思いますが、御所見を伺います。
 2点目に、駐車場に関する課題です。東平尾公園には駐車場が点在しています。まず、駐車場の数と駐車可能台数を伺います。
 また、DX、デジタルトランスフォーメーションを推進する本市においては、それら点在した駐車場をネットワーク化して、空き駐車場情報をその場に行かなくてもリアルで分かる仕組みを導入すべきだと思いますが、御所見を伺います。
 3点目に、大谷広場では、子どもたちを見守る保護者は楽しそうに遊ぶ子どもの表情をスマホのカメラで写真や動画を撮っております。また、スマホでSNSなどを利用している方も多くいます。今や無料Wi-Fiは既にインフラとなったと言えますが、東平尾公園では一般利用者向けのWi-Fi環境が提供されておりません。
 そこで、無料Wi-Fiの整備を東平尾公園、大谷広場にも進めるべきだと思いますが、御所見を伺います。
 次に、SDGsの推進状況と今後の課題についてです。
 国連でのSDGs採択から6年がたち、日本国内でもSDGsに関する認知度は大きく高まりました。企業経営にもSDGsが浸透し、カーボンニュートラルの実現が着実に進展するなど、日本国内でもSDGsの理念が浸透しているものと感じています。また、コロナ禍でこれまで進まなかったデジタル化も急速に進み、誰一人取り残さないという理念の下に、次世代への進化を開始し始めたと思っておりました。
ところが、令和3年12月に我が国のSDGs推進本部がまとめたSDGsアクションプラン2022の冒頭の書き出しは、ある意味、衝撃でした。次のように記されていますので、紹介いたします。
新型コロナウイルス感染症の拡大は、持続可能な開発目標(SDGs)の様々な分野に深刻な影響を与えている。国連の「SDGs報告2021」によれば、2020年には、新型コロナウイルス感染症の拡大により世界で極度の貧困の割合がこの数十年で初めて増加し、新たに1億1,900万人から1億2,400万人が極度の貧困に追いやられることになった。また、新型コロナウイルス感染症の影響で7,000万から1億1,600万人が飢餓に陥り、教育分野では、ロックダウンなどで学校に通えない状況が生じ、この20年での前進が帳消しにされたとも言われている。喪失された雇用の数については、世界金融危機のときの4倍とも言われており、2030年までの目標達成には、各国が、前例にとらわれない戦略を立て、団結して取組を加速しなくてはならない。
2030年までの達成を目指す持続可能な開発目標、SDGsですが、期限まで残り8年となった状況で、国連のグテーレス事務総長は、我々は目標から遠ざかっていると報告しております。
 政府はSDGsの達成に向けた取組を加速するため、今年取り組むべき具体策を盛り込んだアクションプラン2022を決定しましたが、ここで注目したいのは、あらゆる人々が活躍する社会、ジェンダー平等の実現をアクションプランの重点項目の第1に挙げられたことであります。
 そこで、世界的に進捗が遅れていると指摘されているジェンダー平等の実現に関する目標を本市はどのように捉えているのか、世界的動向を見て今後どう取り組むのか、伺います。
 私のSDGsに関する議会質問は、2年前の予算委員会総会質疑で行って以来、2度目となります。そのときの質問では、主にSDGsの周知、広報を中心に伺いました。
 そこで、本市はこれまで市民向けにどのような広報を行ってきたのか、伺います。
 また、それらの取組によりSDGsに関する福岡市民の認知度はどれくらい上がったのか、指標があれば伺います。
 他の自治体を見ても、SDGsの広報活動は活発です。北九州市は環境面での先進都市として非常に分かりやすい取組が、同県内にいる私たち福岡市民にも伝わってきます。また、札幌市は世界からの観光客も多い自治体で、市のSDGsの取組を世界に発信しています。その一つが観光パンフレットにも表れております。これら先進的に取り組んでいる多くの自治体では、SDGs未来都市や自治体SDGsモデル事業など、政府から認定された称号がついています。
 そこで伺いますが、本市はそこに名を連ねていませんが、SDGs未来都市、自治体SDGsモデル事業とはどのような事業なのか、伺います。
 また、本市がSDGs達成を目指す上で自治体の役割として何が必要と考えているのか、お伺いいたします。
 以上で1回目を終わり、2回目以降は発言者席で行います。
 
○議長(伊藤嘉人) 西野住宅都市局長。
○住宅都市局長(西野 仁) 東平尾公園のリニューアルについての御質問にお答えします。
 東平尾公園につきましては、昭和51年度に供用開始し、その後、平成2年の国民体育大会や平成7年のユニバーシアード福岡大会の開催に向けて、陸上競技場等の運動施設を整備しております。公園の管理運営につきましては、指定管理者制度を導入し、公益財団法人福岡市緑のまちづくり協会が行っております。大谷広場につきましては、昭和51年度に供用開始した草スキー場や多数の大型遊具を配置した広場であり、コロナ禍においても以前と同様に、春や秋には月に約1万人が訪れる人気の遊具広場となっております。
 次に、遊具広場や草スキーの道具を無料で提供している仕組みにつきましては、都市公園は誰もが自由に利用できるという観点から、運動施設など、特に条例で定めている一部の施設を除き、原則無料で利用できるようにしております。また、子どもたちに人気が高い草スキーについては、子どもたちが利用しやすいよう、無料で道具を貸し出しております。
 次に、令和4年度における東平尾公園の施設改修に係る事業と予算額につきましては、主なものとして、ベスト電器スタジアムにおきまして、屋根部材の塗装に3億円、大型映像装置の更新に2億円、博多の森陸上競技場におきまして、ウレタン舗装の更新に6,800万円余など、6億9,300万円余を計上しております。
 次に、大谷広場のリニューアルにつきましては、これまで事故のおそれが高い遊具等の更新を行っておりますが、一部の遊具の老朽化やトイレのバリアフリー化などの課題があることから、計画的に施設改修に取り組んでまいります。
 次に、東平尾公園の駐車場につきましては、陸上競技場等の施設に付随して整備しており、公園内に10か所、計1,298台分の駐車が可能となっており、新技術の活用を含め、効率的で利用しやすい運営に取り組んでまいります。
 次に、無料Wi-Fiにつきましては、本市の公園においては、市民サービス向上の観点から一部の公園の管理事務所等で導入しております。東平尾公園においては、ベスト電器スタジアムに通信事業者が導入しておりますが、大谷広場についても、利用者のニーズを踏まえ、導入を検討してまいります。以上でございます。
 
○議長(伊藤嘉人) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) SDGsの推進状況と今後の課題に関する御質問にお答えいたします。
 ジェンダー平等など、男女共同参画の推進につきましては、SDGsの目標5に、ジェンダーの平等を達成し、全ての女性及び女児のエンパワーメントを行うことが掲げられており、福岡市といたしましても、その実現に向けて取組を進めていくことが重要であると考えております。そのため、第4次福岡市男女共同参画基本計画に基づき、職場や家庭、地域など、あらゆる場において、女性が個性と能力を十分に発揮して活躍できる環境づくりに全庁挙げて取り組んでまいります。以上でございます。
 
○議長(伊藤嘉人) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) SDGsの取組についてお答えします。
 市民向けの広報については、各種パンフレットなどの印刷物を活用した広報や、地下鉄の駅、コンビニなどへの啓発ポスターの掲示、市役所1階ロビーでのデジタルサイネージによる啓発動画の放映、出前講座などを実施するとともに、昨年10月には市政だよりにSDGsに関する特集記事を掲載するなど、様々な機会を捉え、SDGsの普及啓発に取り組んでおります。また、市民の認知度については、令和3年度の福岡市基本計画の成果指標に関する意識調査において、「SDGsという言葉を聞いたことがある」と回答した市民の割合は73.6%で、前年度の33.2%から40.4ポイント増加しており、「聞いたことがある」と答えた方のうち、「SDGsの意味を知っている」と回答した市民の割合は79.2%で、前年度の65.5%から13.7ポイント増加しております。
 次に、SDGs未来都市と自治体SDGsモデル事業、自治体の役割については、国においては持続可能なまちづくりや地域活性化に向けた取組の推進に当たり、SDGsの理念を取り込むことで、政策の全体最適化、地域課題解決の加速化という相乗効果が期待できることから、SDGsを原動力とした地方創生を推進しております。平成30年度から優れたSDGsの取組を提案する地方自治体をSDGs未来都市として選定し、特に優れた先導的な取組を自治体SDGsモデル事業として支援し、成功事例の普及を促進しているところでございます。また、SDGsの達成には、市民や企業、NPOなど、多様な主体の参画が重要であると認識しており、自治体にはSDGsの理念の周知や達成に向けた取組を促す啓発などを実施する役割があるものと考えております。以上でございます。
 
○議長(伊藤嘉人) 古川清文議員。
○17番(古川清文) 2回目に移ります。
 初めに、東平尾公園のリニューアルについてです。
 新年度に高額な費用を要する東平尾公園のリニューアルの予定があるようですが、計画されているリニューアルは大型スポーツ施設の部分であり、先ほど言った市民や家族連れに利用されている大谷広場は完全に取り残されております。先ほどの私の具体的な3つの提案に対し、前向きな答弁もいただきましたが、その費用をどうするかが課題ではないかと思っております。
 財政局や住宅都市局に予算確保に頑張ってもらう必要はありますが、そのほかに財源を用意するとなると、費用についてどこかを削るか、財源を生み出すかの2つしかないと思っております。
 まず、1つ目の削るという点から支出の削減について確認しますが、これまで市が行ってきた管理費の削減の取組を伺います。
 また、市民参加型などによって行われた管理費の削減の取組はあるのか、お伺いいたします。
 次に、2つ目の財源を生み出すという点から確認します。
 他都市を調査すると、公園の維持管理や整備にはいろんな手法があり、各都市とも財源確保に努力されていることを知りました。公園トイレなど施設ごとに企業スポンサーを募り、企業や団体から寄附で整備費を用意する例。また、ネーミングライツといった民間資金によって整備費や維持費を捻出する例。また、公園整備を行うに当たり、クラウドファンディングの活用も近年では多くなっております。
 東平尾公園における予算確保についてこれまでどのような取組がなされてきたのか、お伺いをいたします。
 また、東平尾公園のリニューアルを目的として、クラウドファンディングで財源を確保する取組はできないのか、お伺いいたします。
 また、近年ではパークPFIという手法もあるようです。このパークPFIという公園の運営手法の概要についてお尋ねいたします。
 また、福岡市内で既にパークPFI方式の公園があるなら、具体例をお示しください。
 さらに、様々な手法が考えられる中で、東平尾公園の中の大谷広場に民間のアイデアを生かすパークPFI制度を導入してはどうかと思いますが、御所見を伺います。
 次に、SDGsの推進状況と今後の課題についてです。
 1995年の第4回国連世界女性会議で初めて公式に用いられたジェンダーという言葉は、男性または女性はこうあるべきだと決められてしまう社会的、文化的性の差別、性差を意味しました。今や服装や髪型に加え、言葉遣い、選択する職業、家庭や職場での役割や責任、考え方の違いにも及んでおります。そして、上級管理職や幹部職員の男女同数を2020年1月に達成した国連では、女性の登壇者がいない国際会議には参加しないという意識が職員に浸透しているというのであります。国内でも、例えば、2020年12月に閣議決定された第5次男女共同参画基本計画には、民間企業などの係長級の30%、課長級の18%、部長級の12%を2025年までに女性にするという登用目標を実現するとしています。しかし、民間信用調査の帝国データバンクが昨年7月に行った調査によると、女性の管理職比率は平均8.9%と、まだまだ低いと公表されております。
 そこで、本市は平成24年に福岡市総合計画を掲げ、施策7-5、チャレンジする若者や女性が活躍するまちづくりとして、市内企業における女性管理職比率を2009年度現状値5.5%から2022年度には12%に引き上げる目標を掲げました。
 2022年度となる現在、市内企業における女性管理職比率目標に達したのか、お示しください。
 また、第4次福岡市男女共同参画基本計画における本市の審議会等の委員への女性の参画率について目標及び現状をお示しください。
 先ほど、女性が個性と能力を十分に発揮し、活躍できる環境づくりを全庁挙げて取り組んでいくと答弁されましたが、新年度の取組でどのようなことが計画されているのか、分かりやすくお示しください。
 また、SDGsをさらに進めるためには資金調達も欠かせません。市の資金調達において、投資家の力を借りたグリーンボンドなど、SDGs債の発行を我が会派の議員が議会質問で指摘しました。本市は今後どのような対応を行うのか、お伺いいたします。
 また、SDGsを推進する上で、企業との連携は今後ますます重要です。本市と企業の提携により、SDGs推進に寄与する新たな取組があればお示しください。
 私はSDGsに関する市民の機運を高めるためにも、優秀な活動をしている企業、団体、市民等を表彰する取組等がもっと必要だと思います。新年度はどのような機運を高める取組が計画されているのか、お伺いいたします。
 さらに、自治体としてのSDGsの取組の情報発信はとても重要です。SDGs未来都市が発信している情報は、他都市にいる私たちにも分かりやすく伝わっています。先ほど紹介した札幌市の観光パンフですが、これでございます。(資料表示)ちょっと小さいので、拡大をして作ってみました。(パネル表示)こういう形なんですけど、開いていけば、これは札幌ですけど、札幌が取り組んでいるSDGsの取組が書かれておりまして、これに「市民のみなさんへ」ということと「観光客のみなさんへ」ということで多言語表示で書かれているというのが特徴でございます。自治体と観光客が一緒になってSDGsに取り組めるよう多言語表示で推進しております。
 福岡市を訪れる観光客等に向け、福岡のSDGsの取組を国内外問わず情報発信することが必要だと思いますが、御所見を伺います。
 以上で2回目を終わります。
 
○議長(伊藤嘉人) 西野住宅都市局長。
○住宅都市局長(西野 仁) 東平尾公園のリニューアルについての御質問にお答えします。
 本市における管理費の削減の取組につきましては、電気料金の削減として、照明灯具のLED化や入札による電気事業者の決定、水道料金の削減として、節水型水栓への改修などを実施しております。また、市民参加によるものとしましては、公園への愛着や親しみを持っていただくため、地域団体による公園愛護会活動や公園でのボランティア花壇活動などが実施されており、維持管理経費の削減にも寄与するものとなっております。
 次に、東平尾公園における予算確保につきましては、博多の森球技場においてネーミングライツを導入しており、命名権料を維持管理費の一部に充当しております。また、指定管理者におきましても、大谷広場等へのキッチンカーの出店や、アビスパ福岡の試合開催時において臨時売店や有料の臨時駐車場の運営などを行い、その収益を東平尾公園の維持管理費に充当しております。
 次に、東平尾公園の施設の再整備に際しては、クラウドファンディングなど、新たな財源確保の手法についても検討をしてまいります。
 次に、パークPFI制度につきましては、平成29年の都市公園法改正において公募設置管理制度として創設されたものであり、飲食店、売店等の公園利用者の利便の向上に資する公園施設の設置と、当該施設から生じる収益を活用して、その周辺の園路、広場等の公園施設の整備、改修を一体的に行う者を公募により選定する制度となっております。福岡市内では、福岡県管理の天神中央公園及び大濠公園におけるカフェ等の施設並びに国営海の中道海浜公園における遊戯施設やキャンプ場等の施設といった事例があります。パークPFI制度については、公園のにぎわいや魅力づくりの手法の一つとして、今後、制度の活用を検討してまいります。以上でございます。
 
○議長(伊藤嘉人) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) SDGsの推進に関する御質問にお答えいたします。
 企業における女性管理職比率につきましては、第9次福岡市基本計画において令和4年度までに12%とすることを目標としており、元年度の福岡市女性活躍推進に関する事業所等実態調査において11.3%となっております。また、福岡市の審議会等委員への女性の参画率につきましては、第4次福岡市男女共同参画基本計画において令和7年度までに40%とすることを目標としており、3年8月1日現在では36.3%となっております。
 次に、女性活躍などに向けた新年度の取組につきましては、女性の視点を活かした防災ミニブックを活用した講座を行うなど、男女共同参画の意識啓発に取り組むとともに、コロナ下で困難や不安を抱える女性に対する相談機会の提供等の支援を行ってまいります。また、企業における女性活躍への取組の見える化の推進や、男性の育児休業取得促進に向けた企業の取組支援を行うなど、働く場におけるワーク・ライフ・バランスの普及促進に努めるとともに、女性の起業支援に取り組んでまいります。以上でございます。
 
○議長(伊藤嘉人) 松島財政局財政部長。
○財政局財政部長(松島清隆) SDGsに係る市の資金調達についてお答えします。
 SDGs債の一つであるグリーンボンドにつきましては、今年度、福岡市では初めて50億円発行をいたしました。グリーンボンドは、専門の認証機関から評価された環境への取組や環境改善などの効果を国内外にPRできる有効な仕組みであり、今後も環境への取組などを踏まえ、積極的にグリーンボンドを活用してまいります。以上でございます。
 
○議長(伊藤嘉人) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) SDGsの取組についてお答えします。
 企業との連携については、具体例として、令和4年2月にトヨタ自動車株式会社と水素社会実現に向けた連携に関する協定書を締結し、今後の社会インフラを担う車両の開発、実装や物流における水素社会モデルづくり、市民に身近な施設、イベント等での水素エネルギーの活用などに連携して取り組むこととしております。
 次に、機運を高める取組については、表彰などを通じてSDGs達成に向けた機運を高める取組は重要であると考えており、ユニバーサルデザインの考え方に基づく優れた取組を行う市民や団体等を表彰するユニバーサル都市・福岡賞や、環境の保全、創造に顕著な功績のあった市民や団体等を表彰する環境行動賞など、様々な形で表彰などを実施しております。
 令和4年度については、福岡市における暮らしの満足度の向上と持続可能な環境、社会、経済の実現を目指して、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念であるウエルビーイングの向上とSDGsの達成に向けて取り組む企業等を応援するための登録制度を新たに創設することとしており、登録企業等へのインセンティブとして市ホームページを活用したPRや認定マークの付与などを検討しております。また、環境フェスティバルなどの市民参加型イベントによる啓発や、様々な媒体を活用した広報、出前講座の実施などを通して普及啓発に取り組んでまいります。以上でございます。
 
○議長(伊藤嘉人) 天本経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(天本俊明) 観光客等向けのSDGsに関する取組についてお答えします。
 コロナ下において観光を取り巻く環境やニーズが変容しており、観光客のSDGsへの関心も高まっております。福岡市はこれまで豊かな自然や歴史、文化を生かした観光振興に取り組んできたところであり、現在、Fukuoka East&West Coastプロジェクトなど、自然と共生した観光の魅力を発信するとともに、修学旅行などでSDGsを学ぶことができる体験学習プログラムの開発支援を行っております。
 また、令和4年度においては、二酸化炭素排出量の抑制や環境保全などを組み込んだモデルツアーの実証を行うなど、サステナブルツーリズムを推進し、観光分野におけるSDGsの取組を国内外の観光客や観光関連事業者に向けて発信してまいります。以上でございます。
 
○議長(伊藤嘉人) 古川清文議員。
○17番(古川清文) 3回目に移ります。
 初めに、東平尾公園のリニューアルについてですが、パークPFIの詳細、市内の事例を伺いました。福岡市内でも国営や県営の公園においてカフェなどの施設を設置しているとのこと。先日、西公園のリニューアルにおいても、パークPFIを導入するとの報道があったところであります。これらの公園は、どちらかというと大人の憩いの公園という印象です。のんびりするための公園ももちろんいいのですが、他都市では家族連れで思いっ切り遊ぶ目的のため、遊び場を充実させているパークPFIの事例もあります。横浜市の横浜動物の森公園や千葉市の泉自然公園には、自然共生型アウトドアパークのフォレストアドベンチャーがあります。年齢に合わせて、森の中で冒険気分が味わえる公園だそうであります。
 東平尾公園の大谷広場は家族連れで遊びに行く印象の公園であり、公園遊具で思いっ切り遊ぶ子どもたちを保護者が見守る印象です。今後のアイデア次第では、新たな遊具設備の整備、カフェや売店、また書店など併設して、日が落ちる夕暮れどきも明るい雰囲気をつくり出せるかもしれません。収益を上げることも可能だと思いますので、パークPFIが適している公園だとも思います。
 私は福岡市が平成30年から開始した一人一花運動の考え方に共感を持っております。行政だけがまちを彩る責任を負う時代ではない。スポンサー花壇であるおもてなし花壇の促進や、事業所や団体、学校、各地域で一人一人が一花でまちをきれいにする一企業一花壇、一人一花でまちを彩るように、公園も皆が協力し合って、未来の宝である子どもたちが思いっ切り遊べる公園遊具の安全を確保し、残し続けていかなければならないと思うのであります。
 最後に、東平尾公園のリニューアルについて、行政だけでなく、市民や企業の力も活用して取り組むことにより、これからも長く、博多区はもとより、福岡市が誇れる魅力ある公園になると思いますが、髙島市長の御所見を伺います。
 次に、SDGsの推進状況と今後の課題についてです。
 SDGsで進捗が遅れているという視点で、ジェンダー平等に焦点を当てて質問をしてまいりました。市内の企業における女性管理職の登用割合や審議会等への女性の参加率など、おおむねクリアしつつある現状が見えてまいりました。男性には男性のよさがあり、女性には女性にしかできないよさがあるのも事実です。お互いに支え合うことがジェンダーという意味だと私は理解をしております。
今、宿泊や飲食業、観光業などの接客業、医療や福祉、小売業など、感染リスクにさらされる産業の雇用者が女性に偏っている事実があります。コロナの影響で、これらの職種に従事する女性たちが感染のリスクとともに、就労を奪われ収入が減るなど、相当な心理的負担が生じております。また、最近の市民相談の中で心配なのは、やはり弱い立場の女性からの相談です。いろいろあって御主人と離婚調停中だったり、DVを受けていたり、また、これは女性に限らずかもしれませんが、高齢者で障がいを持っている独り暮らしの女性であったりと、深刻な相談も多いのであります。コロナ禍の今こそ、こういう方々を誰一人取り残さず、支援が届く形や施策がつくれないかと思うのであります。関係局の皆様の御尽力を今後もお願いしたいと思います。また、福岡市が目指す人と環境と都市活力の調和が取れたアジアのリーダー都市としての自覚は、SDGsの推進に関してもリーダー役としてアジアを牽引し行くべきだと思います。
 最後に、SDGs達成に向けた新年度の決意を髙島市長に伺い、私の質問を終わります。
 
○議長(伊藤嘉人) 髙島市長。
○市長(髙島宗一郎) 東平尾公園につきましては、県下唯一の日本陸連公認第1種陸上競技場や、また、サッカーJ1アビスパ福岡のホームグラウンドであるベスト電器スタジアム等を有する福岡市を代表する大規模な総合公園でございます。また、広大な敷地と豊かな樹林地を生かしたレクリエーションの場となっておりまして、中でも大谷広場につきましては、周辺の自治体からも利用者が訪れる大変人気の広場であるわけでありますが、開園から40年以上が経過をして、遊具の老朽化も見られるなど、施設のリニューアルが必要な状況であると認識をしております。
 公園は市民生活の豊かさや、また、都市の魅力づくりの観点から大変重要な施設であると考えておりまして、古川議員御指摘のとおり、市民や企業との連携をさらに強めて、パークPFIを含めて、これまで以上に柔軟な発想による制度の活用などの検討を進めて、今後も東平尾公園が、福岡市が誇れる魅力ある公園であり続けるように、また、次世代にも引き継がれていくように取り組んでまいります。
 それから、福岡市では、多くの市民の皆様とともに策定をした総合計画において、都市の成長と生活の質の向上の好循環をつくり出すことを基本戦略として掲げ、経済的な成長と安全、安心で質の高い暮らしのバランスが取れたコンパクトで持続可能な都市づくりに取り組んでおります。これは、誰一人取り残さない持続可能な社会の実現を目指すというSDGsの理念と方向性を一にするものでありまして、総合計画の着実な推進によりまして、SDGsの達成に向けて取り組んでいるところであります。また、男女共同参画の推進につきましては、個々を尊重し合い、一人一人が生き生きと輝ける社会の実現に向け、令和4年度も引き続き、誰もが安心して暮らせる環境づくりを進めてまいります。今後とも、SDGsの理念を踏まえ、未来を担う子どもたちをはじめ、高齢者や障がい者など、あらゆる人々がその能力を存分に発揮できるような持続可能なまちづくりを進め、人と環境と都市活力の調和が取れたアジアのリーダー都市の実現を目指してまいります。以上です。

 

議員紹介

  1. つつみ 健太郎

    西 区

    つつみ 健太郎
  2. たばる 香代子

    中央区

    たばる 香代子
  3. たのかしら 知行

    博多区

    たのかしら 知行
  4. 石本 優子

    早良区

    石本 優子
  5. かつやま 信吾

    東 区

    かつやま 信吾
  6. 古川 きよふみ

    博多区

    古川 きよふみ
  7. 高木 勝利

    早良区

    高木 勝利
  8. しのはら 達也

    城南区

    しのはら 達也
  9. 尾花 康広

    東 区

    尾花 康広
  10. 松野 たかし

    南 区

    松野 たかし
  11. 山口 つよし

    東 区

    山口 つよし
  12. 大石 しゅうじ

    南 区

    大石 しゅうじ
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